2020/07/23 のログ
ご案内:「第二円」にマルレーネさんが現れました。
マルレーネ > ごぼり。
ごぼり。

泡が僅かに溢れて、口の端でぷくりと膨らんで上へ上へと。
意識があるのか、無いのか、その境界線が曖昧になったところで、幸運にも不運にも、意識を手放す前に痛みが走り、意識が戻り。

髪の毛を掴まれながら、水に浸かっていた顔が持ち上げられる。


自分の置かれた状況が把握できず、混乱したまま。
分かることは、もはや、激しくせき込むことすらできないほど身体が弱っていること。
周囲には返り血の付いた革製のエプロンに身を包んだ男が二人。

エプロン男 > 「謝罪は。」

端的な言葉。金色の髪を掴んだまま揺さぶれば、上半身全ての体重が支えきれずに、苦悶の声が漏れる。

マルレーネ > 思い出した。
そうそう、思い出した。
どことなく他人事のように、自分がやったことを思い出す。


その頃は、彼女は絶頂期でもあった。
旅に出れば大物を仕留め、遺跡は一人で踏破。
それなりに、それなりに人々から信頼も集め、相談されることも増え。
名前も、まあ、知られていることも多くなった。

そんな彼女は、教会の腐敗と堕落に対して筆を執った。

権力の機嫌を取るための金遣い。
貴重な信者をすり潰すような使い方。
同じ修道女への性被害。
神父の中に蔓延した薬物。
犯罪組織との関わり。

全ての証拠を集め、整理し、書面として本山へと送り。


彼女は"指導"されることになった。