2020/07/08 のログ
ご案内:「スラム・どこかの廃ビル地下(過激描写注意)」に妃淵さんが現れました。
■妃淵 >
スラム街の広場に位置するとあるビル
オーナーはおらず入り口に鍵もかかっていない…とくれば
落第街に済む住人達の憩いの場となるのにそう時間はかからなかった
勝手に住み着くどころか、その地下では盗品の取引や、薬の売買、そして乱れた騒ぎが夜毎に行われる
「ったく参ったぜ。急に降ってきやがって」
濡れ鼠状態で階段を降りてくる少女が一人
地下室には既に数名の二級学生が屯していた
■妃淵 >
外は大雨
普段は広場で屯している連中がこぞって集まっている、といった感じだろう
暇なのか、さっそく行為に耽っている連中すらいる
女一人に男三人が群がって、嬌声をあげさせていた
まぁ、底辺の人間がこんな場所に集まって退屈すれば、こんなものだろう
「上の部屋、水漏ってっからよ。直しとかねーと水浸しになるぞ。
──サカってねーで着替えくれヨ、着替え」
お前もマザれよ、と笑っている二級学生が持ってきたタオルを奪いとるようにして髪を拭き、上着を脱ぐ
こんな場所で周りの眼など気にする必要もなく、淡々と濡れた服を脱ぎ捨て、適当にその辺りに散らばっている服を拾って、着る
地肌に大きめのシャツ一枚、といった危うい格好にはなったが、まあ服が乾くまでの話だ
「なぁ、あの女ダレ?」
輪の中心にいる女の顔には見覚えがなかった
座り込んで、乱交に加わっていない、輪の外にいるヤツに適当に声をかける
■妃淵 >
スラムの広場にいる連中なら顔に覚えがあるはずだが、いまマワされている女には見覚えがない
嬌声を恥じることなくあげて乱れている様は、随分と場に馴染んでいるが
『アア、違反部活の連中が置いてった土産だってよ』
周りのやつらの一人がそう答える
どこかで拉致られてきたか、それとも迷い込んだ哀れなヤツか
随分トンでんなと思えば、輪の周辺には注射器が転がっているのが見える
随分とお楽しみなのはそーゆーことかと、退屈そうに欠伸をする
「あんま違反の連中のモノに手ェつけんなよ。ビョーキなっても知らねーぞ」
『オメーも人のこと言えねーだろ』
「ぶっ殺すぞ」
他愛のないハートウォーミングな会話を交していると、囲んでいる連中がとりあえず飽きたらしい
オッ、次々…と腰を浮かせて男どもが女のところへと向かう
饐えた匂いが地下室に漂う中、戻ってきた男どもが『混ざれよ』と肩に手をかけてくるがそれを振り払う
■妃淵 >
「──転がってる注射器も違反の連中のプレゼントかヨ?」
戻ってきた男連中に問いかけると、それは知らねえ、という
じゃあ、まあ誰かが持ち込んで置いといたモノだろう
よく得たいの知れない女に得体のしれないクスリを使う気になるな、とも思うが
『面白そうだから』で大体済ませてしまう頭の悪い連中ばかりだ、考えるだけ無駄といえる
『なぁフェイ。人数的に女足りてねーんだって』
『混ざんねーの?』
入れ替わって女をマワしている連中からも声がかかる
「うるせーサル。そのヤク漬け便所で我慢しとけヨ」
どうせこいつら金なんてまともに持ってもいない
そんな連中に抱かせたところで何にもならない。と門前払いである
まぁ、もっとも連中もフェイエンがそういう女であることは知っている
おそらくこの場にあの女がいなければ、しょうがねーとなけなしの金をはたいて来るんだろう
■妃淵 >
外ではまだ大雨が続いているのか、時折暴風によって叩きつけられる雨の音が上から聞こてくる
マジでここまで水が漏ってこねえだろうな、と思いつつ、小さな欠伸を噛み殺す
あいかわらずサルどもは飽きずに女をマワしているが、今日のところは女が一人、使える人数にも限りがある
そのうち一人飽き、二人飽き…と
きたねえモノをズボンに仕舞いながら、輪から離れてゆく
憔悴しきった女が隅に座らされ毛布が投げかけられれば、ようやく乱交パーティーも終わりといったところか
まぁ、男どもまだまだ食い足りないツラをしていたが
「──で、アイツどうすんの。
違反部活の連中がツレてきた女、置いといてもしょうがねーぞ」
ただでさえ盗品などでギリギリまわっているスラムの生活事情、一人ポンと増えるというのは実はなかなか大きい
『ここらの公衆便所といて飼っててもいいんじゃね』なんて言うヤツもいるが何も見えていない阿呆だ。便所は飯を食わない
「──つーか、なんで違反の連中がスラムにあんな上物置いてくンだよ」
『さあ…』
■妃淵 >
「どこの違反部活かしらねーけど、あんま連中に甘えんなよナ。
オイシー話にゃ必ず裏が……」
言いかけて、先程まで連中が輪を作っていたところに見慣れないものが落ちているのを見つける
注射器やクスリのカラ、酒瓶に淫具の類、夥しい乱交の痕跡の中に、そぐわないものがあった
「ナンだよこれ。賽子…?」
立ち上がり、その場所まで歩いていて拾い上げるとそれは…タダの賽子
ヨクわからないが、これで女の穴を使う順番でも決めていたのかと、阿呆らしくなる
「まぁいいや、連中が俺らにタダで施しなんかしてくれるわけねーんだから気をつけろよな。
その女も多分ただの女じゃねーぞ」
呆れつつ、賽子をシャツのポケットへとねじ込む
ご案内:「スラム・どこかの廃ビル地下(過激描写注意)」に蒼崎 宙さんが現れました。
■蒼崎 宙 > ──それはふとした拍子に現れた。
音も鳴らず、気配も僅かにしか感じないソレに気付くのは余程、そういったことに気を張っているものくらいだろう。
藍色の鎖は、集う男達の中から1人を指し示す…。
■妃淵 >
『あ……?ナンだよ、これ!!』
最初に気づいて声をあげたのは、鎖によって指し示された男だろう
その声に反応し、そいつに視線が集まってゆく
当然、フェイエンもまたその紅い視線を向ける
「──?なんだよ、いきなりでけー声…」
■蒼崎 宙 > ──指された指に食らいつくように鎖が食らいつきにいく。
それに絡みつかれたら最後。身を守るだけの異能なりを持たないのであればその腕を使い物にならないほどに締め上げる。
「勘がいいですね。流石、こんなところを根城にしているだけはある。
…一応、お尋ねしたいんですけどソレ…強姦の現行犯っていうことで良いのでしょうか?」
暗がりの通路から、奥より女の声が響く。
藍色の鎖がその先へ伸びている事から、声の主がその異能と思わしき鎖の繰り手であることは間違いないだろう。
「公安のものです。任意の事情聴取にお付き合い願えないでしょうか?」
そんな、声だけが響いた。
■妃淵 >
『な…うああああ!腕がッアアア!!』
メキメキと鈍い音をたて、男の腕が締め上げられる
悲鳴を上げる男は腕を抑え蹲り、周りの二級学生達はにわかに警戒態勢を強める
続いて、女の声が響けば当然視線はそちらへと集中する
鎖の伸びている先、少女の姿へと
「公安だと…?なんでこンなトコに犬が紛れ込んでんだ」
続々と立ち上がり、闖入者に向けて視線を送るスラムの住人
フェイを含め、一部屋に総勢8名といったところだろうか
「ナニ勘違いしてるかしらねーけど、俺達ここで雨宿りしてるだけだゼ?」
■蒼崎 宙 > 「あ…貴方は私個人のギルティです。罪状は後ほど。」
どうやら、そもそも本命は彼だったようで、現場に立ち会ったのはたまたまのような言葉だ。
「雨宿り、ですか。
それはそこの女性に話を聞くとしますのでぇ…。
あ、そもそも貴方達学校の生徒です?二級生とかならどの道風紀の方々に引渡しするのが推奨されてるんですよね。」
どこか、のんびりとした様子の声。煽っているのかそうでないのか。
この地下に別の出口があるのなら、彼女と逆の道へ行けばおそらく逃げ切る事は可能だろう。
勘が良いものであれば、暗がりの向こう側は、間違いなく罠である事を看破するのは容易いことではあるだろうか。
■妃淵 >
女が公安であると名乗れば途端にざわざわと部屋の中がどよめく
落ち着き払っているものもいれば、狼狽えているもの、怯えているものもいた
そんな中、フェイエンは表情を崩さず、一歩前へ出る
「一般の生徒がこんなゴミ溜めに住むかよ。
俺らはお前らが認めてなかろーが勝手に生きてんだよ。怪我しねーうちに消えな。
──そいつも渡しゃしねーよ。此処に一緒に住んでる仲間だからな」
何いきなり現れて勝手なコト言ってんだ、と
フェイエンの言葉に続いて住人達も憤る
相手が一人というのもあり、負傷した男を含め誰一人として逃げるつもりはないらしい──
■蒼崎 宙 > 「…ふむ。
認める認めないとか、正直私はどうでもいいというか…
真面目な話をすると手を出されなければこちらも捕縛することは叶いませんし。」
ここで二級学生がたむろしている"情報"というのは確かなものだ。無理に突っ込むほどの正義心とかいうものもこの女はさほど持っていなかったし、深入りしてくる様子はない。
「そこな女の人、代わりに話を聞いてくださるのなら一旦手は引きますので…お付き合い願いますか?あ、任意です任意。強制では無いですが、断られると困っちゃいます。」
鎖が僅かに男を暗がりに引っ張る。
それは取引を意味しているのかもしれない。
■妃淵 >
「わかってねーなオマエ」
溜息混じりに、先程自分が脱ぎ捨てたパーカーを拾って頭からかぶる
まだ湿っていたがシャツ一枚よりかは随分マシだろう
「オマエに此処を仕切る権限はねーっつってんだよ。
さっさと消えろってのが聞こえなかったのか言葉が通じねーのか。
公安だろーが風紀だろうが、俺らの生活圏で勝手なコトしてっと、虐めちまうぞ」
下唇をぺろりと舐る
他の住人達は誰もこの少女の言葉を遮らない
それどころか少し少女から距離を取るように、後ろに下がっている
それは何かに怯えているように見える──
「オマエへの俺らの答えは一つだけ。人んちで勝手は許さねー。以上だ」
言うが早いか、刹那
黒紫の炎のようなオーラを纏った鋭い蹴りが、男を引っ張る鎖を分断する
──物理攻撃での対処が不可能なハズの鎖を、である
「あの女は違反部活が置いてった女らしーからヨ。此処の人間じゃねー。勝手に持ってけ
あとはまぁ…ヨシオの腕の治療費で勘弁してやるヨ」
■蒼崎 宙 > 「っ、なるほど。そういう思考ですか。」
パァン…と砕け散った鎖は霧散するように消え去る。
僅かに痛みに怯む声が響くも、のんびりとした口調は崩れない。
「でも、私もそのヨシオくんに酷いことされたのが原因でここに来たんですよ?
デパ地下の月初め日曜日限定の混沌いちごクリームパスタ…その材料…盗んだの…君ですよねぇ…!実質私のテリトリーで好き勝手されたあとなんですよ!?」
もしかして:私怨?
一応窃盗事件という処理ではあるが、この女、間違いなく公安というか私怨で凸ってきている。
■妃淵 >
「……はァ?」
何を言ってるんだこの女
そんな雰囲気を表面に出しながらの、渾身の「はァ?」である
「んな理由でヨシオの腕ハスったのかよテメー…」
感情に呼応するように全身から黒紫の炎を噴き上げる少女
決して仲間意識が強いわけではない
それでもその理由が、やられたことに釣り合わないということは、わかる
鋭い、紅い視線が射抜くように少女・宙を刺す
おそらくはフェイエンの行動に巻き込まれないようにと下がっていた住人達も
なんなんだコイツはと、ゾロゾロと前へと出てくる
「──身包み剥いで、後ろに転がってるあの女と同じ目に合わせてやるよ。
素直に謝っておいたほうが良かったナ?公安委員」
ご案内:「スラム・どこかの廃ビル地下(過激描写注意)」に蒼崎 宙さんが現れました。
ご案内:「スラム・どこかの廃ビル地下(過激描写注意)」に蒼崎 宙さんが現れました。
ご案内:「スラム・どこかの廃ビル地下(過激描写注意)」に蒼崎 宙さんが現れました。
ご案内:「スラム・どこかの廃ビル地下(過激描写注意)」に蒼崎 宙さんが現れました。
ご案内:「スラム・どこかの廃ビル地下(過激描写注意)」から蒼崎 宙さんが去りました。
ご案内:「スラム・どこかの廃ビル地下(過激描写注意)」に蒼崎 宙さんが現れました。
■蒼崎 宙 > 「ま、私の私怨は無しでも立派な犯罪ですけど。
そんな理由とは言いますけど、釣り合い取れてると思います、私。」
睨みつける先にいるのは少女の影。
「法があるからという意味では私も怒られる対象かもですけどね。」
影より奥から鎖が伸ばされる。
それは攻撃が目的ではない。犯されていた女性を絡めとるように保護すると再び操り手への元へと戻っていく。
ご案内:「スラム・どこかの廃ビル地下(過激描写注意)」に蒼崎 宙さんが現れました。
ご案内:「スラム・どこかの廃ビル地下(過激描写注意)」に蒼崎 宙さんが現れました。
■妃淵 >
「スイーツ食えなかった恨みと腕一本が等価だ?頭の中パンケーキかよ」
公安といい風紀といい、イカレたヤツしかいねーのか、と唾を吐く
宙の言葉と態度にフェイの後ろの二級学生たちは今にも襲いかからんとする勢いだったが、
その前に立つ少女の影響か、手を出せないでいるようだった
鎖で絡め取られ、保護されるのであろう女を見届ければ、一言
「ま^その女は好きにしろよ。俺らにゃ関係ねー。
どこの違反部活が置いてったかは知らねーからお前らで勝手に調べな」
一歩、前へと出ながら
「で、俺らの仲間のヨシオクンはこれからしばらく腕が使い物になんねー。
日雇いの仕事もできず日銭も稼げねーよな。釣り合いがどートカ抜かすなら
治療費とテメーの食えなかったスイーツの代金きっちり計算して差額持ってきな。それでカンベンしてやるよ」
ご案内:「スラム・どこかの廃ビル地下(過激描写注意)」に蒼崎 宙さんが現れました。
■蒼崎 宙 > 「治せというのなら治しますけどぉ…魔術の心得もあるので、時間をかければまあ。
なので、痛い痛いしてた分の我慢で3万くらいでいいですかぁ?
その物々しい雰囲気で今すぐしろって言うのもあれですけど。この女の子もどうにかしないとですし。」
怯まないなぁと。
力に屈さない勇猛なものがいると士気が上がるというが直に見たのは初めてだ。
幸い、本体は影よりさらに後ろ。少女の形をした鎖の塊より後方に存在していた。距離のアドバンテージからして、逃げるのは容易いか。
■妃淵 >
「3万だってよ。まぁそれで手打ちにしてやろうぜ。治してくれるってんだし」
所詮二級学生の集まりであるスラム街の住人達
異能の持ち主はいても、学問である魔術が使える者はそうそういない
怪我や病気に罹れば治療も受けられず、死の待つ世界──
「ただしこれで後腐れはなしだ。さっきも言った通りその女は俺らとは無関係だ。
ラリって楽しんでた阿婆擦れだぜ。強姦でもなんでもねーよ」
そう確約さえ交わせば、怪我したかわいそうなヨシオくんを前に出して、治療を受けさせるだろう
当然その間も彼らは一切警戒を緩めず、言葉通りの金をふんだくれば後腐れなく、宙をビルから見送るだろう
用がないならもう来るなよ、とその背に言い残して──
■蒼崎 宙 > 「あ、お優しい。
それじゃあこっちにどうぞ。」
彼が前に出れば、3万を渡すと共にその腕を魔術で癒す。
正直ちょっと勢いやりすぎたなーでも、これで大体怯んでくれるんだけどなーとは思っていたので口止め料大半の値段であったが通ったので内心ほっとしている奴である。
「それは…うわぁ、めっちゃべっとり。ま、調べてからです。
その言葉が本当なら何もないでしょうし、嘘なら風紀がやってくるでしょう。多分。
あ。これは個人的な誘い…もとい交渉なのですが。
違法部活と、言いましたね。報酬は用意しますので気が乗ればその情報を提供してくださると幸いです。」
女性を抱えたまま連絡先と思われるメモをぽいっと落とす。
特に何かをされるわけでないのなら、この場をあとにしていくだろう。
■妃淵 >
「おう、なんかわかったらな」
違反部活、としか聞いていない故、何も情報は今の所ないが…
そのせいでコナがかかったとなれば、それはそれで放置しておくのも気分が悪い
どの道、ここの生活に邪魔が入るのは気に入らない
それは相手が風紀でも、公安でも、違反部活でも同じことだ
少女、宙を見送った後
ポケットから取り出した2つの賽子へ視線を落として、そんなことを考えていた──
ご案内:「スラム・どこかの廃ビル地下(過激描写注意)」から妃淵さんが去りました。
ご案内:「スラム・どこかの廃ビル地下(過激描写注意)」から蒼崎 宙さんが去りました。