2022/04/06 のログ
ご案内:「◆『蟠桃会』拠点 収容区画」にセレネさんが現れました。
セレネ > 研究区画を抜け、更に奥にある収容区画へと足を運んだ。
同行者である黄緑髪の彼は何処か別の場所に行っている…いや、もう一度別行動だと己が提案したのだったか。
記憶が混濁してきているようだ。少し前の事でさえ覚えられていない。…これは、いよいよマズいか。

『……。』

ケホ、小さく咳き込む。変わらず血の味がする。
内臓が痛む。此処に来た当初は針を刺すような痛みがあったが、今は違う。
全身が焼け、滅多刺しにされるように激しく痛む。
痛みを噛み殺すのも、そろそろ限界だ。
ぐ、と噛む奥歯も細める蒼も痛みを我慢するそれだ。

原因は魔力不足か、怨嗟による痛みか。両方の可能性がある。
物陰に隠れ、少しでも己への害を減らそうと。
それでも仄かに香るローズの香りまでは完全に消せないが。

セレネ > 居住区で同行者である黄緑髪の青年と巨大な蛇のような敵を倒した。
その敵が、どれ程の恨み辛み、憎しみ悲しみ怒りを抱えていたかは分からない。
何十、何百。それらの想い。受け取るしかない己には、それらは致死に近い量。
弱小の神族には、それだけでも消滅しかねない毒である。
加えて今は新月。月の女神である己には、一番辛い日。

頼れる同行者は今は居ない。もしかしたら戻ってくるかもしれないが、
今は己一人。ならば、独りで自衛するしかあるまい。
トントン、小さく地面を小突く。すると隣から月色の毛並みを持つ猟犬が一匹魔法陣から飛び出して来た。
その猟犬に命じ、周囲の警戒を彼に任せるとする。

セレネ > ポケットから真珠の飴玉を取り出し、飴を口に含む。
もう少し魔力量がマシになったなら動く事にしよう。
抗体の薬を持っているのは己なのだ。黄緑髪の彼にあまり負担を掛ける訳にもいくまい。
指に嵌めているペリドットの指輪を無意識に撫でては
もう暫く生存者やこの辺りにうろついている実験体を観察することにする。

我が僕は我が眼。鼻、耳。己が一所に居たとて、使役獣を使えば周囲の情報は得られるのだ。
――そうして、体力と多少の魔力が補充されるまで静かに過ごす事として――

ご案内:「◆『蟠桃会』拠点 収容区画」からセレネさんが去りました。