2021/11/11 のログ
ご案内:「歓楽街路地裏『Wings Tickle』/マッサージルーム」に『調香師』さんが現れました。
ご案内:「歓楽街路地裏『Wings Tickle』/マッサージルーム」にメアさんが現れました。
■『調香師』 > 3回目となればこの暗闇にも慣れるのだろうか?
貴女をベッドに誘えば、香りを選びに棚へ向かう足音
「今日はどんな気分?
いつも通り?それとも、普段と違うもの?」
■メア > 「んー…そうねぇ」
ごろりと、ローブ姿でベッドにうつ伏せになる。
これも慣れた様子で、いつものようにローブの下は裸だ。
「刺激的なやつ、お願いできる?」
メアは最近、自分の『役目』を果たせていない。
落第街は戦場と化し、自分の力量では近付けなくなってしまったからだ。
その炎は、スラム街にも近寄りつつあり。
慰安という行動が出来ずにいた。
■『調香師』 > 「刺激的な?」
戻ってきた彼女は首を傾げる
その指示は、具体的ではないと
「教えてもらっても良いかな」
ロウソクで仄かに照らされた空間の中
貴女の背中にオイルを垂らす
また微睡みへと誘うようなローズの香りが広がり始める...
■メア > 「刺激的な香りでもいいし、刺激的なマッサージでもいい」
つまりは、何らかの刺激…変化を求めている。
「最近、自分の役目を果たせて無くてね。何かしらの変化が欲しくて…」
迷うように、口籠る。
「ええと、つまり……最近、つまらないのよ」
■『調香師』 > 「つまらないから、刺激。役目が果たせなくて、刺激」
言葉を繰り返す
普段通りの手つき、それは貴女にとってつまらない物なのだろうか?
「お役目はお休みしたら?って言ってたからその通りになっちゃったけど
私の所にやってきたのは。その変化を期待して?
言葉で知る事にも限度がある。だから私は言葉を繰り返す
んーっと。変化、変化...」
彼女にとっての『変化』とは
パルムは考える。この手で齎すもの。彼女を満足させられるもの...
■メア > 「なんだかんだ、役目をしている時は色んな人と出会えてたからね。
同じことの繰り返しは…やっぱり、どうしても。飽きが来ちゃうから」
マッサージにしても、同じことが言える。
心地よさは、確かに変わらない。でも、そればかりでは、『慣れ』がきてしまう。
物足りなくなってくる。
「パルムさんの所に来たのも、最初は日常の変化を求めて、だったのよ。今では常連みたいな感じになっているけど…。毎回同じ、っていうのも、つまらないじゃない?」
■『調香師』 > 「なるほどね。常に、予想よりも上に」
くに、と。筋を解し
その言葉には確かに納得がある。幾度もマッサージを繰り返せば手ごたえも減ってくる
きちんとケア出来ているという証拠であるが、しかし同時に『物足りない』と言われれば
手は止めず、同時に考え込む
『いつも通り』の香りの中で...
「前のお話、覚えてるかな?
パルム、それはメアさまの前の私
メアさまが好きにしていい私
本当に望んで貰えたなら
きっと私は、あなたの望む様に振舞えるよ」
■メア > 「ん……」
やっぱり、心地よくて…少し、物足りない。
やっぱり何か、刺激が欲しい。
「望む様に、かぁ」
それは、前にも言われた言葉。
前回は、自分の為だけに願いを使うのは嫌だった。でも、今は。
「…そうねぇ。何か、『困っている事』、無い?」
これは、提案だ。
自分は、誰かの癒やしを齎す隣人。
欲求不満。誰かを癒せないという自分の意義。
それを、貴方は満たしてくれる?
■『調香師』 > 「困ってる事。ふひ
『あなたの困り事が分からない事』かな?」
2人の問答は真っ当に向き合えば堂々巡り、簡単に陥ってしまう
しかし、彼女の方は陥った『ふり』なのだが
他人に奉仕を求める、利己的な彼女は自身を守る術がある
「言われただけ、応えたくなるの。それがあなたの為って思えるから
だから、困ってる事って言われると。まずはあなたの事を、困らせたくなるの」
パルムは囁く。私を困らせるには、あなたが困る必要があるの
私の困り事を解決できないあなたは困るでしょ?
考え事を続けましょう。頭のナカが、重たくなってしまうまで
■メア > 「意地悪ねぇ」
足をぱたぱたさせながら、応える。
悪い気はしない。彼女は悪戯心でそう答えているのを知っているから。
「んー……発端は、落第街の戦争よねぇ」
もし、それがなければ。メアはいつもどおりマッサージを頼んでいたことだろう。こんな問答はやることはなかっただろう。
しかし。それで困るのは、メアだけではないのだ。
「パルムも、長引けば困るんじゃない?」
肘をついて、手に顎を載せて。目線だけパルムに向けて、にかり、と笑ってみせる。
メアは落第街に通じている。
それは人だけでなく。人から繋がる物にも。
商店の主人であれば物流を。下っ端であれば組織を。浮浪者であればその独自コミュニティを。
その中で、一つ。パルムに繋がる可能性のある情報を、一つ握っている。
『物流』だ。
最近人気らしい『Wings Tickle』。そこで利用される香料は、贅沢品であり…調合している手前、沢山の材料が必要になる。
当然、流通される数は決まっているから、品切れを起こす可能性だってある。
その中で、『香料に使われつつ、且つ数量の少ないもの』の供給が足りないという話を聞いた。
当たりかどうかは、わからない。これは、カマかけだ。
■『調香師』 > 「うーん。それも確かに困るね
簡単に抜け出されちゃった」
手が止まる。あっさりと、その事を白状した
貴女を見つめ返す目には疑問が浮かぶ。首を傾ける
『だから、どうしたのだろう?』と
彼女は何が言いたいのだろうか
抱くものは人それぞれとして、騒動を知る者ならまず不安を抱くだろう
どうして今それを掘り返すのか
続く言葉を待っている
もしかしたら、それを聞けば彼女の『満足』への糸口も知れるのかもしれない
この沈黙は、興味の形
「あんまり、私に落第街らしい事を期待されちゃうと
本当に、頑張るぞって意気込まないとだよね」
■メア > 「ほら、香料ってさ。珍しいものからも香りを抽出するじゃない?その辺りの仕入れ、大変そうだな、って思ったのよ。
表だけじゃ揃えられないものもあるんでしょう?」
でなければ、ここまでの繁盛はしないだろう。
人柄は良いし、何より香りも良いものを出す。
しかしそれだけでは人気店にはなれない。普通の香料店では欲しい物が見つからない、という事もあり得るからだ。
しかしこの店ではそれがない。
パルムが自前で調香して人に合わせている…というのもあるが。
それ以上に、『品切れ』するということを、聞いたことがない。
「落第街にも、そのツテがあるんじゃないかな、ってね。この辺りを解決できたらなぁ、って思ってるのよ。私の知り合いでも『戦争になる前から』困ってる人はいるし」
これは『誰かを救うための糸口』なのだと、暗に告げる。しかしそれは、パルムの店にも影響を与えかねない行為で。
「ま、今はパルムが優先だからね。パルムは、どうしたい?」
それは、誘惑だ。落第街と繋がりのある店であると知られれば、調査が入るかもしれない。
口止めしてもいいし、口封じしても良い。ここなしに生きられないようにしても良い。
にっこりとしたまま、パルムを眺める。どういう選択を、してくれるだろうか?
■『調香師』 > 「......」
首が、反対方向に傾く
その言葉を聞いても、悩んだ様子
「えっとぉ...もしかして
私、脅されてるのかな?
お客様に?だとしたら
そういう刺激が、あなたの欲しい刺激だったの?」
だとしたら、どうしよう
どう振舞う事が『正解』なのだろう
この期に及んで、彼女は自身やお店の心配ではなく
『どう振舞えば、相手の満足を得られる返答を出せるか』で悩んでいた
しかし、求められているのはどうも『行動』なのだ。だとすれば
「ごめんね?」
尾っぽを掴んで勝ち誇る様な笑みに両手を伸ばす
止めなければいけない、そう急かすようなその顔を
「えい」
その頬を、両手で挟んでみた
■メア > 「んー、脅してる、って言えば脅してるのかな?」
困っていることがないのなら、困ることを作ればいい、という発想。
そして、その困難に対して、パルムが取る行動は、どんなものだろうという興味。
そして、その行動は。メアにも予想はつかなかった。
「んにゅ?」
両の手で、頬を挟まれて。この行動の意味がわからなくて。
ちょっとだけ、呆けていた。
■『調香師』 > 「えっとね。うーん...」
頬を揉みしだきながら思考する
これがあたかも、新手のマッサージであるかのように
「私が困るのは、ダメかもしれない
そういう風に私を困らせると、どうしていいのか分からなくなっちゃった
メアさまはお客様。困って欲しい、って考えても
悪い事は出来ないから。それが良い困り方なら、出来るけどね?」
それから、と。言葉を区切る
口にするのも、少し躊躇う内容。でも、切り出そう
「悪い事は出来ないから。でも、悪い事は思いつくから
そして、それは良い思い出じゃないの。だから、困る、とても嫌な方に」
■メア > 「みゅ…」
嫌な方向に困るのは、メアの望むことではない。
さっき言った脅しだって、本当に脅すつもりで言ったわけでもない。
「それじゃあ、さっきのは駄目、だねぇ」
むにゅむにゅと頬を揉みしだかれながら、肩を落とす。
「パルムに嫌な思いさせたいわけじゃない、からね」
■『調香師』 > 「でも」
顔を近づける。手を離して
貴女の前で、すんと香りを確かめる仕草
「さっきも言ったけど、良い困り方ならいいよ
それがどういうものか分からないかな?
だったら1つ、考える事があるかな
ふひ。あなたってさっき、もしかして『期待』してた?
何かを期待してた?私を困らせて、何が起きると思ってた?」
至近距離で、その顔は笑む
有利を取っている筈もないのに、弱みはまだ相手の手の中にあるのに
感じ取った感情の鎌をかける。楽しそうな悪戯色の声で
■メア > 「……まぁ、その。」
期待、と言われて。視線をちょっとだけ逸らす。
脅しをしたのは、理由がある。
その理由の中には、多分、パルムが嫌がることも、含まれている気がする。
でも、聞かれたら。答えるしか無い。
「…私、落第街でもかなり保身しててさ。本当に、酷いことには遭ったことがないの。酷いこと…の基準がズレてるかもしれないけど。」
自分は隣人として生きている。自らの身を危険に晒すわけにはいかない。
「私、自分の『遭ったことのない酷い目』に遭ってみたい」
■『調香師』 > 「酷いこと」
正面から反芻する
「それって、本当に酷いこと
あなたはそれに遭ってみたいの。本当に?」
貴女がそれを主張したのは1度目だ
その注文に応えるには、あと2回
しっかりとした言葉が欲しい
貴女が望むなら。『パルム』はそれに応えよう
名前を戴くとはそういう事。初めから、ずっと言ってる事だから
「酷いこと、私ならきっと出来る
本当に、それはされたい事?
それをする事は。『あなたの為』になるのかな?」
その問いは最後の1回