2022/04/17 のログ
■東山 正治 >
「……今なんか凄い感じ見られなかった???」
明らかにその畏怖は誤解なのは違いない。
だが今の東山にそれを解く気力はない。
はぁ~~~~~~~~~。本日二度目のくそでかため息。
「(小春ちゃんにシャルちゃ……え?)」
「え?」
なんか思わずもう一人の俺(※心の声)とシンクロ召喚。
なんかちょっと海王みのある表情にもなった。
「……なんかシャルちゃ……シャリちゃん適当じゃなかった???
ていうか、なんだよその源氏名。寿司屋かよ……」
いくらとシャリしかない軍艦じゃあるまい。
なんて中身がない紹介文。東山の食は普通だ。
まぁそんなこんなで一通り聞いたがやはり疑問が生まれる。
顎に指をあてて、思案中。そう、何故ならこれは第六感。
これを問いただすのは非常にリスキーな気もする。
だが、何かがおかしい……だって、ねぇ……?
「なぁ……」
■東山 正治 > 「なんでおこんちゃんはボーイやってんの?」
■東山 正治 >
聞いちゃったよついに。
だって一番嬢やりたそうな顔してるじゃん。
そこに愛はあるんか?ないけど図らずとも思想通り(※曲解表現)になってしまった────!
■おこん > 「いや、そんなことはないが?」
今のは視線に関する否定である。
「いや、そんなことはないが?」
今のはシャリちゃんに対する否定である。
「すし…すしって……すしや…プフッ…!!」
あまりにクールなツッコミがじんわりボディブローのように効いてきて、ちょっと笑った。
来客用と思わしきフリーのペットボトルドリンクに勝手に掴んで、飲む。
「はー危なかった…。 ツッコミが尖すぎじゃろ。 シャリ…っく、ぷ、ふっ…!!
こんな源氏名考えたの誰じゃよ…ワシか…寿司っ!」
思い出すと笑ってしまうので、ぶるぶると頭を左右に振って払い出す。
ゆっくり何度も深呼吸。 一回ツボに刺さると、大抵の人間はもうだめである。
ちょっとした刺激でも面白くなってしまうのだ。 耐えろおこん!
「あ、ワシがボーイをやっとる理由か! フッフッフ、たしかにワシはボーイかもしれぬが……アレを見よ!」
シャリ嬢の隣にあった写真を指差す。 おこんそっくりの人物が元気にダブルピースをしていた。
「当店のナンバーワン、いなり嬢…でっ…いなり…寿司…ッ……んぐ、ブフッ!」
とうとう自分で吹いた。 限界だった。 ツボに嵌ってしまった人間はかくも弱いのである。
下を向いてぴくぴくと震え、ハヒュハヒュと変な呼吸を繰り返す。 完全な自爆である。
■東山 正治 > 「…………」
■東山 正治 >
「おあいそで」
寿司だけに。
踵を返す客(?)。なんて隙だらけの背中なんだ────!
■おこん > 「ま、待てえい!!!待つんじゃよ!!!」
背中に叫ぶ。 力強い声だった。
「このままでは店の名折れ…かくなる上は…。
ワシも禁じてたる嬢(こ)を出そう…!! はいお写真ドン!」
カウンターの下からパネルを取り出す。
長い黒髪を三つ編みにした、大人しそうな人物が映っていた。
瞳に炎をもやし、尻尾と獣耳をぴんと立ててカウンターの上に立つと、
朗々と語り始めた。
「あきちゃん、年齢30歳!
柔和な語り口と穏やかな声色は、家庭教師のお姉さんのようなんじゃよ!
ゆったり系の森ガールっぽい服を着こなす生徒にベタ甘な先生!!
細身にしてはお尻がむっちり系で、ボディラインもそそる感じゃよ!!!
これでオチぬ男はおるまい!! どうじゃあ…これでどうじゃあ…!!!」
全部ウソは言っていない。言っていないこともある。性別とか。
本名があきかず(日和)とか。 そういったことを言ってない。
■東山 正治 >
そう言われたからには待つことにした。
そりゃもう一応同僚の好だし、一応。
面倒くささMAXなけだるさで振り向いて見下ろすバーティクデイ。
「いや、名折れってな……既にへし折れたもんをこれ以上どう折るの?中折れ以前の話よ?」
そもそもこの店に栄光はあったのか……。
東山から見れば埃どころか泥被ってそうな看板だ。
ちなみに下ネタはちゃんと言える。若いころはやんちゃだったがそれはおいておこう。
「…………ふっ」
お得意の苦笑が漏れた。
「"お姉さんのよう"、ね。いや、いいよ。"カズちゃん"は趣味じゃねぇなァ」
腐っても東山は公安であり教師。
生徒を、ましてや同僚の顔を忘れるない。
諜報機関所属しといて得したね!
そしてこれを皮切りに反撃と言わんばかりに、東山は言葉を紡ぐ。
「それはそれとしてさぁ、おこんちゃん」
ずぃ、と嫌味たらしい顔が近づいた。
「今まで紹介してくれた嬢は、何処にいるんだい?」
にこぉ。何とも嫌な満面の笑みだ!
まさしく"お前のやることはお見通しだぞ"、と言わんばかりだ……。
■おこん > 「中折れもなんも入れとらんじゃろがよお!!!
まあ店には入っとるが…。 なにちょっと上手いこと言っとるんじゃよ!
寿司の話といい!!」
普段はでろっとしてる東山先生ではあるが、ウィットに富んだトークもできるのだ。
大きな誤算であった。 そして、”お姉さんのような”先生の正体看破に思わず唸る。
「やってくれる……! おぬし、記憶力もいいようじゃな…。 えっ、なに、なんじゃよ?」
改めて名前を呼ばれたので、写真をおろしてカウンターに腰掛ける。
「……」
質問と笑顔に、そっと下を向いた。
くるんと回した尻尾を抱っこするようにして、ごにょごにょと口を開く。
「ちゃんと名前だけ借りるだけってちゃんと約束したし…いなりはちゃんとおるし…。
だってほんとにおってじゃあどうぞってなったら東山先生の方が困るじゃろし…」
ぐわっと顔を上げて相手を見やった。逆ギレである。
「じゃあ小春先生とかおシャルがおったら…やるんか!!東山先生は!!
自由恋愛をするんかあ?! のう!! こんなオチじゃってわかってたじゃろ!」
必死の抗弁である。
■東山 正治 >
「こう見えて昔はモテたんでね。腐っても元既婚者よ?俺」
モテる秘訣はトーク力。
ナウでヤング(死語)で培ったものはきえないのだ。
くつくつと喉を鳴らして随分と楽しげに笑っていた。
「まぁね。伊達に公安はやってねぇよ」
情報で飯を食っているようなものだ。
そうでなくても前職も情報での殴り合いにも近い。
まぁ、最も弁護士の現実とは作り話にあるようなものではなく
如何に依頼人を擁護するかといった負け戦だ。少なくとも、旧日本では。
「あーあーすぐキレる。シワ増えるぜ?」
まさに予想通りだ。
彼女のイタズラは時折度が過ぎる(…時折…?)こともあるが
基本は善性の生物だと知っている。
本当に用意しているわけはないと踏んでいた。
百歩譲って幻術か文字通り"化かす"か、だ。
「抱かねぇよ。逆になんで抱くと思ってんの?
逆におこんちゃんは抱……や、これ愚問だわ、忘れて」
あぶねぇ~~~口滑らせて抱かれるところだった。
とはいえ、ここまでくれば多分もう一押し。無血開城。
弁護士っていうのは交渉人なんだよ(暴論)
「な?おこんちゃんの気持ちはわかったからさ。そろそろ出してくんねーかな?
もう十分その……なんだっけ?バランス?ってのはましになったと思うしな」
知らんけど。
■おこん > 「きこんしゃ…、ああ、あの石炭とかで動くやつか…。
既婚者!? きっ!?」
かなりの驚きのあまり一度ボケを挟まないと理解できなかった。
4度見くらいして確認してから、改めてびっくりした顔になる。
「情報収集は大事じゃからのう。 まー、やりにくいことこの上ないな!
シワより魔力が戻ってほしいんじゃよー。 昔のワシときたら天を衝く大きさで、
まさしく伝説巨神といったところだったんじゃが…まあその話はいいか。」
尻尾の先をかじりながら相手の言葉に答える。
「おっ、なんじゃ~~? ロリババア狐生オナホなら使ってやらんこともないか!?
そういうやつか~~~~???? 忘れろっちゅうから忘れちゃお~~~~~。
無料エキノコックスの機会を失ったのう!」
エキノコックスはべつに性交を指す言葉ではない。
彼も既婚者なんだし、愛情とか抜きに人の暖かさが欲しくなるときだってあるのだ。たぶん。
「そうじゃな、たぶんちょっと良くなっとるじゃろ。
普通に出れるから安心していいんじゃよ。
ワシ、次の先生が来るまでに職員室の内装全部戻さないとだし。」
そう、これは幻術でもなんでもないのだ。 仕切り板や本物のカウンターなどを持ち込み、
おこん自ら作り上げた『受付』なのだった。
■東山 正治 >
「…………」
思わず苦笑を漏らした。
言いたいことは大いにわかる。
だからこそ東山も今は、特に相手には"聞かれたくはない"。
敢えてこれ以上、何も言わなかった。
「ほんとかよ。今じゃこんなガキみてぇになっちゃって、お互い世話ねーな」
誇大妄想と言いたいところだが、存外こういうのはバカに出来まい。
小さな体に得体のしれない大きな何か。
これだから人外は困る。
「自分からそういうこと言うのおこんちゃん???
エキノコックスってつまり……まぁ、なんだ……医者紹介しようか?」
こういう"火遊び"が過ぎた結果か…。
流石に人外とはいえ同情する。性病って辛いからな。
なんともあらぬ誤解が"珍しく"東山の同情を誘った。最悪だ。
「…………」
■東山 正治 > 「……いや、手ぇこみすぎだろぉ……」 ランダム指名 > 東山 正治
■東山 正治 >
まさしくこれは"狐に摘ままれた"。
いや、そんな摘まみ方ある???逆張りにもほどがある。
なんだこのパワー系狐。呆気を取られた表情が戻らない。
「まぁ、なんだ。片づけは手伝うよ。
手伝うけどハプニングは無しな。俺は毒いなりにはなりたくねぇよ」
何て言い草。
■おこん > 「まあ人のことなんてわからんからな。」
驚いたけど、それだけだった。
聞きだすことに意味があるわけでもないし、
相手が話してくれたことになにか思うところがあるわけでもないのである。
ある意味考え方はシンプルだった。
「まあ、生きてればいろんなこともあるでのう!
眼の前にある境遇は事実として受け入れるしかあるまい!
有名な漫画に曰く”配られたカードで勝負するしかない”ってことなんじゃよね。」
ウム、としたり顔でうなずく。 おこんの”本来の”姿…今や自分しか覚えていないそれは、
もしかしたら幻想なのかもしれない。 そう思えるぐらいには、失って久しいものだった。
「エキノコックスは医者じゃどうこうならんわい!! あれ寄生虫症じゃからな!!
そうやってボケんところだけ丁寧に拾ったらワシが病気持ちみたいじゃろって!!
そのほら……ックスをな!言うのが恥ずかしいからぁ!!」
手をばたばた振り回して必死に抗議した。 病気はありません!
「そうじゃろ、すごいじゃろ…。 ワシ、頑張ったからな…
写真撮影、加工、パネル加工、さらに電気設備、床、カウンター、壁に至るまで…。
全部ワシの仕業じゃ!! ガハハ!!
東山先生は優しいのう! では二人で片付けて今日の騒ぎは終わりにするか!」
誇らしげに胸を張り、からからと明るく笑ってからカウンターから飛び降りた。
先生にうなずきかけて、二人でせっせとお片付けを試みるのでした。
■東山 正治 >
「そればっかりは同意するね」
外見ばかりではわからないことばかりだ。
人を形成するものは内面。それはその通りだ。
だが、それを知りえて理解してなおも分かり合おうとしない人種はいる。
それが東山だ。根底に根付いたものは、覆ることもない。
「自分から風俗店開いといていまさら何言ってんだ???
乙女気取んなら、次はもうちょっとまともな手口使えよ」
「例えば……、……いや、何やっても健全じゃねぇや」
それにこんなおじさんが口にしたらいろいろ危ない!
レンタル彼女も傍から見れば不健全。
男と女のやること、珍しくもないわけではないんだなぁ。
「……その情熱、ちょっとは別のことに使わない???」
なんというかこう、なんというか。
いやもう、深くは言うまい。
とりあえず今この状況を誰かに見られるのが一番まずい。
ややしぶしぶではあるが、二人仲良く(?)片づけにいそしむことに。
その後、"公安の組織解散権限"を使用し風俗店を解散して色々とお仕置きしたのは別のお話……。
■東山 正治 >
CASE FILE 2
『狐の嫁入り……?』
CASE END
ご案内:「職員室」から東山 正治さんが去りました。
ご案内:「職員室」からおこんさんが去りました。