2019/02/09 のログ
ご案内:「研究区 地下実験室(特殊Free)」に玖弥瑞さんが現れました。
玖弥瑞 > 10m四方、実験室としても研究室としても決して広いほうではない一室。
天井に蛍光灯が煌々と灯り、あたり一面にも無数のコンピュータが明滅しているが、それでも寒々しい印象は拭えない。
そんな中、白衣姿の男女5人がせわしなく機械類を弄り、何らかの準備に明け暮れている。
精密機械群からは何本も太いケーブルが伸びて地を這い、部屋の奥にある1つの装置付近に集中していた。

地に寝せられたフラフープのごとき樹脂製の環。その左右を挟むように、高さ1mほどのテスラコイルが屹立する。
環の上には玖弥瑞がいた……地上からわずか足先を浮かせ、不可視の磔刑に遭っているかのように大の字に四肢を開いて。
目は開き、蒼の瞳でしきりに周囲を観察している。しかしそれ以外は、指一本すら動かせない。

『…それでは、第…ええと、4回目のデータ収集を始めます。よろしいですね、玖弥瑞先生』
「ああ…良いとも、主任。たっぷり謝礼をはずんどくれよ」

眼鏡を掛けた男が玖弥瑞に声を掛けると、磔状態の玖弥瑞は普段どおりに飄々とした声で応答する。

『…前もって伝えましたが改めて。今回のデータ採取は……その、膣口および肛門からのプロービングによるものです。
 つまり、先生を相当に辱めるプロセスとなります。本当にそれでよろしいですね?』
「ハッ、今更何を言うか。妾にとっちゃ、前回の『口からのプロービング』のほうがよっぽど陵辱感あったわ。
 あれほどの苦しみは金輪際御免じゃし……くふっ、今回の『穴』はそのための『穴』じゃろ? ちぃとも怖くないわ」

淡々と語る白衣の男に対し、不敵な笑みを向ける玖弥瑞。

玖弥瑞 > 『では先生、水着を脱いでください』

〈主任〉の指示に玖弥瑞は目配せだけで首肯する。次の瞬間、宙に浮く玖弥瑞のトルソにノイズが走った。
まるで雑音が晴れるかのごとくに、紺色のスク水が消え失せる。狐耳少女の肉感ある裸体が露わとなった。
……目立つ特徴として、ヘソの下あたりに焼印めいて紋様が刻まれている。常世学園の校章そのものだ。
拘束改竄の強化版。これにより、実験終了まで玖弥瑞は電子世界に逃げることすらできない。

『ありがとうございます。ではまず、膣口からの体内プロービングを行います。痛かったら言ってくださいね』

眼鏡の男が右手を上げ、背後の助手たちに何やら指示を送る。すると。
地を這うケーブル群の中から1本の蛇がニョキリと鎌首をもたげ、玖弥瑞の脚の間から彼女を見上げた。
プローブである。先端は半球の樹脂で覆われ、カメラの絞りのような機構がその奥に見える。
ボディは艶消しの樹脂で覆われているが、ぐねぐねと器用に動き、柔軟性がある。

「くふ、くふふっ。見られとる、見られとるわ。妾の恥ずかしい場所が、こうも近くで……」

壁に掛けられた大型スクリーンには、箆を刺した大福のごとくにくっきりと彫られた陰唇の谷間が大写しとなる。
その映像と、己の秘所に狙いを定める触手とを交互に見やりながら、玖弥瑞は下卑た笑みを浮かべる。
玖弥瑞を中空に捉える設置機械は、玖弥瑞のような『電脳空間の存在』のための拘束具。
これに嵌められることにより、より物質的なアプローチで被検体を検査することができるようになるのだ。
時折左右のテスラコイルから音もなく電光が走るが、それで痛みを受けたり痙攣を起こす様子もない。

『挿れますよ、先生。よろしいですね』
「くふっ。焦らすでない、さっさとやれ」

玖弥瑞 > プローブ触手が、音もなくその頭を女体に向けて進めた。
壁掛けの映像がわずかなブレを伴いながらその割れ目へと迫り、触れる。
一瞬だけ、桜色の粘膜と小陰唇のヒダが輪郭を帯びるが……すぐにその映像は暗転した。

「……んっ、ふ…」

すぐさま、助手研究員がライトのスイッチを入れると、スクリーンは目に痛いほどに鮮やかなサーモンピンクで染まる。
既に潤いを帯びていた粘膜の隘路を、ずるずると触手が遡上していく。無数の膣ヒダがレンズで割り開かれ、後方へと去る。

「………ふっ、お♥ お゛っ♥ ほおおおっ♥ ぎ、ぎぼぢいっ、気持ちいいっ♥ もっと、もっとおまんこずぼずぼしとくれっ♥
 わ、わらわの恥ずかしいとこ、見ながらもっと辱めておくれっ♥ んっ、ひっ、ひああああっ♥ もっと、もっとぉぉぉ♥」

突如、コンクリ打ちっ放しの部屋に甲高い嬌声が響き渡る。拘束された幼女の四肢がガクガクと懸命に震える。
舌を出し、時折白目を剥きながら快楽を訴える玖弥瑞であったが…。

『シャラップ、先生。実験の邪魔になりますから騒がないでください。そんなに感じてないですよね?』
「………ち、相変わらずノリの悪い奴らめ。陵辱するならいっそキャラ的にも割り切れや」

指摘されるとすぐにシラフに戻り、静まり返る。
それでも、プローブの動きに合わせて断続的に詰まった息遣いを見せる様は、少しは性感を覚えている様子。

玖弥瑞 > 『子宮口を抜きますよ。ブリーフィングの時に先生が『やれ』と言ってたんですから、泣き言はなしですよ』
「おうよ。再検査は御免じゃからな、やるなら徹底的に………っ、ふ、ううううっ……!」

プローブの先端が行き止まりに達し、桃色の粘膜に穿たれた小孔が壁掛けスクリーンの中央に映る。
しかし、そのやり取りのすぐ後に、ぐっと画面全体に圧がかかった。徐々に小孔が口を開いていく。
普通の人体であればとても外力では開く筈のない、筋肉塊でできた封が、こじ開けられていく。

「……ん、ぐううううっ!! あ゛っ♥ はぁ………、い、行ったか?」
『行きましたね。ええ、映像的にもデータ的にも、ここは『完全な子宮』です』

小孔を超えた先にあった小さな空間で、プローブの先端がぐねぐねと蠢き、全周を見渡す。
サーモンピンクの粘膜で覆われた子宮内壁。よく見れば、その天井には2つの小孔が穿たれている。

「……くふ。まさか、さらに『その奥』に行くわけはあるまいな?」
『そうしたい気持ちも山々ですが、構造的に無理でしょう。
 ここが『完全な子宮』であるなら、こっちのプロービングはこれで『行き止まり』となります。
 ……ところで。差し支えなければでいいのですが、玖弥瑞先生って……妊娠できるのです?』
「さぁて、な? 試してみるかぇ、ん? 〈主任〉さんよ、お前さんのチンポで……」

ぐわんぐわんとアトラクションめいて揺れ動く映像を眺めながら、玖弥瑞は不遜な笑みでそう返す、が。
すぐに仏頂面に戻り、声色も低く替えて。

「……否、やめておこう。孕めるじゃろうが、嫌じゃ。妾は人の仔なぞ孕みとうない。
 そんなことをしても、この世の為にならぬ。無駄なデータがひとつ、無駄に産み落とされるだけじゃ」
『さいですか。ならやめておきましょう』

〈主任〉もすんなりと引き下がる。性欲がないのか、実験としての割り切りが強いのか。

玖弥瑞 > 『一応のデータも取れましたし、プローブを抜き取りますよ。挿れるときよりキツイかもですが』
「おうよ………ンッ、ぐううううううっ!! も、もう少しゆっくりとじゃな……」

ゴリゴリと子宮頸部を鳴らしながら、機械触手が真っ直ぐに抜き放たれていく。
愛液でドロドロに濡れたゴム管がすべて体外へと露出すると、すぐさま助手がそれを紙で拭い取る。

『お疲れ様でした。さて次は後ろですね』
「……休憩もなしかぇ。まぁ手早く済ますに越したことは……うおおっ!?」

玖弥瑞の言葉が終わるのを待つこと無く、〈主任〉が拘束機械を操作する。
宙に貼り付けられた玖弥瑞の身体がぐるんと旋回して壁側を向き、立位体前屈めいて上体がぐんと下げられる。
立派な尻尾は天井付近まで吊り上げられ、大きなお尻を研究員たちに向けて突き出す体勢となった。
脚も割り開かれ、不浄の門が遠目にも詳らかになる。

「……お、おおおお……なんつー辱めかぇ! 見られとる、妾のケツ穴が……不浄の穴が見られとるわ……。
 恥ずかしすぎて顔が燃えそうじゃ……うう、妾、もうお嫁に行けぬ……」
『さっき孕みたくないと言ったばかりじゃないですか。いいからさっさと終わらせますよ』
「おう、おうよ……」

汚れが拭われ、新たに潤滑用のワセリンを帯びたプローブが、再び玖弥瑞の秘部を襲う。
菊の花に喩えられるその部位に狙い違わず迫り、その花芯にレンズが触れる。
体内に分け入り、観察用のライトが灯れば、画面に大写しになるのは膣内とよく似た粘膜の洞穴。
不浄の穴でありながら、汚れを思わせる色は一切見受けられない。

玖弥瑞 > 『直腸を遡ります。10cm……15cm……S字結腸に到達。……む!』

〈主任〉が驚嘆の声を漏らす。
プローブが玖弥瑞の内臓を遡り、直腸の上端にあたるS字カーブを抜けた。
その先には当然、大腸と呼ばれる洞穴が続く……はずだったが。画面の映像では、その洞穴が『途切れていた』。
粘膜の桃色の代わりに、明るい肌色が液晶を埋め尽くす。大きく開けた空間である。
カメラが玖弥瑞の腹腔の中に出たのだ。まるでポリゴンモデルの中に入ったがごとく、身体が裏返しに映る。
乳首と思しき桃色の模様はすり鉢状に凹み、ヘソは逆にこちらへと凸面を向けている。
子宮を除いて、内臓が一切ない腹腔。普通であれば、このような生物が存在するハズはない。

「く、くふふ、やはりな。尻穴の奥は『未定義』じゃったか」
『ですね。これは……口から行った時と同じです。胃も『未定義』だったというわけですか』

己の脚の間から逆しまの映像を見つつ、玖弥瑞はその異常な絵図を平然と分析する。
しかし。映像ではポリゴンの裏側、空洞の腹腔に見えるが、実情はそうではない。

『前回と同じく、この空間は非常に高密度のデータで満ちています。プローブをより深く挿れてみましょう。
 先生、苦しくないですね? 前回よりも思いっきり奥に挿れますよ』
「おうよ。ぜーんぜん苦しくないわ、むしろ心地良いほどじゃ………っ、ふ、うううっ」

ずる、ずるり。さらに奥へと、機械触手が玖弥瑞の中へ分け入って行く。

玖弥瑞 > 『………2m……2m50cm………3m50cm………4m………』

ずるずると一定のペースで、長大なプローブが玖弥瑞のアバター内に差し込まれていく。
黒いケーブルが腹腔内を何往復も巡って埋め尽くし、映像から肌色面積がどんどん減っていく。
そのおぞましい感触と光景に、玖弥瑞の顔からは笑顔も恍惚も失せる。
心地よさは最初だけ。すぐに、ムリムリとこみ上げてくる腹圧に嫌悪感が沸く。我慢できない程じゃないが。

「……ど、どうじゃ〈主任〉。妾の腹のなかは……」

呻くような声で問いかけると。

『はい。一度にデータを取れるだけ取ろうと〈網〉を張っているところです、もう少し耐えてください。
 ……しかし、現時点でも興味深い内容がログに出ています。
 先生の体内、お腹の方は……jpg、png……そういった『画像データ』が多いようですね。
 エントリ数の6割、容量の8割を占めていると試算できます』
「ほほっ、なるほどの。そうかえ、そうかえ……」

そんな『試算』がまるで予想通りであったと言わんばかりに、気の抜けた相槌を返す玖弥瑞。

そもそも、この『実験』は何なのか?
これは、玖弥瑞の身体を検査することで、玖弥瑞が成立した『きっかけ』を割り出す試み。
玖弥瑞が何らかの『異能に類する力』によって形作られたことはすでに知られている。ならば次は、その根に迫るべきだ。
しかしこれは、大海を行き交う波を観察してその波の『生まれた場所』を探すような、気の遠くなるような観察。
だが理論上はできなくもない。そのために、大量の『被検体』と『そのデータ』が必要になるのだが。

この実験もすでに何回も、そして玖弥瑞に似た別の存在……別の被検体に対しても行われている。
しかしながら、玖弥瑞以前の被験体はまさしく『怪異』そのものであったために、乱暴かつ破壊的な検査となっていた。
今回、理性的な玖弥瑞という被検体を得られたことは、研究機関にとっても僥倖だったのだ。
その分、実験には繊細にならざるをえない面もあるが。

玖弥瑞 > 前回の実験、経口プローブ検査では、玖弥瑞の体内……胸の付近からデータを採取した。
もちろん、データの1つ1つを精査するのは現実的でなく、自我持つ玖弥瑞にとってのプライバシー侵害にも当たる。
そのかわりに、無数のデータが持つ『傾向』を探るのだ。漠然とした雰囲気から、波の根源を探る。
今回の『腹側からのデータ採取』もそれと全く同じ意図である。

しかし、この試みにはいくつも問題が残されている。
 ・本当に『データを復元する異能』なるものがあるのか?
 ・あったとして、こんな茫洋とした検査で割り出すことができるのか?
 ・割り出せたとして、その『異能』の効果を人為的に再現することができるのか?
 ・再現できたとして、それで取り戻すべき有意なデータはこの世に存在するのか?
……不確定要素ばかりである。ゆえに、このプロジェクトは認可されているものの、予算も人員も割当が少ない。
数ある異能研究プロジェクトの中で、いわばC級程度に認識されているものである。
成果が出れば、望みが見えれば、もう少しお金も出るかもしれない。
学術大会で発表するネタがあれば万々歳。そんな焦りと期待が、この部屋の全員に見て取れた。

『……5m20cm。よし、〈網〉はこの程度で良いでしょう。前回の8倍以上です。では、サンプルの採取を開始します。
 ほぼ同時にすべてのデータを観察せねばならないので、強いショックが伴いますが……良いですね?』
「………お、おう。そのくらい耐えたるわ…」

妊婦と見紛うほどに膨れた腹を抱え、応える玖弥瑞の声にはさすがに不安としんどさが見て取れる。
それでもここまでプローブを咥えこんだのだから、やるしかない。気を張り、軽口を叩いてみせる。
すぐさま、助手の1人が検査コマンドを画面に打ち込み、ENTERを叩いた……。

「……んぎっ!? い、いいいいいいいい………ぎっ、ぐ………うううううんっ!!」

苦悶の嗚咽が響く。
己が腹腔を満たしていた『データ群』が、実験器具の〈網〉によって格子状に切り刻まれている感覚。
しかしそれは撹乱ではなく整理であり……そして、その整理によって己という存在が崩されているような。
イドそのものを焼かれ、冷やされ、溶かされ、固められ……見えてくる像、失われる像が目の裏を駆け巡る。

玖弥瑞 >  
 
――かかる戦役による混乱に伴―――
――――我々ムーンレイヤー・スタジオは本日を以――――いたします――――――
―――ROUND/Oper――――をはじめとしたプロジェ――――――無期限の休止とさ―――――――



―――ぁあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あぁぁ――――――!!――――まも、タマモぉぉ――――――――
 
 
 

玖弥瑞 > 「クミズっ!!!」

辱められた体勢のままで、血を吐くような叫び声を上げる玖弥瑞。
はっとして研究員たちも顔をあげ、彼女のほうを向いた。なぜ彼女は、自身の名を叫んだのか?

『……大丈夫ですか、先生? やはり辛かったですか?
 もう終わりですよ。〈網〉を張れた全データの69%、すべて採取完了です』
「………お、おう……そう、かぇ………そいつぁ………よかった……」

〈主任〉に呼びかけられると玖弥瑞はニッと笑みを作る。しかしその顔には疲労と焦燥の色が濃い。
5m超にわたって肛門に差し込まれたケーブルが静かに抜かれていく。
ムチュムチュとおぞましい音を立てて管を排泄する感覚にも、玖弥瑞はときおり身体を震わすのみ。
喘ぎ声1つすら上がらない。あまりにも疲弊したのか、身体に異常を来したか、それとも。

『今回の調査もあくまで『採取』、コピーをとっただけですが……それでも。
 何かしら変調がありましたら隠し立てせずにおっしゃってくださいね、先生』
「……大丈夫、じゃ……うむ、多分。大丈夫……」

玖弥瑞 > 『電脳拘束具《ラグランジェ》、停止シーケンス完了』
『活性型拘束改竄、無効化命令送信』
『………本日の工程、すべて終わりです。先生、お疲れ様でした。もういつもの服に戻って大丈夫ですよ』

磔刑が解かれ、実験室の地に脚を着く玖弥瑞。その後もしばらく壁の方を向いたまま呆然と立ち尽くしていた。
辱められた両穴を労ることも、脚の間に垂れる愛液を拭うこともせず。水着の復元すらしないまま。

『……先生?』
「………ふぅ、やれやれじゃ。思ったよりも3倍くらいはしんどかったわい」

しかし、何度目かの問いかけでようやく、再起動したかのようにクルリと振り向いた。
その顔には、いつもどおりの人を喰ったような笑みが浮かんでいた。

「お疲れ様、皆。どうじゃ、結果は出せそうかぇ?」
『…それはこれからの解析次第ですね。今はなんとも。データを採取できただけでも前進です、としか言えないです。
 先生はもう先に帰ってもいいですよ。報奨金5万円は明日にも振り込まれるでしょう』
「………ふ、ふふっ。5万でこの陵辱かぇ。悪の秘密結社でももう少し奮発するぞ?」

皮肉る玖弥瑞。もちろん、この額で納得したうえでの参加である。あくまでも皮肉だ。
報酬が出る分むしろ恵まれた立場のモルモットである。

「まぁ、これからのバレンタイン絡みのイベントを乗り切るには十分な小遣いじゃろて」
『そうですかね。ところで、我々にはチョコレートは頂けないのでしょうか?』
「……あぁ? チョコならさっきくれてやったじゃろが。妾の糞穴から、腹の中身をたっぷりとの」

下衆な笑みとともに、ひどい喩えを伴った冗談を吐く幼女。
しかし〈主任〉はクスリとも笑わず、玖弥瑞の額に軽いデコピンをお見舞いする。

『…教師なら教師らしい清廉な物言いをしてください。今の発言、上申したら謹慎モノですよ』
「……ケッ、貴様らどこまでもつまらん奴らじゃ。ふん。妾はしばらく帰らぬ。
 お前さんたちの『データ解析』とやら、見届けてやる。素っ裸での。せいぜい気を散らさぬことじゃな」

その後も〈主任〉に度々咎められながらも、裸のままで研究員たちに付きまとい、暇を潰す玖弥瑞であった。

……実際のところ、玖弥瑞にとってもこの実験の結果は上々であってほしいところではあるのだが。
しかし究極的な目標は違う。《大変容》の詳細な全容なんて、どうだっていい。
もっとミクロで、もっとローカルで、そして……もっと根源的な『己の端緒』。そこに行きつけるのであれば。

ご案内:「研究区 地下実験室(特殊Free)」から玖弥瑞さんが去りました。