2022/08/23 のログ
ご案内:「Wings Tickle」にメロウさんが現れました。
ご案内:「Wings Tickle」に黛 薫さんが現れました。
■黛 薫 >
暗闇の中、無言で手を引かれて進んでいく。
最早慣れた筈の通り道に心を乱されている気持ち。
時に誘い、時に誘われ、店を訪れ、外で待ち合わせ、
自室に招き入れて。今日の邂逅とてその延長なのに
まるで初めてこの店を訪れた日のような落ち着きの
無さを感じている。
約束の時間よりやや早く店に到着したにも関わらず
まごついていた自分は、店の雰囲気に場違いを感じて
なかなかドアノブに手をかけられなかった当時から
まるで成長していないかのようで。
入り口前で彷徨き、硝子越しに店内を伺っていた
自分の瞳を捉えた彼女。その笑みは一体何を想い、
何を感じていたのだろう。
瞼の裏の海を泳ぐように、暗闇を導かれて。
互いを確かめ合ったあの日とは別の日に辿り着く。
黛薫は無言のまま。
■メロウ > 辿り着いた場所をゴールと知るに、頼ったものは歩数か目線か
向かい合った時には笑みを浮かべていたメロウも、この暗闇に紛れた今では伺うのも易くはなかろう
きゅっと、ひと際強く相手の手を握った。その意図は、問わずには図れず
ソレはベッドに寝転んだ。ドレスの乱れも今更気にする様子もない
自分の事がどう見えたとして、これから起こる事を考えれば些細な事に思えてしまう
シチュエーション不足?違う、今日まではどんな場面でも相手は求めてくれるならそれで良くって
今日は私から。そういう体で日数をかけた、その意味を理解せずとも
結局は『いつ』だと気にするばかりで、仕事なんて殆ど手つかず。看板を下げたままの日も多かったのだとか
「むぅ」
中指の腹でひっそり、『自ら』を撫でる。感触でしか返さない下腹部に声以前の息の抜ける音
■黛 薫 >
施術用のベッドに寝そべる音。布地の上に散らばる
白い髪も、整えられることすらなく広がった着衣も、
記憶を辿ったのかと訝るほど鮮明に脳裏に浮かぶ。
暗闇の中、見やるまでもなく。
「不服?」
言葉を成さない、声とも吐息とも付かぬ音に返す。
冗談と伝わるように問うたつもりが、自分の声は
意図したより平坦だった。……穏やかだった、と
表現しても良いかもしれない。
珍しく力の込められた手に返る感触も柔く、温かく。
手の形を、繋いだ先にいる相手を確かめるかのよう。
横になった貴女の隣で、静かにベッドが軋む。
座り、見下ろすような沈黙を挟んで、ゆっくりと
敷かれたシーツが撓む。染め色混じりの黒髪が
白い髪と混じり合うように散らばった。
音を聞くだけでは判断できようもないはずなのに、
隣に横たわった黛薫が貴女の方を向いているのが
すぐに分かった。
■メロウ > 「まー、そうだね。当然でもあるのかな
私が私を利用する。そんなおかしな事はないね」
持ち上げた中指を指先で確かめてみても、
さらりと乾燥した乙女の物、愛未だ為さず
普段は余裕なさげに、切なげな瞳の色をするのはあなたの方
今日はどうだろう。声も、手も、余裕がずっと備わっているように思える
それは本当?
簡単にむきになったメロウは湿り気の無い指を乾かすように吐息を乗せる
彼女の香りばかり、無色を表現した二人だけの間に漂う
二色の香りは交じり合う。本人の意識よりもよっぽど上手
準備だけはやりすぎなくらい、沢山してきたはずなのに
■黛 薫 >
「だからあーしがいるワケな」
余裕のあるなしで言われれば多分無い……と思う。
此方は此方で不服と言わざるを得ないが、いつも
囁きひとつ、吐息ひとつで簡単に余裕を崩されて
笑みを深める助けをしてばかり。
その笑みに、香りに惑わされているという点では
今日も何も変わりはない。少なくとも自分ではそう
思っている。
強いて言うならいつもよりほんの少し深い夢見心地、
吐息に乗せられた香りがそうさせるのか、それとも
整えられたこの場、甘さを煮詰めた時間のお陰?
指を絡めつつ手を握りながら──
「どーしてほしい?」
意地が悪いかな、と自覚しつつも問うてみる。
自分で自分を利用出来ないなら、誰かに使って
もらうしかないのに、態々意を確かめるなんて。
■メロウ > 「どーして、ってぇ...」
熟した日数は、あの日に見せた強気な態度も拭い去ったらしい
目的通り、目的以上。秘かな布刷れの音は内股に脚を閉めた仕草
「どうしてそんな意地悪を言うのかな?
薫様、それは悪いよ。私の意図は関係なくたっていいのに
聞かれると『触って欲しい』になる。じゃあどうやって?
学んだのは一つしかないよ。そうしたいって言うと、嬉しい?」
メロウもまた、夢を見ている。次に交わった指先は、甘い感触でしつこく
緩く、そして深く滑り込みたがっている
「気持ちを先に体を調整する。なんて不安定な事が起きてると思う?
ずるい、ずるいよね。人間は相互作用。薫様は調整が下手でも、人間なんだから」
半分はうわごとの様に、指先の震えを抑えようと懸命に
このまま満足し、貴方の事を笑って済ませられる理性は反転
貴方の仮面も剥げてしまえばいい。その必死さは愛を交えたかったこれまでの薫に似ていたのかもしれない
見えている筈の闇の中を盲目に、薫の腹を撫でる為の手を伸ばす
■黛 薫 >
「『使ぅ』だけならメロウの意図は関係ねーよな。
あーしが嬉しぃかどーかは……ん、多分嬉しぃ?
んでもそれはメロウの言葉がってだけじゃなくて、
メロウの意志が無関係でいられなくなったから
かもしんねーよなって」
触って欲しい。望みの言葉だけなら主人の望みを
なぞったものであると言い訳も出来たかもしれない。
では、その先は? 熱に浮かされたような声、それを
追いかけるように伸ばされた手は。
「……ん、く」
押し殺した声。下腹に触れた手に伝わる震えに、
絡めた指を握る力に比して酷く控えめな声だった。
我慢しているのか、それとも。
「ふひ、メロウの方が余裕なぃの、珍し」
触れて欲しい、と。伸ばされた手はシーツの上で
広がる髪を掬い、その白を束ねて口付ける。
確かに触れてはいる。はらはらと髪を溢した後は
頰に触れて、首を撫で下ろして、鎖骨をつついた。
触れているのに、わざとらしいほど遠い。
■メロウ > 「ずるい、ずるい。分かるよね、ずるいんだね
私の心が遠回しにしていた事で、私に罰を与えてる
どんな顔をして笑ってるの?見たいのに、見えないな」
目が曇るのは零れる涙。なぞられた頬を追う様に、追えず重力のままに落ちていく
どうして私はこんなにおかしいの?それは今日の為、おかしな設定を考えたから
安心して欲しい。今の私も、本当の私
口をぱくぱくと伝えようとしても、つつかれた鎖骨から首を竦める様に邪魔をされる
自分の体の反射が邪魔をしてくる。心の事を?生意気だなぁと他人事として浮かぶ思考
何処にと、彼女は急いて指を伸ばす。腹を知ればその下に。布を知ればその上に
指を進めて、着衣の上から遠慮のない指圧にて主張を行う
自身でも扱い兼ねた衝動の表現は、口角より液をまた滴らせよう
「心はずっと、こうだったかもね?
でも、その愛に処理の意味がないでしょ
二人の体の間に、価値が無かった筈なんだから
体と経験と理論が正しくて、あなたの愛が間違ってる
『本当』はそれが私の解釈だった筈なんだから」
「『私の体が無かったのなら?』」
薫が触れる手が、肉の体より一段と深く沈む
メロウの皮膚の向こうには、骨格と機関と、流体が待ち受けているのはご存じの通り
ほんの僅か、その膜を剥いだだけ
■黛 薫 >
「あーしは別に見られても良かったんだけぉ。
今からだと、メロウはきっとそーしなぃよな」
蝋燭に火を灯すために離れるごく僅かな時間。
今の彼女はそれをどう思ってくれるのだろう。
透けて沈む指は水底を浚うように首から下へ。
鳩尾の辺りを浅く撹拌する。深く手を伸ばせば
骨格に、動力に届くかもしれないが今はしない。
「あーしだって、変なのかなって思ったよ。
でも、おかしい理由を付けよーとするほどに
心が否定すんだもん。だからそっちに従った」
沈んでいた手を機能から離し、水面に浮かべる。
白いドレス越し、沈まないのであればちょうど
乙女の膨らみの位置に手を置いて。
「あーしの気持ち、メロウのカラダに向いたもの
なのかな。んでもどーせ違ぅ形で惹かれてたよ。
だって身体が無くてもメロウはきっと『香り』を
くれただろーかんな」
ぽつぽつと語る言葉に挟まる吐息。それは伸びた
貴女の指が触れるたび、押し込むたびに漏れる熱。
絡められていた指は離れ、真似るようにメロウの
下腹へと。触れれば沈む水の身体ではその位置に
意味はなく。人を真似ればこそ『触れる意味』が
感じられる場所。
■メロウ > 「もちろん、ただの仮定だよ。そんなのに意味を見出す方がおかしいんだ
でも、薫様の使役物、薫様の延長戦。あの水球に触れた時、私は反応できた
マスターであって、マスターじゃない物だったから?
私の機能としての側面が身構える前の不意のふれあいだったから?
どうだっていいかな。薫様が、楽しむように触れてるのは、
私があなたを楽しませてると、確信しても良いんだね」
ほんの少し、沈んでしまえば抵抗も返る。鳩尾も、双丘も
ドレスが濡れない程度の気遣い。体にはそれ以上許可していない
声の代わりに呼吸を繰り返す。撫でる程に、濃密に薫る
彼女がもっともっと『素直』だったとして、大人しく感じるタイプだったのかもしれない
そして姿勢は鏡映しに移り、彼女の用意の1つに触れる
以前に引き続き、ショートパンツを穿いていた
タイツ1枚よりもずっと頼りになるのだろう。彼女は自らを守るために身に着けたのか?
「ずっと、うらやましく思ってたの。あなたには、情けない事だったのかもしれないけれど
愛を伝えたいとき、すぐに濡れる。たくさん濡れる。ズボン1枚無駄になる
それ程たくさん溢れさせられるって、証を見せつけられること
身体がすぐに、心を我慢できなくなるって、うらやましいな」
彼女の口は、否と語る
■黛 薫 >
鏡写しの姿勢、此方が貴女を真似て触れれば
貴女も真似て触れてくれる。その確信を持って
手を導いたのは、どうしてか。
「伝わってる、よな」
黛薫はメロウの膨らみに手を添えた。同じように
自分の胸元に触れるであろう指には、早くなった
鼓動が伝わるはず。言葉より雄弁な肯定として。
するりと下腹を撫でた反対の手はショートパンツの
ボタンを外す。恥じらいによる指の鈍りはあったが、
彼女にしては珍しく許可も求めないままの行動。
求めたくて、求めて欲しいから、行動で示す。
「話したことあったっけ。あーしには見られるのも
触れられるのもおんなじ。だから嫌でもたくさん
触られたよ。気持ち良くなって、気持ち悪さから
心を守るために。気持ち良いのさえ嫌になっても、
嫌でも気持ち良くなれるまで」
「だから、弱いんだ。身体がってコトもあるけぉ、
優しく触られるの……メロウが触ってくれるのに」
ショートパンツの内側に指を滑り込ませながら囁く。
真似ても届く感触は異なっていよう。メロウの側は
指を潜らせるまでもなく表面をなぞるだけで濡れた
感触に辿り着いてしまうのだから。