2022/01/14 のログ
メロウ > 「私の事は好きって、それは決まってたお話だよね
 でも、その中身は分からないってお話だったよね

 なら私もいいよ。薫さまがどの私も欲しがろうと思ったなら
 どの薫さまも受け入れようかなって。考えてみても良いんじゃない?」

くすぐったそうに。そして今度は可愛らしく嬉しそうに
貴女を撫でただけ、メロウも顔を摺り寄せよう

彼女にどう言い聞かせた所で、『出来る事』の線は揺らがない
貴女にただ触れる事。そこから初めて、随分と知ってきた

「薫さまは、優しくてひどい人だもんね
 して欲しい事を隠しながら、したくない事が出来ちゃう
 もっと素直になっても良いって思ってるし、
 でも私はあなたのそんな捻くれの結果、心は失えないままあなたの物になった

 良いも悪いも、難しいな。だって元々どっちも持ってるから
 私からあなたに思ってる事だよ。知った分、そんな感じだよ

 そんな風に言っちゃう私も、もしかしてひどいのかもだけど?」

例えば、今後ろ手にある水の栓。開いてしまえば、二人とも冷たい水でひやっとしちゃうな
そんな悪戯も思考の端には残していたりと。『洗い流す』はきっと人の為

黛 薫 >  
頰の温もり、その柔らかさを手で感じて。
瞼を伏せてしばらくの沈黙。

「……考ぇて、みる」

逃げというには前向きで、決意というには後ろ向き。
でも自分を慰めるために嫌いな自分を傷付けてきた
黛薫からすれば勇気のいる一歩。

「あーしだって、あーたの酷ぃトコまで含めて
 欲しぃって思ったんだもん。良ぃも悪ぃも、
 全部欲しくて、独り占めしたくて……。

 しょーじき、そんなキモチ抱いてるコト自体が
 酷ぃよなって未だに思ぅ。でもそーじゃなきゃ、
 きっとあーたをあーたのままあーしのモノには
 出来てなくて。

 あーしのキライなトコも……何かに繋がったり
 すんのかな。分かんなぃや、まだ」

苦笑いを浮かべ、思い出したように目を逸らして。

「……でも、今は、その。ちょっとだけズルぃ、
 素直になれなぃあーしのままでいさせて。
 多分、今の素直なキモチを曝け出しちまぅと
 今夜中に帰れなくなっちゃぅ」

機能停止した貴女の様子を見るために丸2日の間
付き添っていたから、部屋に戻らないと同居人や
監視の風紀委員に迷惑がかかるかもしれない。

これ以上欲しがってしまうとどこまでもずぶずぶ
行ってしまいそうな予感があったので、重く疼く
下腹からの不満には耳を塞いで。

「えい」

貴女に先んじて素早くシャワーの栓を捻るのだった。
折角の綺麗な顔を愛液まみれのまま放っておくのも
忍びなかったし。

メロウ > 「うん。私は待てるよ
 だって、宿題を沢山出してるもんね
 例えばフィールさんについてとかね
 嫌な事嫌いな事苦手な事、私にはある」

一緒に考えよう。その為に私の心の成すがままに

「...今夜中って言うか。思い出したよ
 薫さま、ご飯食べてないよね?んんん、ダメだよ?

 私とは違うんだから。人間は体、大事にしないと...わっ」

もう、と。貴女に意識が向ききった所で、背後に先んじて浴びせられる冷水!
その反応は軽微。しかし確かに反応がある、ぴょんっと背筋が伸びる程度に

頬を膨らませるその仕草が大袈裟すぎるくらいで
相変わらずの、子供らしい『調香師』としてのもの
彼女は貴女のモノになったメロウ。変わった事は、今はそこだけ

黛 薫 >  
「んひ、宿題貰ぇてんのもあーしにゃ嬉しぃんだ。
 考ぇるのも勉強すんのも、分野は偏ってたけぉ
 キライじゃなかったから」

ちょっぴり大袈裟で子供らしく、感情豊かな
貴女の表情に思わず笑みを漏らしつつ。

「心配してくれんのはありがたぃですけぉ?
 あーたと違って、ってトコは物申したぃな?
 あーしからすりゃあーたのが自分を大事に
 してほしーーくらぃなんですけぉ?

 あーた急に動かなくなったりするし?あーしは
 そーゆーときにどーしてイィか分かんなくて
 毎度泣きそーなくらぃ気ぃ揉んでんだかんな。

 あーしはメシにありつけなくても砂糖水だけ
 あればまー生きてられましたしぃ。ちょっと
 メシ抜ぃたくらぃで倒れたりしねーし。

 最悪体調崩したって、ヒトは薬とか対処法が
 明確なんだもん。人間生きてりゃどーにでも
 なんでしょーよ」

一般に、2日間の絶食はちょっとでは済まない。
黛薫、基準が完全に落第街に毒されている。

弱みを曝け出せる大切なヒトで、気の置けない
悪戯や冗談で笑ったり怒ったり出来る友人で。
変わっていないようで変わった関係に安堵して、
黛薫は軽口を叩く。

「……メロウ、メロウ」

噛み締めるように、意味もなく名前を呼んで。
ふひ、と下手くそな笑いを浮かべるのだった。

メロウ > 「薫さまは考えすぎだっていつも思ってるけどね
 私の事もそんな急には...」

そんな途中に、不動の表情となる彼女
一見故障したようにも見えるたのかもしれないが、
貴女の笑う声を聞いたから、ぽかんと呆気に取られたのが正しい


「...笑うの、やっぱり下手だね?きひひ」

誰の真似だったのか。それでも『名前』を呼ばれてこちらも零れる
シャワーの栓はまた弄られ、今度はちゃんと二人温かくなれる温度

明日からまだ変わらない私達として過ごす為に、今日を洗い流すものとして
貴女はきっと変われずに、私を想い続けるのだろう

黛 薫 >  
「あーーたには言われたくねーーですよ、もぅ」

憎まれ口とも取れる軽口、しかし声音も表情も
穏やかに。未だ赤いままの頰はシャワーの温度が
上がった所為だと無意味に自分に言い訳して。

お互いのスタンプカードは今日で2つ目。
溜まった1枚、貴女を『求めた』カードは
願いの対価として変換した。

黛薫はきっと変わらず貴女を想い、またこの店に
訪れては香りを楽しみ、痛みのない触れ合いを
望むのだろう。

変わらない明日の為、今日を洗い流すシャワーの禊。
洗う以上、触れて触れられてになるのは避けられず、
黛薫が誤魔化した内心の熱は寧ろ煽られるばかりで。
変われず貴女を想って己を慰める羽目になったのは
また別の話。

ご案内:「歓楽街路地裏『Wings Tickle』/ロッカールーム」から黛 薫さんが去りました。
ご案内:「歓楽街路地裏『Wings Tickle』/ロッカールーム」からメロウさんが去りました。