2021/12/21 のログ
乱桜 ありす > 「ええ、両方……もしかして、そう言う人は初めてでしたか?」

恐る恐る確認しつつ、対応できていないだけ?と差し出した手が、紐をほどいてしまったようで。
あらわにしてしまった、と慌てながらも、ごめんなさいと頭を下げ、…あれ。


「…ダメ、というわけでもないんですけれど……だ、大丈夫ですか。」

見たくないというわけじゃないけれど、むしろごめんなさいのはずなのに。
混乱が若干強くて。慌てた自分の意思をふんばらせようと心配を強く出した。
だからか、見たいか見たくないかの答えを濁してしまい。

遅れて、自分の自己判断が今にある程度たどり着く。

「今のマッサージ中は見せない方がいいとおもい、ます?」

そうして考えて、大きく息を吐いてから
不確かな回答を絞り出しました。
やや、精神が揺れて制御がわやになりかけたところを、踏みとどまった、形

『調香師』 > 「はじめてもはじめて、まず想定されてなかったね
 これは特殊ケース『ありす様』という訳で

 ...特殊ケース自体はないこともない?」

大丈夫だと相手を安心させようか。読み取った言葉の裏には『動揺』がある
尤も、認識の中ではその中心・内面まではまだ知りもせず、不安を慰めるため
相手の手に自分の手を重ねよう。先程伸ばしてくれたのはちゃんと知っている

「うん、じゃあ見せないようにするね。見たかったら言ってね、いひ」

結んだ手のまま、相手を揺さぶる様な事もつい口が滑って言ってしまう
何事も無ければするりと指を放して。『続けるね』なんて施術も本格的な物へと移るのだが、はてさて

乱桜 ありす > 「完全にオンリーワンっぽい固有名称になりましたね……あ、特殊なのは自覚済みなのでそれはいいんですけれど。

他の特殊ケース、と聞くのもプライベートだし、守秘義務?があると思うので気になるだけで止めておいて」

話しながら落ち着こうと思い付きと表面の思考をそのまま出す様に口が先に動き、
貴女に重ねられた手の感触で、動揺が少しずつ和らいでいく。
どんどん助けてもらっている感覚がする。

「そ、そうですね、よろし…っ!?」

見たかったら!?その一言が不意打ちだった。
動揺を収めようとしておちついてきていて、よし、落ち着いて続きだ、のタイミング。
動揺していても手放さなかった異能の制御をなんとか留めても。
その言葉による想像は止められなかった。要するに。動揺の始まりの1部分に生理的な反応が発生したのです。
そのまま続けてもらえるならそれはそれで、落ち着こうと身動きを止めたまま受けることになるけれど。

『調香師』 > 「そういう所は単純なの。んふふ、素直なありす様だ」

照らされた表情は変えられなくても、その声色で揶揄ってみて
貴女のそういう『男の子』な所をなんだか擽りたくなってしまう
彼女の事を一番壊していそうなのは一線をどうにか保ちながらも我慢で揺らぐその態度

仮にもここは歓楽街。彼女の身体を見ていたなら分かる筈
不埒な想像力を掻き立てる秘密は存在して、そして貴女が初めに壊した物は、

「...だから、落ち着ける香りをちゃんと楽しんでもらわないとね」

吐息として漏れる、餌としての扇情的な芳香を手に纏ったハーブの香りで抑え込む
今のお役目は、『歓楽街のお人形ごっこ』じゃないんだもの
求められてしまうなら。それは貴女が『三度』望むまで

その気持ちの証明か、確か手つきは今まで体をなぞって知った患部を適度に解す
時々痩躯に力を籠める様に押し込んだり、解したり。貴女に触れる機械は正確に、欲しがる物を与えていく

乱桜 ありす > 「あわわわ、体と言うか反応がね!?」

こればかりは如何ともしがたい。
異能の制御で精神力はそれなりに鍛えられてはいても、こちらの方面の耐性はそれほど高くはないわけで。
この両方をもつ体でありながら、免疫が足りていない。

だからこそ、そのまま押し込まれていたならば、我慢の決壊も。秘密を覗きたくなることも、あったかもしれなくて。

「…あ、あぶな、じゃない。ありがとうございます?」

そう、一息ついて、体だけが弛緩した。
ゆるやかに、ゆるやかに。本来の目的の安らぎの時間が本格的に。
頭だけがすっきりと冴えるような香りを嗅ぎながら、肩、足、関節、筋肉の疲れが、解れて硬さが取れていく――。

ご案内:「歓楽街路地裏『Wings Tickle』/マッサージルーム」から『調香師』さんが去りました。
ご案内:「歓楽街路地裏『Wings Tickle』/マッサージルーム」から乱桜 ありすさんが去りました。
ご案内:「歓楽街路地裏『Wings Tickle』/マッサージルーム」に『調香師』さんが現れました。
ご案内:「歓楽街路地裏『Wings Tickle』/マッサージルーム」に乱桜 ありすさんが現れました。
『調香師』 > 施術を進める少女の手は、異能の影響で特別力加減を誤る...と、言う様子もなく

「うーん。基本的な体は女の子...なのかな?」

分析、憶測。それがどんな意味を持つのかを判断していない口調
恐らくとの前置きを加え、脚を揉み込んだ後で足裏のツボをくにりと押し込む

貴女は『頭の疲れを』といったけれど。体は一繋ぎの器官そのもの
様々なアプローチで貴女を解してやるのがきっとプロという物だ。それに、リラックスしすぎた体にきちんと痛みが刺さるのだし

乱桜 ありす > 「元の性別検査では女の子判定だったそうです……からぁ!?」

疑問っぽい言葉へと、自分が知っている生まれる前の話を返して。
うーん、とリラックスしていたところで不調が出ているところにつながる足ツボの痛みがぐさりと刺さる。
気が引き締まってのんびりからキリリへと。

頭じゃなく足の方の不調だと感じたために、こんな状態だったかぁ、と視線が自分の足へと向いた。

「これって、そこまで疲れがたまってたとか、そう言う……?」

『調香師』 > 「今日まで使ってきた身体だよ。うん、とっても疲れてる
 でもたまに居るからね。『疲れてる』なんて思わないくらい、頑張り慣れてる人」

それは誰か既に思い当たる様に。口調を尖らせ、もうちょっとくにくにと

「あなたは疲れてるって言ってくれたからね。そういう所は嬉しい所
 今日はその分、ちゃんと労ってあげる。帰る時には今までで一番のあなたになって欲しいな」

元々が女の子で、こんな体になっている事は
機械がおかしくなったのかな?それともなのかがおかしくなった?
彼女は首を傾けて。貴女を今まで支えてきた脚を念入りに念入りに

きっと施術が終わって気が付く違いがそこにはあろう

乱桜 ありす > 「この島に来てから、歩く距離も増えたので、それは割と覚えが……。
はい、そっちも、小さいころに覚えが……」

疲れてると思わなくて無理してた頃も思い出して。
けれど、そう言う人もいるんだなぁ、やっぱりほかにも、とあいたたと背筋が反射的に刺激で伸びつつ考えて。

「疲れてて、気づかないでいると大変ですから。
本当にありがとうございますっ。1番は……」

どうだろ、と少し今までで一番の自分を思い出す努力。
あんまり1番のイメージが過去の自分のどこにもない。
異能の制御を切らずにお話と刺激と。ほぐされていた体は緩やかに力とコリが解れていて。

足が軽い。そんな感覚がする。念入りにしてなお、少し難物だったかもしれないけれど。

おぉ、と目を丸くして、足の感覚を、動かさずに進行形で確かめていて、首を傾けてたことをそう言えば、と思い出した。
そうして、おそるおそる……

「気になる事があったりします、か?」

『調香師』 > 「気になる事?聞かれたい?」

改めて手の調子を確かめる様に、手首を動かす
そうして不調が体に出ていないと考えた所で、相手からの目線と質問

見つめ返す瞳は青く、そして純粋に蝋燭の揺れる火を映す

「機械がおかしくなっちゃうなら。私って本当にあなたの事を見てるのかな?
 あなたの身体の事も、最初にあなたを見た機械がおかしくなったのかな?

 異能って言うのは本当に不思議、そんなお話
 ただ自分にあんまりよくない異能って言うのは、私もだから」

ふふ、そんな風に動きを僅かに取り戻した口角が痙攣するように笑みを作って
彼女は新しい準備を始める。燃え切らないキャンドルの火を消して、新しい物へと

乱桜 ありす > 「抱え込んでいるよりは‥…?」

聞かれたい、と素直に頷いて。
身体の調子を確かめている?と所作をみてとれば。

紫色の瞳が、揺れる火を超えて貴女の瞳へと視線を移し。

「その辺りは私の感覚的には大丈夫だと思いますけれど……
体の方は、…おかしくなってないと思います、はい。

お互い、そう言う異能を持っていると、自分や相手が不安になっちゃう、と言うお話なんですね。
私自身、自分の異能で全く分かってないものがあるみたいですし……私の性別とか。
あ、でも、少し微笑み戻ってきましたよ?」

と、笑って見せて。
少し済まなさそうな顔になりかかってる気持ちはあるけれど…身体については、いちおう話しておこう。自分も他の人も分かってないのだ。性別に何がかかわってたのか。

『調香師』 > 「お?」

指摘されて、彼女は自分の顔に手を伸ばす
それが丁度暗闇の中だった訳で。詳細の見えない影は自身の顔を弄る滑稽な光景

「んふ、そうかも」

そんな後に、キャンドルは灯される。部屋を仄かに包む温かい明かりと
そのキャンドルからは、香料を抑えた先程とは違う
穏やかに包み込むような花の香りはこの広くはない部屋をすぐに満たしていく事だろう

「私はありす様の事をありす様として、きちんと覚えていたいな
 あなたにも、私の事を覚えていて欲しいみたいに
 分からない事より分かる事、出来ない事より出来る事

 異能が分かれば制御できるのか。うん、手探りだろうけど」

彼女は寝転ぶ貴女に屈んで目線を重ねて。そうしていつもの様に『仕上げ』を施す
マッサージの後に香りを遺す。その為の口づけを、拒まれなければしてしまうのだ

接近した調香師から漂う香りは、ミントの香りで隠せようもない果実の熟した甘味
けれど貴女がどれ程気を許そうとも問題はないのだろう
これからは蠟燭を変えてまで用意した『ふれない時間』なのだから

「今はゆっくり、休んでいいよ」

乱桜 ありす > 暗闇に目が慣れていて、シルエット位は蝋燭の灯りが壁に反射したりした僅かな光量だけでも結構わかる
もしかしたら、自覚がないだけでちょっとした特技ともいえるのかもしれない。
ただ、完全に暗闇だと、……見えないところで?とかくっと首を傾げた。

「ふふ、そうですよー」

けれど、言うのだ。そうかもじゃなくそうだよ、と。
安心させるような言葉を口に。

キャンドルの灯が灯れば、ふんわりと、落ち着いたのんびりとした雰囲気と気持ちへと香りと灯りが導いてくれて。

「そ、ですねー。私だって調香師ちゃ、さんのことを覚えていたいところですし。しっかりと。

何にしてもわからないよりは分かった方が、手探り思索、試行錯誤だってできるでしょうから。
……性別の方はわりとさっぱりぽんですけれどね。」

あう?と目線が重なれば、ぱちくりと、瞬き一つ。
拒まないままはっきりと。きっと初めてだったっけ。なんてことを思い出し。

反応と思考に間が開いた。
今どこにそんな感触あったっけ。
はじめて。

「ふぁい、ゆっくり、やすみます……。」

返事が完全にひらがなになりました。
本わりとした空気の中顔が赤くなって……施術の後の余韻は、口づけによって甘く染まっていったのです。かなり桃色に。

『調香師』 > ぽふっと。少女は余韻も薄くベッドに座り
貴女の表情を見つめながら、しかし触らないような距離

今の貴女の事に近づけば、きっと私は完全におかしくなっちゃうから

「んー、ひひ」

それとも。貴女が私を直す事。それが『出来る事』ならば
時に、その状況に甘えてしまう事もあるのかな?
今はまだまだダメな考えだけれども。この時代、私はもう真っ当な手段では『直せない』


貴女の夢心地を知ってか知らずか...言葉の調子から気が抜けている事までは察していただろうけれども
そうして、彼女は待ち続ける。戻った後、着替えの間、説明したい事だって残っているんだもの