2022/04/01 のログ
ご案内:「『蟠桃会』拠点 地上部」に八坂 良彦さんが現れました。
八坂 良彦 > 突入した人員に対する応援や、撤退支援の為に行われている地上部での掃討作戦。
多数の人員を投入し行われた作戦は、ある程度の効果をあげ大半の人員は引きあげたはずの時間。

その時間にもかかわらず、周りを『実験体』に囲まれている少年が一人。
持ち込んだ数打ちの刀は、途中で刃の立て方を誤って半ばから折れ、今は片手に小太刀、片手は素手の状態。
長時間の戦闘により、体力精神共に、限界が近く、近づく『実験体』から幾度かの攻撃をうけ、制服も破け、浅い傷から出血などもしてる。

「まいったな、撤退時間ぎりぎりに、一気に大量に着たのは予想外」

撤退時に一気に襲い掛かった『実験体』を押しとどめるために殿に残った何人か、更に分断され一人になっているのが今の状況。
体力自慢の少年も、流石に疲労が激しく、風の異能の制御も甘くなりがちで。

それでも近づく相手を腕を取って投げ飛ばし、地面に叩きつけ頭を潰すが、それで止まらず。
燃やすにも、一度襲い来る『実験体』を倒しきってからでなければその暇はなさそうに見える。

八坂 良彦 > とりあえず、瓦礫の中で大きな物を背にしながら、近づく『実験体』をみて、さて、と考えている暇もなく。
背中以外の全方向から一気に、飛び掛かられる、これまでは全周囲に瞬間的に発生させる強風により相手を後退させることで防げていたその行動。
こんかいも、と思いながら風を強めるイメージを浮かべ、けれど吹いた風は弱く、相手を後退させるほどではなく。

「っく、まずっ…ぐっ、あ」

一斉に組みつかれて、爪等が皮膚へ食い込むとともに、体が地面に押し付けられる。
身体強化を全開にして、抵抗しようとするが、あまりの多さに、流石に力負けしてしまう。

異能の使い過ぎと、体力の消耗による、集中力の減衰、いくつもの事が重なって、なるべくしてなった状況。
なかば、薄れそうな意識が、痛みで引き止められ、多数の『実験体』が更に近づくのが見える。

押さえつけられ動けない中、うっすらと意識に浮かぶのは、死の言葉。
抵抗するように、幾度か風を弾丸のように放つ風弾で、乗っている『実験体』を撃つが、少し姿勢を崩す程度。
それも、段々突かなくなり、此処まで使った事の無かった異能の代償か、酷い頭痛まで、襲い掛かってきて。

八坂 良彦 > そんな状態のなか、どこからか声が聞こえてくる。

【なさけねぇな、一応は建速…………の末がその様か、今回はちと手伝ってやるから、きっちり覚えろよ】

実際に耳に届いた訳ではなく、内から響く声がそう言った後で。
押さえつけられていたからだから、轟々と音が鳴るほどの暴風が噴き出し、『実験体』を吹き飛ばす。

【そもそも、これが使えるようになってれば、こいつら相手なら楽勝なはずなんだがな】

そうして続く声が動かしているのか、少年の体が折れていた数打ちの刀を手に取りながら起き上がり、胸元に手を当て小さく呟く。

【来い、『草薙』、その名の由来通り…薙ぎ払え】

折れていた刀は、光に包まれそこに銅剣の様な姿が重なった後、風を纏った一本の太刀へと姿を変える。
何者かの言葉にあわせ、その太刀を少年の体が大きく振るう。

その動きに合わせて生み出された刃が、近くにいる『実験体』を切り裂き、薙ぎ払う。
背負っていたリュックサックから取り出したペットボトルを放り上げ、それを切り裂くと、ポケットから取り出した使い捨てライターで火を放つ。

八坂 良彦 > 一瞬で広がる炎に対し、もう一度太刀を振るう。
炎は風に煽られて、『実験体』に燃え移り、焼き払っていく。
同時に、『実験体』に傷つけられた傷口を風が切りつけ、風に煽られたた炎が『種子』を焼き払う。

【こんなもんだろ、ったくめんどくせぇ、次は無いからな、馬鹿……】

少年自身の意識は、その光景をみてはいるが、夢か何かの様にしか思えず、けれどその事を記憶し、何がおこったか、うっすらと記憶する。
そうして、その直後に少年の意識は途絶え。



次に起きたのは、突入前に言われていた出張の医療テントの中。
何か所かに包帯が巻かれ、軽度の火傷などはあるものの、それ以外は疲労の問題との診断を受け、体を少し休める事に、体力が回復次第、もう一度同じ場所へ向かいた旨を告げて。

今までと何かが変わった事を実感しながら、それをきちんと確認するのは、また後で。

ご案内:「『蟠桃会』拠点 地上部」から八坂 良彦さんが去りました。
ご案内:「◆特殊Free(過激描写注意)1」に八坂 良彦さんが現れました。
ご案内:「◆特殊Free(過激描写注意)1」から八坂 良彦さんが去りました。