2020/09/13 のログ
ご案内:「違法部活拠点」にレオさんが現れました。
■レオ > 日が落ち、深夜。
また仕事が入った。
ディープブルーと風紀委員の、尋常ならざる戦闘。
大規模な破壊は、衆目を集めた。
起きたのは港。落第街のように”無かった事”とはされない。
そこで起きた事、そこで墜ちた者。
その噂は隠そうと常世島が活動をしても、何かしらのルートを辿り”それを知りたいもの”の耳に届いていた。
■レオ > 故に”狡い者共は、その対岸の火事に衆目が集まる中、その横裏を縫うように這い回る。
残飯を貪る油蟲のように、影下を抜け這いよらんとする。
己が利己のみを満たす為に、卑しく。
普段なら入り込めぬ領域を、これ幸いと侵略する為に。
…結局、何者かが抑止の為の代行を行う必要があった。
■レオ > ――――群れる者共に、ひとり、立ちふさがる。
片手には既に抜かれた剥き身の刀。
それを人差し指と中指でつまむように持つ。万力のように握られたそれは、握り方に反して妙に安定している。
鈍い金の瞳は、月明かりを反射して靜に群れを見る。
そこに生物の猛りはない。
あるのは、凪いだ水面の如き、冷めた双眼。
「――――すみません
今は色んな所が、取込み中なんです。
なので…
貴方達も静かにしていてもらえませんか」
■レオ > 返事は聞かない。既にそれは必要ないと言い渡されたから。
言葉の後に、ゆっくりと群れ共へと歩を歩ませる。
相対する者共の一人が、首で一人に”行け”と命じる。
ゆっくりと互いの距離が近づく。
■指令 > 『前とは戦力が違う。
持てる力を以て排除して欲しい。』
そう告げられて支給された刀。
握る事はないと思ったが、まさかこうも早く再び手にするとは、思わなかった。
だが、仕方がない。
それを”使え”と、言われたからには。
使う迄。
■レオ > ぼんやりと考えながら、迫る相手を見る。
体格は一回り上、スキンヘッドの、手に手甲をつけた男。
接近戦が得意そうな、屈強な体。
間合いの直前で、スキンヘッドの男の方が先んじて動いた。
壁を、殴りつける―――
「――――」
直後に、刀を持った青年の背後の壁が変容し、鋭く無数の棘が背中を貫かん蠢く。
建造物の固い壁で作られたそれが、視認すら許さずに迫る。
幾重にも枝分かれをして。
まるで木の枝を10倍20倍にでも肥大化させたかのような、壁材の槍。
瞬く間に青年の背を貫―――
■レオ > 槍先が、ぱらぱらと落ちてゆく。
刀を持つ青年が剣を振るった痕跡はない。
ただ、当たる前に槍先が両断されていく。
スキンヘッドの男がそれに動揺を示す事はない。
一人果敢に来た男が、この程度でくたばる筈もないとは分かっていた。
故に同時に自分の前に壁を作り、自分達を追う道を塞―――――
『……?』
男の視界が二つに裂け、徐々にズレてゆく。
壁を殴っていた腕がずるりと地面に落ちる。
急に体制が崩れ、膝をつく。
その膝が更に崩れて、倒れそうになった体を残った手で支えようとし、その腕も体からズレて分離していく。
体がブロック状に崩れてゆく男と、止まった異能に目もくれず。
青年はひん曲がった壁の間をくぐり、男の横を通り、他の者共の方に進む。
■レオ > 呆気にとられ動きが止まっている数人と、それを見て即座に拙いと感じ走り去ろうとする数人。
腰を抜かし床にへたり込む者が一人。
その姿を見て不敵に口角を釣り上げた2人は、すぐさま上に跳んだ。
その直後にぱん……と爆ぜるような音がして。
二人、そしてへたり込んだ一人以外の大多数の首が、まるで示し合わせたかのように宙に飛ぶ。
刀を振りぬいたと理解したのは、跳んだ二人だけだった。
■蟲共 > 『サムライだ』
『斬撃を飛ばしたね』
『魔力を引き延ばしてる、面白い動きだ』
跳んだ2人が聞こえぬ声で意思の疎通をする。
口で喋る時間はない、そんな隙を作れば同じ斬撃で細切れだ。
故に最小限。言葉ではなく異能による念話で語る。
語りながら次の動き、その次の動きに移る。
■蟲共 > 一人が壁を蹴り跳びながら距離をとり、ナイフを取り出す。
刃渡り30cm程の、紫色の光沢を発している小型の刃物。
それを青年へと矢のように、投げた。
ただのナイフではない、魔力を探知して追尾される仕組みが施された品。
不規則で物理法則を無視した軌道で青年に迫るそれに合わせるように、もう一方は逆に、空中を蹴り迫る。
弾丸のように迫りながら、壁を蹴り軌道を変える。
変えながら迫り、懐からアンプルを一つ取り出し、口の中へと放り込む。
その直後、その肉体が変容していく。
体格が一回り膨らみながら、その身が黒く、艶めいた甲殻に包まれる。
腹部にさらに小さな一対の、昆虫のそれのような腕が生え、身が完全に異形へと”変身”する。
―――拳を、一振り。
■レオ > ―――強い死の気配。
危険を察知し、直ぐに後ろへと跳んでそれを避ける。
青年の服の一部を裂きながらも、それは当たらずに地面を殴りぬけた。
命中しなかった。
にも拘わらず、避けた服の下から、皮膚が裂け、血がぴっ……と跳ぶ。
風圧だ。
それが身を裂いたと、直ぐに理解する。
そして直後、空ぶった拳が床へと突き刺さる。
響く轟音。人が地面を殴った音ではない。
強いて似通った音を例えるのであれば、巨大な砲弾が着弾したかのような音。
殴られた場所が轟音と共に孔を開け、間欠泉のようにたたき上げられた砂塵の塔が出来上がる。
―――当たれば死ぬ。
そう理解するのに時間は要らない。
巻き上げられた礫で頬に小さな傷を作りながら、刀で切り上げようとして
即座にそれを取りやめ、指と手首を捻って刀の軌道を変える。
キィン
金属がぶつかり合う音。
砂塵の中に紛れたナイフが足めがけて飛んで来ていた。
当たれば、機動力を削がれる。
一度当たれば必殺の力を持つ相手の前で万が一それが命中していれば、続く二度目の攻撃を避ける暇は、与えられない所だった。
だが、ナイフは当たってはいない。瓦礫でついた傷も皮膚をかすめたのみ。
そのまま弾いた衝撃で持ち上がった腕ごと、刀を変身した男に振り下ろす――――
■レオ > 直後感じる、むせ返る死の気配。
振るう刀に力を籠め引き戻す。
―――ここで刀を振ったら死ぬ。
咄嗟に、気配の先を探る。
視線を気配の強い方向へと向ける。
視線に入るのは、先ほど弾いたナイフ。
距離にして1mほど先。当たる事は、ない。
弾かれて空中で回転しているそれは、戦いの中で感覚が研ぎ澄まされているせいでゆっくりと落下に入る姿が青年の視界には映る。
時間にして1/10秒に満たないと思われる一瞬。
視界に移ったナイフが――――――
■レオ > 突如、地面を殴りぬけていた異形の男へと変わる。
■レオ > 1m先の空中に、即座に現れた異形の男。
距離1m、その距離を背に生えた翅を羽ばたかせ、風を押しこむ。
爆発的な加速による接近。
射程圏内へと入った異形は、そのまま地面を潰した拳を振りぬいた。
当たる――――
咄嗟に振るうのを止めた刀を地面に刺し、刀を支柱にして腕の力で宙返る。
体が空中へと放り投げられる。拳が右肩をかすめる。
肩の皮膚が裂けると共に、嫌な痛みが腕全体を巡った。
肩が、外された。
かすめただけ。芯に入った訳でもない。
刀を強引に引き抜いて異形の男の頭を蹴り、その反動で距離をとった青年の右腕は、力なく垂れ下がっている。
蹴られた男は、微動だにしない。
逆に蹴った青年の足の方が、鈍く痺れていた。
まるで金剛石でできた、鋼すら通らぬ兜。
■レオ > 「(物の…瞬間移動? それに、単純だけど上げ幅の高い肉体の強化。
瞬間移動の能力者は距離を取って、詰めようとすれば多分あのカブトムシみたいなのに阻まれる。
カブトムシの方とマトモに戦おうとしても、多分刀が当たる前に瞬間移動される。
それにカブトムシの体は物凄く堅い。普通に刀を振るっても、多分中まで刃が通らない。
カブトムシの攻撃が一度当たったら死、時間をかけたらじわじわ傷が増えて出血と疲労でジリ貧。
なによりあのナイフ……)」
ナイフの方を、視た。
妙な光沢。何よりあの刃渡りにも関わらず、奇妙な程に感じる死の気配。
よほど深く刺さらないと内臓まで届かないであろうそれに、そこまでの危険性がある理由は……
「(毒、か
共に居る異形の性質からして、体が動かせなくなる神経毒の類。
当たれば動きがどんどん鈍くなって……そうなったら遠くないうちに、カブトムシの攻撃に対応出来なくなる。
かなり洗練された連携だ。動きにも、ついてこられてる。
多分、大分殺してる。
自分の異能で人殺すのを考えて、その結果にたどり着いた立ち回りだ。)」
静かに、相手を見て戦力を測る。
■レオ > 斬撃を伸ばす大蛇薙ぎは、溜めと遠心力が付く分威力が上がる。
が…それでも斬れるか分からない硬度。何より威力が十分に上がるのは離れた距離の相手で、強い一撃を与えたい異形の男の方は接近している分十分な威力は恐らく、出ない。
空中からの不意打ちである啄みは、あの固い鎧の隙間に当てれれば万が一がありえるかもしれないが、一対一の不意打ちに特化しすぎていて動作を遠距離で見て瞬間移動させれるこの二人組と相性が悪い。
それ以外の技も、強引に鎧を切り裂く威力が見込めないものと、瞬間移動と相性が悪いものばかり。
狙える手は……
―――一つか。
■蟲共 > 『―――休憩は済んだか?』
鎧の男がそう言いながら青年を見る。
あちらも現状、自分達が有利であるのを理解している。
出血は少ないが、一撃で殺されるという神経を張り詰める状況。
人の気力は、永遠には保たない。
だからこそ、ゆっくりと時間を使う事も、彼方側としては何一つデメリットにはならない。
ゆっくりと歩を詰めながら、鎧の男が近づく…
■レオ > 「……」
残った左手で刀を構え、右手の感覚を確認する。
腕は、上がらない。
でも指は動く。
物は掴める。
”なら、出来る。”
息を一度、吸って、吐いた。
刀の握る位置を、静かに下げる。
柄の、一番下。頭金を挟むように。
万力の如き握力で、決して離さないように。
相手の動きに合わせて動く。
活路は一度きり。
二度目はない。そのときは――――
”待つのは必死”
「―――――いつでも、どうぞ?」
■蟲共 > 『そうかよ』
鎧の男の声と共に、振り上げた腕が瓦礫の礫を巻き上げる。
視界がふさがれると共に、大小さまざまな尖った瓦礫が、青年へと掃射される。
それ単体で、物によれば当たれば、死ぬ。
■レオ > 死の気配の強いものを選別して、それを優先的に避ける。
それでも体に小さい破片が当たり、刺さり、血が砂塵を汚す。
青年に痛覚がない訳ではない。傷がつけば当然、体は痛む、身が強張る。
だが、事前にその痛みが分かっていれば、それらは耐えられる。
腹にガラス片が刺さる。
皮膚を貫き、筋膜を裂く。
鋭い痛みが腹部を巡る。刺さった場所が焼いた石を押し付けたかのように熱い。
先ほどまでより格段に多い出血が、服を染める。
それでも、それに意識を向ければ死ぬ。
痛みを『ない事』と思い、先を見据える。
■蟲共 > 見据えた先
砂塵で見えぬ数寸先。
前方からは何も現れない。代わりに、青年の横から砂塵をかき分けて鎧の男が現れる。
視界を塞ぎ横からの奇襲。
礫の雨の横から、その礫をはじき返しながら爆撃の如き拳が放たれる。
風を巻き込み、触れた砂塵、瓦礫の進行方向を眼前の青年の方へと強引に変えながら。
横からくる拳と前、横からの瓦礫のマシンガン。
壁や柱に当たる瓦礫たちがそれらを削る。
激しい轟音が、鳴り響く――――
■レオ > これを、凌がなければ話にならない。
腹部の出血を顧みもせず、全力で回避に専念する。
刀を振るう余裕は無い。
それらは先ほど凌いだ攻防よりも苛烈だ。
周りに迫る死の気配が、青年にそれを物語らせた。
足に力を入れ、魔力を溜めて爆発させるようにして脚力を引き上げる。
狩足と呼ばれる孤眼流の走法。
魔力による瞬間的な加速で、後方に退避する。
拳はすり抜ける、が、壁までの後退を余儀なくされる。
■レオ > 九死に一生を得た。
――――とは、思わない。
即座に右肩で首を庇う。
庇った肩に、鋭い痛みが走る。
深々と刺さった、ナイフ。
皮膚、筋肉、血管を貫き、骨に届いたのか体全体に凄まじい激痛が走る。
体が、硬直する。
致命的な、隙。
足が止まる――――
■レオ > 神経毒が回りすぎるのは絶対に避けなければならない。
出血が加速するのを理解しながら、即座にナイフを抜き捨てる。
それでも回る、毒。
体に痺れが回る。
動ける時間は短いのを悟る。
――――これまでで一番強い、死の気配。
背後は壁。
ナイフの男は、鎧の男に阻まれて姿が見えない。
体は迫る追撃に対応する柔軟さを喪った。
―――――此処しか、ない。
■レオ > 最後の足掻き、とばかりに。
鎧の男がいた方向へと剣を振り上げた。
■蟲共 > それを見越していたかのように、青年が逃げた方へと向き直り一気に鎧の男が”跳ぶ”
尋常ならざる膂力。
足の力は、腕の数倍とされる。
拳で防風を巻き起こし大地を揺らす男の脚力は、その甲冑を付けた鈍重そうな外見からは想像もつかぬほどの加速で、青年に迫る。
速度、そして、質量。
それをまとめあげた、巨大な拳が、青年の頭部へと確実に潰しうる一撃。
■レオ > 迫る。
あれはいうなれば、自分の身を大幅に超える金剛石の塊。
自分の姿を軽々と覆いつくす、質量な塊。
加速を逃さぬため、自分へと真っ直ぐに跳んでくるそれを見て。
―――――青年は死の気配が、消えるのを感じた。
■レオ > 振り上げられた左腕、それに握られた刀の先端を、背中越しに持ち上がらない右手の指で挟む。
関節の可動限界まで、腕を曲げる。
刀を、限界までしならせる。弓を絞るかのように、力を籠める。
鋼で出来た刀が、歪に……まるで三日月のような形になるまで、力を”溜める”。
それを支える指先から、血が滲み、紫色になるまで”溜める”。
足を軽く沈め、相手を見据える。
既に鎧の男以外は視界には映らない。
ナイフの男に、自分は、見えていない。
鎧男の拳が、青年の頭部の眼前まで迫る。
――――――そのときだった。
■レオ > 「―――――――猟犬の型
『神牙』――――――」
■レオ > 刀の先端に込めた力を、限界まで引き上げる。
それは、常軌を逸した指先の鍛錬から来る鬼神の如き握力だからこそ為せる業。
指先の握力。
その力の全力を受けた切っ先は。
圧力により赤く赤熱し――――
■レオ > そして、先端が砕け
溜めた力が解放される。
■蟲共 > 響いた轟音――――
拳は壁を砕き、地下空間に巨大な孔を開ける。
ナイフの男から、青年が左右のいずれかに消えた姿は確認されなかった。
完全に、青年を砕いた。
鎧の男の背後から、ナイフの男はそう認識した。
■蟲共 > ―――そのときだった。
『……?』
床と天井に、一本の線がいつの間にか引かれている。
それは鎧の男の股下からとナイフの男足元を通り過ぎ、その遥か後方まで、真っ直ぐに引かれている。
何だ?と、ナイフの男が顔をしかめた時。
■レオ > 鎧の男が頭から二つに裂け、ナイフの男の右腕と右足が、遅れて来た音と共に胴体から切り離された―――
■蟲共 > 『は…?』
それまで黙り込んでいたナイフの男が、姿勢を崩して倒れながら間抜けな声を上げる。
何が起きたのか理解できないという顔。
何も見えなかった。
何も感じなかった。
”敵”を潰した筈の相棒は、縦に裂けて脳味噌と内臓をまき散らしている。
自分は、腕と足を斬り飛ばされて床に倒れ伏している。
腕と足があった場所から、ぴゅぅ…と血が噴き出す。
天井の線から、サァ…と塵が落ちてくる。
あれは、今さっき出来たものだ。
■蟲共 > あの男が、やったのだ。
刀で。
拳が当たる寸前。
自分の体が完全に隠れ、自分の視界から消えた瞬間を狙って。
■レオ > 刀一本で
剣圧で振った方向の先すら断つ一太刀を
毒で痺れる体で、やったのだと。
■レオ > 「――――…」
ふぅ、と息を吐く。
あとはもう動けない男と、おそらくまだ動けずにいる、腰を抜かした男が一人。
いや、あのカブトムシが暴れて、それで死んだかもしれないな…
どっちにしても、生きていた所で、大した脅威じゃないか。
そう思いながら、残った一人の方へと向かう。
早めに解毒しないといけないから、さっさと終わらせよう。
腕と足を切り落とされたナイフ使いの男は、既に息が細切れになりつつあった。
死の気配が、放っておいてもじきに出血多量で死ぬ事を伝える。
それを助ける者も、ここには、いない。
■蟲共 > 『――――、―――――、―――……』
死ぬ。
それは直ぐに分かった。
この男に殺される。
だが、こいつは
一体誰なんだ?
■蟲共 > 違法部活には風紀委員や一部、衆目に晒された公安の目ぼしい戦力の情報が流れている。
強く、危険な学園の人間の情報は、直ぐに伝わる。
だが、こいつは
こんな奴は、知らない。
まだ出回ってない。
名も、能力も、何も出回っていない。
全く名の知られていない男。
『――――、―――――誰だ、テメェ』
意識が遠のく。
もうじき俺は死ぬだろう。
ただ、目の前の、自分たちを殺した人間が、誰なのか。
疑念が尽きず、口から、問いかけが勝手に出ていた。
■レオ > 「―――…」
名を、聞かれた。
名乗る必要なんて一つもない。
でも、そうだな。
「――――『鉄火の』……」
言いかけて、そこで思いとどまった。
そうだ
沙羅先輩に言われたんだった。
『彼の代わりは誰にも務まりません』
…神代先輩では、僕は、ない。
唯、不在の間、穴埋めをしているだけ。
だから、訂正しないといけない。
■レオ > 「―――”代行者”です。」
そう返して、男の首を、刎ねた。
■レオ > 「……ふぅ」
ボロボロになってもう使いものにならなくなった刀を放り捨てる。
…結構、強かったな。
多分剣じゃ負けてた、確実に。
刀を支給されてて……本当によかった。
そう思いながら、そういえばとあと一人残った違法部員は何処かと見る。
うごく姿は……もう、いない。
逃げたか、死んだか。
どちらにせよ主力は潰した。
もう、この違法部活に力はないだろう。
後処理は他の人に任せて、解毒剤を貰わなくては。
淡々と思いながら、死体だらけのその場を後にする……
■レオ > ===============================
■蟲共 > ‥‥…
‥‥…‥‥…
『ッ‥…はァ!!!』
■蟲共 > 何だったんだ、何だったんだ一体!?
急に現れたガキ一人が、オレらの、オレらの仲間をみなご、ごろ…ッ
何が起きた!?急に首が飛んで!!
ボスたちが戦って、ブッ殺したとおもっ、あ、う、
お、おぇえああああああ……ッ!!!
…ッ、はぁ、はぁ…!!
嵐か、何かみたいに、全部ブチ壊していきやがった!!
あんなのしらねえ、あんなやつ、風紀のリストに、載ってなかった!!
■蟲共 > どっちにしても、もう、オレしかいねえ…!
どっか、違う部活に…ッ
一人で生きられるかよ、こんな、あんな、バケモノ共が歩いてる島!!
そう、そうだ、そうだよ!!
あのバケモノ、アイツの情報、あれなら、まだ出回ってない……
あれを、あれを売って、どっかに引き入れてもらおう!!
確か、名前は…そうだ、さっき名乗ってた!!
『鉄火…”鉄火”の、代行者…ッ!!!』
すぐ動いて、どっかに、はやく、取り入らねえと!!
アイツの情報が出回ってない内に!!
ご案内:「違法部活拠点」からレオさんが去りました。