2020/07/19 のログ
■----- > 「……」
教会の”扉”から出ていく青年を見送り、それは瞳を閉じるとその体から力がゆっくりと抜けていく。
……とっくに限界の時間は過ぎていた。それに夢渡りまでして、立っていられたのはただただ願いの力。
倒れていく瞳に映ったのは見上げた空のとても綺麗な星達と……
『……お疲れさま。
よく頑張ったね』
抱き留めてくれた大好きなお姉ちゃんの顔。
ゆっくりと体を横たえ、頭を膝にのせてくれるお姉ちゃんはとても悲しそうな表情を浮かべていて
思わず手を伸ばそうとするも夢から覚めた体は僅かしか動かない。
けれど僅かに動いた左腕をお姉ちゃんは気が付いてくれた。
左手を手に取り、膝枕しながら髪を撫でてくれるお姉ちゃんにゆっくりとほほ笑む。
「えへへ……101(トア)頑張ったよ」
『うん。』
思いつめたような顔でこちらを見つめるお姉ちゃんを見つめる。
大好きなお姉ちゃん。トアがずっとずっと、幸せになって欲しかったお姉ちゃんは
結局最後までずっと、自分の事は後回しで私を気にかけてくれた。
こうして彼に会うことも、この領域が無ければできなかった。
「全部ちゃぁんと終わらせたの。偉いでしょ」
『うん』
「……お姉ちゃんはまだ、少し残ってるんだよね」
『うん』
「えへ、初めてお姉ちゃんより先に宿題終わったよ」
『うん』
「……安心したらトア眠くなっちゃった。少しだけ、先に寝るね。
起きたらまた、不思議の国のお話聞かせてね。」
『うん』
造られた少女はゆっくりと目を閉じる。
もうずっと鳴り続けていた歯車の音はもう聞こえない。
なんだかとても暖かくて、今なら穏やかに眠れる気がする。
一つだけ心残りを想うなら……
……ああ、お姉ちゃんは泣き虫だなぁ。
■--- >
「……おやすみ。
もう少しして、全て終わったらボクも還るから」
動かなくなった小さな体を抱きしめ、それは囁く。
あまりにも軽すぎる体をこの世界に還してしまったという証は
とても重たく、そして同時にそれを失うことは悲しかった。
「ボクは……」
あの場所で、殺してあげるべきだったのか、
それともこの結末でよかったのか、それはわからない。
それがどんな”モノ”に従ったのか、それにはわからなかったから。
ただ、彼女が願う最期を叶える時間を、舞台を設けることが精いっぱいだった。
私は本当にひどい”お姉ちゃん”だとそれは静かに慟哭する。
「君達の願いを叶えられたかなぁ」
その呟きが風に吹かれて消えるまで、ただ二つの影は重なり合っていた。
ご案内:「◆特殊領域第一円」から-----さんが去りました。
ご案内:「◆特殊領域第一円」から神代理央さんが去りました。
ご案内:「◆喫茶店「デイドリーム」(特殊Free 3)」に雨見風菜さんが現れました。
■雨見風菜 > 落第街の治安の良い区域に存在する喫茶店『デイドリーム』。
風菜はここでウェイトレスとしてアルバイトしている。
「おまたせしました、アメリカンです」
味以上に割高であるにも関わらず、細々ながら客足は絶えない。
というのも。
「やんっ♡
お客様、お気をつけください♡」
いま客が風菜の尻を揉んだ。
このようにセクハラが許可されているためだ。
■女性客 > 「すみません、注文いいかしら」
この喫茶店には珍しい女性客。
無論、この女性客もセクハラ目当てだ。
注文を取りに来た風菜の胸が彼女の肘に当たる。
無論、女性客もわざとだし風菜も狙って行ったのだが。
■雨見風菜 > 「すみません、失礼しました」
お決まりのテンプレートな台詞。
実際には風菜は悪びれてないし、女性客も気にしていない。
「エスプレッソのトーストセットですね、かしこまりました」
■女性客 > 後ろを向いた風菜のスカートを、女性客がステッキでめくる。
ノーパンの尻が丸見えになる。
「あら、御免なさい。
この子ったらきかん坊で」
やはり悪びれていない。
■雨見風菜 > 「やんっ、お気をつけください♡」
こちらも声だけだ。
全く嫌がる声色ではない。
■雨見風菜 > 空きテーブルを拭く風菜。
店舗の性質上、なるべくお客様の付近を行ったり来たりすることになっている。
お客様にセクハラを楽しんでもらうためだ。
無論、働くウェイトレスもセクハラされることを前提に働いている。
「あんっ、お客様ったらぁ♡」
先のアメリカンを啜る男性客が堂々と風菜の胸を揉んだ。
彼も言葉だけ謝るが、それで済むのがこの喫茶店だ。
■雨見風菜 > 入口の扉が開き、新たな客が入ってくる。
「いらっしゃいませー!」
笑顔で迎え入れる。
■男性客 > 「どーもー、フーちゃん」
常連客の一人が入ってくる。
「おっとっと」
何かに躓いたかのような演技で、風菜の胸を掴み顔を埋める。
「へっへっへ、わりーなフーちゃん」
■雨見風菜 > 無論、躓いた演技の時点で飛び込んで来やすい位置取りに微調整。
しっかりと己の豊満な胸で受け止めてやる。
「いえいえ、お客様に怪我がなくて何よりです」
言って、空いているテーブルに案内する。
ご案内:「◆喫茶店「デイドリーム」(特殊Free 3)」にウィズさんが現れました。
■ウィズ > 「……飯処、か喃。水……清涼な水の香りもある。」
…一応、自らの腕と瞳、そして腹をチェックする。
可怪しいところはない。いずれも人間のそれに見えている。
それだけを確認し、ずるりとそのドアノブに手を伸ばし、扉を開ける。
「……………。」
そして、突っ立ったまま首を傾げる。華美…とは言わないが、華やかな内装だ。
自分の知っている飯屋などとは、随分趣が違うように思えるが……
■男性客 > 「いやー、フーちゃんは天使だなぁ」
テーブルに着き、ブレンドコーヒーを注文する。
「なんでこんなとこ……って言っちゃマスターに悪いけどさ。
働いてんのかって気になっちゃうぜ」
■雨見風菜 > 「うふふ、お褒めいただきありがとうございます」
水を出しながら、注文を受ける。
「ふふ、そこは内緒です♡」
まあ本音を言えば金なのだが。
そこで入口が開く。
「いらっしゃいませー!」
■ウィズ > 「……………。」
(……どうしたものか喃。
普通、飯屋と言えば少し注文して食って帰るだけのものであるはずだが喃……)
少し途方に暮れている。
食べている物も、食べている者も、いずれも見慣れないものばかりだ。
席は空いているが、そこに座ればいいのだろうか?
そんなことを思いつつ、とりあえず席へと向かう。
■雨見風菜 > 「こちらメニューになります。
お決まりでしたらまたお呼びください」
水とメニュー表を出し、ぱたぱたと動き回る。
その最中、尻や胸を触られるセクハラに言葉だけの拒否で応える。
メニューには喫茶店のメニュー、軽食やドリンク類の記載の他に『ウェイトレスへのセクハラ 0円』と言う記載があった。
■ウィズ > 「う、うむ。………。」
ぺらりとメニューを捲る。
読めない。全く読めない。言語が異なるらしい。
これは困った。飯屋なのに何を食えばいいのかわからないとなると……
「……………。」
そして、ちらりと視界の端に映るそれに気付く。
胸と尻を触られて、拒否をしなかった。……喜んでいるようにも見える。
(なるほど喃~。これがこの店での『形』か喃。
水も美味。……お勧めでも頼むか喃。)
「相済まぬ、其処な給仕の娘。
我はここに来て日が浅い。文字が未だ読めぬ故、適当に持ってきてはくれぬか喃。
金は一応持っておるで喃。」
じゃり、と金の貨幣をテーブルに置く。
■雨見風菜 > 呼ばれて注文を取りに。
ついでに水のお替りも入れて。
「適当に、ですか」
店主の方を見れば、笑顔で頷いてくる。
「お客様は、お食事に?
それとも、お飲み物だけですか?」
ここで勝手に決めるのは容易いが、先ずそこから確認すべきだろう。
■他の客 > 「お嬢ちゃん、この店はコーヒーが美味えんだ。
あとはナポリタンスパゲッティも美味えぞ」
常連の男性が助け船を出す。
「あら、最初に苦いのはやめておいたほうが良いんじゃないかしら。
女の子だし、メロンソーダフロートが良いんじゃない?」
他の女性客も、口を挟む。
■ウィズ > 「むう」
飲み物、とは予想をしていなかった。水以外の飲み物もあるのか。
少しだけ唸り声を上げ……尻を撫でる。
「ではそうだ喃。その殿方と婦人のを頼もうか喃。
いやはや、助け舟に感謝を。」
……手の質感が人間のそれではない。
しっとりと張り付くような、まるで手の軌跡が尾を引いて纏わり付くような……
あと、加減を知らないのかタッチが長い。
■雨見風菜 > 「ひゃあん♡もう、お客様ったら。
では、メロンソーダフロートとナポリタンスパゲッティですね、畏まりました」
少し粘液が付いている。
そういう異邦人の人も居るよね、と思いつつ付着した粘液を『液体回収』で収納する。
オーダーを店主に伝え、また動き回る。
ウィズの座った奥のテーブルの調味料を確認する。
少し手を伸ばせば尻や太股が触れる範囲だ。
■ウィズ > 「うむ、宜しく頼む。」
なるほど、やはり嫌がっている様子はない。
あまり鵜呑みにするわけには行かないが、この店においてはこれも礼儀の一つなのだろう。
そういった事も嫌いではないし、渡りに船だ。
(……それにしても、なかなかに楽しみだ喃。
飯でこれ程に胸が踊るのはいつ以来か喃……すっかり飽きていたから喃)
ずるり、と尻に手が走る。そのまま太腿まで指を下ろす。
……明らかに腕が伸びている気がする。
■雨見風菜 > 「ひゃうんっ♡
お客様、もう少しお待ち下さいね?」
言っていると、店主がメロンソーダフロートとナポリタンスパゲッティを出してくる。
それを見て、風菜はカウンターへ。
もちろんその間も軽いセクハラがなされたり。
「おまたせしました、メロンソーダフロートとナポリタンスパゲティです」
地球人には見慣れた透き通る緑色の飲み物にバニラアイスが乗っかったメロンソーダフロート。
そしてケチャップで味付けされた具沢山のナポリタンスパゲティがウィズのテーブルに出される。
日本人の感覚で言えばとても美味しそうな見た目と匂いがしている。
■ウィズ > 「……ふむ。」
随分と過激にしても咎められない。
何処までやってもいいのかわからないが、結構に緩いようだ。
「おお、来たか喃。……これは、ふむ。」
赤い。そして緑だ。
香りは……非常に良い。ここのヒトの味覚は、元とあまり変わらないようだ。
フォークもある。見慣れた食器があるというのは、奇妙な縁を感じる。
「………ふむ!
給仕の。この……なぽりたん?なる物は実に美味だ喃!」
一口目を運べば、非常に美味だ。
酸味、甘味、奥深いコク。食事をはじめて『味わった』頃の新鮮な気持ちが思い起こされる。
緑色の飲み物と白い氷菓……?らしきものも、その見た目に反して非常に甘く美味。
もっと草の香りのするものかと思っていた。
■雨見風菜 > 商品を提供した後は、またウィズの奥のテーブルの、今度は爪楊枝をチェック。
そこに彼女の称賛の声が上がり。
「そうですか、お口に合って良かったです」
他の客からも良かった、の声がちらほら聞こえてくる。
店主も、美味しそうに食べるウィズに満足そうな笑顔だ。
■ウィズ > 「うむ、実に美味。しばらくはここに通うとするか喃。
他の店の開拓は後ででも出来るから喃、冒険をする必要も無かろう。」
うまいうまいとはしゃぎながらナポリタンを口に運ぶ。
その姿は少し子供っぽくも見える。
……はっと気付き、その手を風菜の太腿に伸ばす。
そのままズルリと腕を伸ばし、粘液で出来た蛇のように腰回りを這い回ろうと走る。
……これをいわゆる「チップ」的な文化だと勘違いしているようだ。
■店主 > 「ははは、そいつァありがたい。
だが、それはうちの店だけだからな」
風菜の代わりに、禿頭の大男……店主がセクハラしているウィズに言う。
「他の店でやったら騒ぎになるから、気をつけるんだぜ」
■雨見風菜 > 「んっ、お客様困ります♡」
当の風菜はやはり口で嫌がるだけ。
全く抵抗らしい抵抗をしていない。
■ウィズ > 「む、そうであったか。……まぁ何処の店でも歓迎されるものではないから喃。
少し『変わった』店だとは察しておったが…喃。」
ずるるるる、と手が元に戻る。
それと同時に、股をすり抜けるように腕が走る。
「その忠告には感謝を。
いやはや、知らぬということがこれほど不便とは久しく忘れていた喃……」
■店主 > 「ははは、この世界のルールを知らなかったらそうもなるさ。
余計なお世話でなくてよかったよ」
気のいい笑顔を見せる店主。
■雨見風菜 > 「まあ、ここでならセクハラは構いませんので。
メニューにありますとおり、私以外のウェイトレスもです」
嫌がる態度は取るが、そこまで。
それがここでのルールだ。
■ウィズ > 「なるほど喃……此処ではこれがマナーというのは理解した。」
微妙に理解出来ていない気がするがそれはそれ。
ナポリタンを軽く平らげ、メロンソーダフロートを飲み干して、ふと顔を上げる。
「ああそうそう。給仕の。お主の名は何というのか喃?
この場に来て初めて会話をした相手である故、縁として聞いておきたいで喃。」
■雨見風菜 > 「この店ではフーちゃんと呼んでください」
ウェイトレスにはここでは本名を名乗らせず愛称で通す。
それが店主とウェイトレスたちの間でのルールである。
もちろん、執拗に聞き出そうとするならば店主の鉄拳が落ちることになるだろう。
しかしながら、ウェイトレス個人の判断で名前を知らせることがある。
■雨見風菜 > 「私は雨見風菜です」
■雨見風菜 > そう、こっそり耳打ちする。
耳打ち、とは言うが本当にそこ……人間の耳の位置に囁きかけるので良かったのかなと思いつつも。
紙片に名前を書いて渡す、という手法もあったが、先の様子では理解できないかもしれないとの配慮だ
■ウィズ > 「フーちゃん…………」
たぶん本名ではないのだろう。なんとなく察した。
『そういう店』なら、その名を知られるのは問題になるのだろう。
……と、思っていたら。
「………。」
耳打ちされた。雨見風菜、それが真の名か。
無論、こっそりと耳(?)打ちするからには、聞く相手を選ぶ意図があるのだろう。
「うむ、宜しく頼むか喃、フーちゃん。」
ならば合わせねばなるまい。
この店では、彼女はこの名の存在なのだから。
あくまで、真の名は胸に秘める。
■雨見風菜 > 「ええ、よろしくお願いしますね。
当店ともども」
にっこりと笑顔で。
■男性客 > 「はぁ、やっぱりいいねぇフーちゃんの笑顔。
いや、他の子達もいいけど」
■ウィズ > 「わはは、商売上手だ喃。結構結構。
では、そろそろ会計を頼むか喃。
…………あぁ、使えるか喃これ。」
そっと貨幣を出す。
……純金である。微妙に貨幣経済が発展していない世界だったのだろうか?
「……ふむ。確かに整った顔立ちをしておる喃。
給仕の格好でなければ、何処かの令嬢かと思う程度には。」
男性客に言われ、改めてまじまじと顔を見てみる。
お世辞は言えないタイプだが、不当に貶したりするタイプでもない。
腹芸が出来ないのだ。それ故、その言葉は真っ直ぐである。
■雨見風菜 > 「何処かの令嬢だなんて、とてもそんな」
ウィズの真っ直ぐな言葉に照れて謙遜する。
まあ、清楚であるのは表面上であってその奥の本性はかけ離れたものだが。
「こちらで、ですね……少々お待ちを」
貨幣を一つ受け取り、店主の元へ。
少し話し込んだのち。
「それではこちら、お釣りとなります。
本日の代金はこちらの紙幣とこちらの硬貨が相当額になります」
結構な額の釣り銭が出てきた。
釣り銭を使ってこちらの貨幣価値を説明するのも店主の指示だ。
どうやら、あの貨幣一つで数回同じものが食べれるらしい。
■ウィズ > 「謙遜する喃。まぁそれも美徳よな。」
くかか、と軽く笑う。
肌の向こうが少し透けて、愉快そうに揺れる泡が見えた。
「おお、こんなものでよいのか喃。
もっと高級なものかと思ったが、この値段であれば毎日でも通える喃。」
持ち合わせを持ったまま転移してこれて本当に良かった。
やろうと思えばカエルでもトカゲでもバッタでも何でも食って生き延びられるが、
自我がある身としてはやはり美味なものを食べて生きたい。
「うむ、満足だった。また訪れるとするか喃。
あとは、この世界を軽く見て回るのも面白かろう喃。
それでは、お暇する。実に美味であった。」
……そう言って貨幣を受け取り……風菜の胸を鷲掴みにした。
そこでもう一つハッとして、その胸元を軽く開き、貨幣を一枚放り込む。
……やはり、チップ文化と勘違いしているようである。
おまけに、『ウィズなりの』チップもついでに入れていった。
■雨見風菜 > 「まあよそよりは高いんですけどね。
その分味も少し上ですし、セクハラも出来るのでご了承ください。
それと後、あまりお金を持ってることはおおっぴらに言わないほうがいいです」
この店に来る層は高い金を出して飲食してる以上まだ治安は良い方だが。
金持ちであると知れれば落第街では頻繁に襲われるだろう。
釘を差しておく。
「きゃんっ♡
またのお越しを、お待ちしております」
胸元に放り込まれた貨幣を即座に『物体収納』して。
ウィズを見送るのであった。