2020/09/09 のログ
ご案内:「◆特殊Free(過激描写注意)2」に日下 葵さんが現れました。
ご案内:「◆特殊Free(過激描写注意)2」から日下 葵さんが去りました。
ご案内:「違反部活群の廃ビル」に日下 葵さんが現れました。
日下 葵 > 「ふんふんふんふん
 ふんふんふんふん
 ふんふんふんふんふーんふふーん♪」

暗く、季節のわりにひんやりとしていて、湿っぽい空間。
裸電球一つで照らすにはやや広いこの場所に、
人影が三つあった。

1人は椅子に縛られ、口にはタオルが押し込まれている。
1人はクリップボードを持っておどおどした様子で立っている。
1人は鼻歌――ベートーヴェンの交響曲第9番第4楽章、いわゆる歓喜の歌を歌いながら、
ビデオカメラを椅子の前にセットし、何か道具を机の上に並べていた。

「さて、そろそろ始めましょうか。
 さて、少人数での行動となると運搬できる物資に限りがあるので、
 現場調達が必要になる場合があります。
 今日は運よく棄てられた自動車が何台かあったので、
 そこから拝借してきたカーバッテリーを使います」

おどおどした様子の彼は後輩だ。
そして椅子に縛られているのは違反部活の構成員。
これから始まることは、わざわざ説明しなくてもいいだろう>

日下 葵 > 「さて、人間に苦痛を与えようと思ったときには様々な方法がある訳ですが、
 基本は外傷を与えることですね。
 人間には痛みを感じる神経系が二つあります。
 痛みが局所的で鋭く、瞬時に感じるモノと、
 広く鈍痛に近い、やや遅れて反応するモノです」

そういいながら、バッテリーを3つほど直列につないだ。
そしてその両極には釘が巻き付けてある。

「外傷を与えたとき、最初に反応する神経系は前者、
 そのあと継続的に痛むのは後者です。
 で、今からやる方法はどちらも継続的に刺激できるんですねえ」

淡々と解説しながら、釘を両手に握って――太ももに刺した。
椅子に縛られた彼から、タオル越しに悲鳴が聞こえる。

「人間は皮膚の電気抵抗がおおよそ2.5kΩ、
 血液や筋肉などの体内の組織は1kΩとされています。
 因みに感電による致死電流はおおよそ0.1Aとされていますが、
 これは電流の経路に心臓がある場合ですね。
 今突き刺した大腿部には大きな筋肉が集中しています。
 大きな動脈を避けて挿せば感電による致命傷は避けられますし、
 筋肉が萎縮することで副次的な痛みも発生します」

この解説は後輩だけ向けたものではない。
縛られている彼にも説明している。
人間は理性があるときに絶望を解説されると恐怖心が増す>

日下 葵 > 「電極を皮膚に巻き付ける方法だと相当高い電圧が必要ですが、
 筋肉に直接電極を刺すこの方法なら電気抵抗は半分になります。
 ですから苦痛を与えるのに必要な電流を流すのに、
 そこまでの電圧を必要としません」

そう言って、何の前触れもなくスイッチを閉じる。
ガタンッという音と共に男の太ももが萎縮して、
椅子をがたがたと揺らし始めた。

「概算すると今は大体30mAほどですかね。
 普通の家庭用電源だとブレーカーが落ちてしまいますが、
 カーバッテリーはそういうことがないので都合がいいですね。
 それから、カーバッテリーはエネルギー密度が高いので長時間の使用にも耐えます。
 因みに――というかこれは大事なことですが、
 人間の筋肉は15mAを超える電流を流されると、
 自分の意志で筋肉を動かせなくなります」

現に目の前の男は太ももを強く萎縮させたままのたうちまわるのみである>

日下 葵 > 「さて、こんなものでしょうか。
 違反部活についてお話する気になりましたか?」

スイッチを切って、彼のタオルを取り除く。
が、彼は何も言わず、あろうことか唾を吐いてきた。

「なるほど?
 じゃあもう少し続けますか。
 今度は貴方がスイッチを閉じてください。
 こういうのは慣れですから」

そう言って後輩にスイッチを預ける。
今にも吐き出しそうな後輩を見ては、満足げな笑み。
そう、この瞬間が一番楽しい。

直接人をいたぶるのもいいが、
慣れていない人間にこういう行為を強制させるのはもっといい。
ひとりの人間が自分の好みに染まっていく様は見ていて心地が良い。

そうして、縛られた男が違反部活について吐くまで、
この薄暗くて湿った空間にはくぐもった悲鳴と、
スイッチを開閉する音だけが響いたのであった>

ご案内:「違反部活群の廃ビル」から日下 葵さんが去りました。