学園地区の校舎群の一つ。様々な教室や研究室などがこの建物の中に設置されている。
外観としては現代的なビルのようなもの。
※それぞれの教室などの詳しい情景などはある程度自由にしてくださって構いません。
参加者(0):ROM(1)
Time:21:12:53 更新
ご案内:「第一教室棟 職員室」から東山 正治さんが去りました。
■東山 正治 >
「……そういえば仕事、残ってたな。
異邦人街の……スクワット地区か……」
一つだけ、楽だと思うことがあるとすれば、
どうにも人間も人も思考は似てるらしい。
貧すれば鈍ずる、とは言わない。生きるのに必死なのは"お互い様"だ。
くっ、と喉奥から漏れる失笑。静かに首を振り席を立ち上がった。
「全く、異邦人街作るくらいなら、
島の外に作っとけよ。仕事ばかり増やしやがって……」
それでも犯罪者である以上種族関係なく取り締まるのが"律"である。
東山の中に、"現代の"司法に対する信頼はもう無い。
それでも尚、教師としてあり続けるために法を殉じ、職務を全うする。
内に秘めた感情を抑えつけねば、教師など出来やしない。
東山は、自分より感情的な人間を見たことがなかった。
「そろそろあの名無しにも仕事くれてやらねぇとな……。
少し位は学園側にいい顔位みせねーと……フェイちゃんにも、か」
ハァ、ため息と共に、全ての明かりが消える。
「全く、忙しくてたまんねぇよ」
暗闇に独り言ち、既にそこには誰の気配もありはしなかった。
■東山 正治 >
人々が神秘を受け入れるかはさておき、既に世界はそうなってしまった。
事実、今や魔術は当たり前のように文明技術の一つであり、
それに付随するように数多の飛躍的進化を遂げてきたのだろう。
当然、それをもたらした者。異界の地よりの来訪者も、今や地球にとっては当たり前になってきた。
決して豊かさだけを齎されていたわけではない。
その裏で、"しわ寄せ"を受けたものだっているのだ。
「……肩ひじ貼らずに暮らせる世の中、ねぇ……」
変わってしまった旧友に言われた言葉。"彼"は変化を受け入れた。
だが、東山は決して受けいられなかった。
異邦人問題、血筋の暴露による血腥い事件、共存できない文化による亀裂。
当然、来訪者たちだって皆が皆、望んだわけではないことを知っている。
だから、何だって言うんだ。
「──────許容しちまったらよ、それこそ笑えねぇよ」
決してそれらを過去にはさせない。
理不尽と言われようと、時代に合わなかろうと、
"しわ寄せ"を受けた無辜の「地球」人を知っているからだ。
腹の中に流れ込む、ドロリとした殺意が重苦しい声音となって、思わず漏れた。
■東山 正治 >
人は良くも悪くも変わっていく。
きっかけか、時の流れか、不朽不変があるとすればきっとそれはもう人ではないのだろう。
精神性、思考、或いは身体そのもの。おかしいことだとは思っている。
だが、恐らく客観的に見れば既にそれは珍しいことではないのかもしれない。
異能、魔術、人間ならざるものからの堕落。方法は様々。
多様性を含んだ"人種"は、今や大変容前の性別差別なんか比で無い程だ。
「…………」
淀んだ瞳が、ノイズの走るホログラムモニターを凝視する。
無数の島民のプロファイル。生徒から教師、"来訪者"から何まで集めたものだ。
最早暗号めいた文字の数であろうと、一つとして見逃しはしない。
「……すっかりと、俺の周りも変わっちまったな」
こぼす呟きには、何処か諦めが混じっている。
数多の神秘が、不可思議が、人々に影響を及ぼした。
それを受け入れるものもいれば、受けいられないものもいる。
自分の周りは比較的前者だ。わかっているとも、許容してしまえば楽なものだ。
だが、変容してしまったことにより被害を被った無辜の声を東山は知っている。
■東山 正治 >
正確には人種が増えたという表現が正しい。
何時しかそれは、この大変容した世界に住まう者々を指す言葉に変わっていた。
別にそれ自体に感慨はない。差別は須らく是正すべき気持ちはある。
「……アイツ等、問題起こしちゃねーだろうな?」
誰もいない夜の職員室。
僅かな明かりに灯された自身のデスクに向き合い、教師東山は眉間を抑えていた。
自身が受け持つ、面倒を見る生徒は何かと"クセ"が強い。
特に今最も懸念しているのは名無しのクソガキ。
信用がない訳では無いが、根本的に更生もしていない"人"に信頼はおけない。
「全く……」
悩みのタネは尽きない。
東山の周りには何時も増え続けている。
■東山 正治 >
何時しか、"人"という言葉は人間を指す言葉から遠く離れていた。
ご案内:「第一教室棟 職員室」に東山 正治さんが現れました。
ご案内:「第一教室棟 オリエンテーション」から小鳥遊日和さんが去りました。
ご案内:「第一教室棟 オリエンテーション」から睦月ルメルさんが去りました。
■小鳥遊日和 > 「…嫉妬とかでもなく…なんかこう、こじれた感じの気持ちってことですか…?
ええ…なんだろう…。 あとで一緒に辞書を読んでみましょう。」
人間の言葉は難しい。ある程度まではわかっていても、ぴったりの言葉がでないこともあるはずだ。
少しだけ真面目なかおになるも、パーティに喜ぶ彼女を見て自分も満面の笑みを浮かべた。
「ええ、そのパーティです! 嬉しいことがあったときはパーティをするんですよ。
喜びをみんなで分かち合うんです。 食べ物じゃないから分け放題ですしね!」
嬉しい彼女の反応に、こちらまで心が踊る。 鰭をぱたぱたと動かしながら、ぐっと拳を握った。
研究はおとなしい環境でやりたいが、派手にやる時は派手にやるのが好きだ。
「はい、もちろんです。よろしくお願いします。
上に乗っている人が落ちないようにする必要があるので、
適度な速度と安定感が重要ですよ。では参りましょう!」
おー!と元気よく拳を突き上げた。 食堂についたらパーティの準備である。
彼女にはいろんなものを食べてもらいたいから、注文はバラエティ重視にして、
飲み物もワインを中心に果実酒メインにして…。色々考えるたびに、
自然と幸せな気持ちに満たされるのでありました。
■睦月ルメル >
「だって、きっと我慢できなかったもの。
嫉妬じゃ言い表せないぐらい……なんて言えばいいのかわからないわね。
人間さんはこれをなんて言葉にしてるのかしら。」
単純な感情や言葉はいつの間にか持ち合わせていた。
ただ、先ほど抱いたものを言い表す言葉は持ち合わせていない。
「パーティって、あのパーティよね!
すごく楽しいのよね!前々から気にはなっていたの!
人間さん、その言葉を使うときすごく楽しそうだったもの!」
断片的に見聞きした知識の一つなのだろう。
ルメルの持つ語彙や情報は、隔絶された所で生きてきたが故のちぐはくさが多い。
「車椅子はこうやって押して介助……動かしたりできるのね。
早速動かして、食堂までたかなしさんを運んでみてもいいかしら!」
だが、そのちぐはくさもすぐに均されるだろう。
今もこうして、順調かつ貪欲に知識を吸収し続けている。
■小鳥遊日和 > 「…ルメルさん? ルメルさん? あっ、はっ…はい、ありがとうございます…?」
一瞬ルメルさんが動かなくなった。声を掛けるとはっと戻ってくれたので胸をなでおろした。
なんだかすごく感情の…思いのこもった一言に、思わず何度も頷いた。
荒野で話があったように、自分は海につれて行かれてしまうぐらいには、彼女に気に入られたのだ。
「はい、わかりました! 食堂はここから出て左にいったところです。
すごく大きなところですから、きっとびっくりすると思いますよ。
それに…料理というのは、さっき話していた『みんなで幸せになる』という考えの叡智だと思っています。
せっかくですから、着いたら入学記念パーティと洒落込みましょう。
あっ、せっかくですから車椅子を介助してくださるときの注意を共有しますね。」
後ろにぴったりとついてくれた彼女にお礼を述べてから、提案に応じるように教室の外…廊下の方を指さした。
可愛らしい声で相手に答えると振り向くようにしてOKを出す。
この教室に来たときは車椅子を邪魔に思っていたけれど、今はとても心地よい…心強い友だった。
■睦月ルメル >
やっぱりこのまま抱き抱え直して、連れ去ってしまおうか。
海の底で飾って愛でている間にほとぼりも冷めるだろう。
……それが実行に移されることはなく、小鳥遊の声で意識を戻す。
「海で会ってなくて、良かったわ!」
だが、自ら手がけたものに呑まれかけた。
その事実に得も言われぬ感覚を抱く。嫉妬だけではない、表現のし難い感覚。
(まさか、自分が惑わされるだなんて……でも。)
"とても満ち足りそう"。
未知の快楽と余韻を味わいながら、小鳥遊の後ろに付いて案内を求める。
「ええ、小鳥遊さんを信じるわ! そうね。食堂に行こうかしら。
変な食べ物と飲み物は貰っていたけれど……ちゃんとしたものが食べたいわ!」
その余韻も、空腹と食欲に揉まれて薄れる。
何があるのだろうと興味津々だ。
■小鳥遊日和 > 「だって、ルメルさんはご存知なかったんでしょう?
その…いきなり人間をこういう姿にしてはいけない、って。
今のルメルさんなら、『むやみに人を人魚にしてはいけない』とわかっているでしょう。
あとは…元に戻れる目星がついているのも大きいでしょう、迷惑にならないという意味では。
それに、わたしはこの姿にしてもらえて……。」
言い淀む。言い方によってはあらぬ誤解を生んでしまうかもしれない。
ぐりぐりと頭を相手に擦り寄せてから、思い切って顔を上げた。
「その、この姿にして頂いて、嬉しい…幸せ、です…。」
瞳を潤ませながら告げる。 なんだか告白みたいになってしまった。
とんでもなく恥ずかしい発言な気がする。
頭の中がぐるぐるしてきた。 今の発言は”誰”のものなんだろうか?
恥ずかしさのあまり、再度彼女に思いっきりハグしようとして…そっと車椅子に収められた。
少し距離が取れる…触れられなくなっただけで、頭の中を占めていた金色の快楽…安堵感が
すっと引き、人間としての理性がようやく目を覚ます。
「あ…そ、そうですね! いずれにせよ、わたし一人に行ったことでルメルさんが追及されることはないですよ。
大丈夫、わたしを信じてください!」
車椅子の上で元気よく答える。 ぶるりと身震いすると、ほのかに彼女の魔力…香りがする。
彼女に近づけた、その思いがとても嬉しかったけど、顔に出さないでおいた。
「さて…。では実際の案内といきたいところですが、さっきの話からすると食堂に行きますか?
ワインだけではなく、きっとルメルさんの興味をひくお酒も食べ物もたくさんありますよ。」
ゆっくり呼吸とテンションを整えながら、努めて明るく彼女に呼びかけた。
大丈夫、自分はまだ…まだ教師だ。自分に言い聞かせていられる間は、まだ。
■睦月ルメル >
嗜虐心が刺激される。この人魚もどきをいじると楽しい。
気持ち良さそうなのを我慢しながら、色んなことを教えてくれる姿がたのしい。
ただ……。
「迷惑なことねえ……
……たかなしさんをこんなにしちゃったのは……
人間さんにとって迷惑じゃないのかしら?」
すっかり愛らしくなってしまった人魚もどき。
どんなことをしてもとても幸福そうに身を寄せる所作。
極上の出来栄え。ずっと自分のものにしてしまいたくなる。
けれども、彼女の言う『迷惑』にはならないのだろうか。
……今のところ、ルメルにとっては学園に入学することの方が上。
せっかく楽しそうな人間の学園に入学できたのに、追い出されるのはだいぶ嫌なのだ。
「追い出されない為にも、たかなしさんを元に戻さないといけないわね!
折角陸に上がって、人間の学園で遊べるんだもの!」
そう言って、小鳥遊の身体をそっと抱えて車椅子に戻す。