2024/05/26 のログ
ご案内:「第一教室棟 屋上」に伊都波 凛霞さんが現れました。
伊都波 凛霞 >
「っ、ん───~~~!」
授業と授業の合間。
履修している教科によってはそれなりに時間が空くこともある。
「っはぁっ」
手すり近くで風を受けながら、両手を挙げ胸を反らして大きく伸び。
季節の変わり目、風はそこそこに強く長い長いポニーテールはそんな屋上風に流され棚引いて。
空いた時間に屋上で暇を潰す生徒はそれなりに多い。
眺めが良いし、風も太陽も心地よい。
ベンチも用意されているし、休憩にも実に丁度よい場所である。
伊都波 凛霞 >
風に髪を靡かせ佇む凛霞。
実に絵となるそれを遠巻きに眺める生徒が何人かいた。
彼女のことを名前や容姿、噂でしか知らない生徒から見れば高嶺の花のようにも見えるのだろう。
本人も本人でそういった視線には慣れっこで、特に気にしたいもしない。むしろ──。
視線に気づけばそちらを向いて、にっこり微笑んで手をひらひらと振ったりもする。
自分がそれなりに目立つ存在なのもわかっているつもり。
それを鼻にかけるようなことこそしないけれど、必要以上に謙遜もしないのだ。
「風から海の匂いがする──。あと一月過ぎもすれば、海開きかぁ…」
今年はどんな水着を選ぼうかな。
夏に向けては忙しくなる反面、学生としての楽しみに満ちている──。
ご案内:「第一教室棟 屋上」に霜月 雫さんが現れました。
霜月 雫 > 「やっほ。相変わらず、目立ってるね?」
まるで見えない結界でもあるかのように遠巻きに眺める生徒達ばかりの中、まるで気にせずてくてくと歩み寄っていく少女。
その背中には、やたらと長い竹刀袋があり、ある種異様な雰囲気を醸している。
だが、その異様さからは想像しづらいくらいの気さくさ、気軽さで声をかけた。
伊都波 凛霞 >
聞き慣れた声に凛霞はくるりと振り返り、微笑む。
「それ、自分のこと差し置いて言う?」
笑み混じりにそう言葉を返して、すいっと目立つ竹刀袋を指差し。
「よっぽど私より目立ってると思うけど、ソレ」
相変わらずというのも言葉そのまんまにお返し、相変わらず学内でも帯刀して歩いてるの、と。
「どしたの。屋上で会うなんて珍しい。休み時間?」
ふわりと髪を攫う強めの風に、靡いた長いポニーテールの根本を抑えながら。
霜月 雫 > 「持ってないと落ち着かなくて。暗器術そこまで得意じゃないしさ」
符術で保存して持ち運べばいい、と言えばそうなのだが、どうしても持ち歩く癖が抜けず、持ち歩いていないとなんだか物足りなく感じてしまう。
そのせいで目立って仕方ないのもそうなので、あはは、と肩を竦める。
「でもほら、私が目立ってるのはこれのせいで、凛霞が目立ってるのはヴィジュアルとか雰囲気じゃん?」
まるでアイドルみたい、と少しからかうように言ってから。
「うん、空きが出来ちゃってさ。寮に戻るには微妙だし、少し風にでも当たろうと思って」
んーっと伸び。
伊都波 凛霞 >
「雫くらいなら体術でそれなりになんとかなるでしょ。何を想定してるんだか…」
呆れた、と肩を竦める。
そこらの不良生徒なんかに囲まれようと怯えることすらしないだろうに。
「そうかな~?雫も大概だと思うけど…。
何か近い内にミスコン?だかファッションショー?みたいなのがあるみたいだよ」
どう?でてみたら、と。
不自覚周知を納得できるかもよと笑いながら。
「そっか。いい風が吹いてるよー、季節柄海の匂いもする。
プール開きとか海開きとかで風紀も忙しくなるし、また雫に色々手伝ってもらおうかな~」
伸びをする友人を見つつ、自分も胸をぐーっと反らしてもう一伸び。
霜月 雫 > 「それはほら、それなりじゃどうしようもない場合もあるかもしれないし?」
ザ・言い訳である。
シンプルに持っていないと落ち着かないというだけで、特に深い想定をしているわけではない。
不良生徒くらいなら、それこそ溜息一つのついでに対処できる体術を備えている自覚はあるのだ。
「んー……目立つの、あんまり好きじゃないしなあ。それに、私なんかが出てもねぇ」
まるで自分の魅力やらなんやらに自覚がないシズク。
変に自己評価が低い。
「ああ、こう言う季節は面倒な子も元気になっちゃうしね。
手伝い位ならするよ?凛霞には世話になってるしさ」
言いつつ、伸びをする凛霞を見てぼそっと一言。
「……おっきいね」
伊都波 凛霞 >
「そんなのがでてきたらそれはもう事件。
風紀委員や公安委員の出番だよ雫」
苦笑。そんなの想定するわけもない。
相変わらず帯刀していないと落ち着かない、ちょっと変なご友人だ。
それでいて目立ちたくないという。なかなか無理な話ではなかろうか。
「他薦もアリみたいだよ~?
悠薇を推薦しようかなと思ってたけど雫を推すのもありかな?」
にこにこ笑顔。
悪意が感じられないだけにたちが悪い。
「雫ならそう言ってくれると思ってた。友達がいがあるよねー♪
ん、おっきい…雫、まだそういうの気にするの……?」
ぼそりと聞こえた一言に、またか…とややジト目気味に横を見やる…。
霜月 雫 > 「う、うーん、それはそう、なんだけどね……」
言い訳をザックリと切り捨てられて、一気にしどろもどろになる。
腹芸、ヘッタクソである。
「ちょっと、そこは悠薇ちゃんを推薦しときなよ。私みたいな無骨な女、需要無いでしょ?
それこそ凛霞でいいんじゃない?推薦するよ?」
こっちは少し意地悪な笑みを浮かべて。
ちゃんといたずら心を発揮している。
「まあでも、そこら辺は凛霞も問題ないでしょ?
夏の雰囲気に当てられて暴れる生徒なんか、どうにでも出来るだろうし」
友人として、その強さはよく知っている。
ちょっとした不良生徒程度なら、いくらいても鎧袖一触だ。
「いや、だって、ねえ……ちょっとコンプレックスって言うか……」
なお、シズクも小さいわけではない、なんなら大きい方だ。
凛霞や、比較対象の妹がデカすぎるだけである。
伊都波 凛霞 >
言い訳が下手なのも変わってない。
きっと嘘なんかも下手なまま。
代わり映えのしない友人に覚える安心感。
「え゛…」
自分を、となった途端、露骨に嫌な顔…。
ミスコン…ファッションショー…。
そのどちらにもつき纏う…衣装…採寸ッッ。
「それは遠慮する…ほら催事だし風紀委員も仕事があるわけでごにょごにょ…」
ごにょっていると、友人の口から出たのはコンプレックスという言葉。
そういえば雫にも妹さんがいたっけ、と思いつつ…。
「何の慰めにもならないと思うけど、気にしないほうがいいんじゃないかなぁ…持ち物って、それぞれだし…」
霜月 雫 > 「ふーん?
じゃあ、その分手伝うよ?穴を埋める程度の働きは出来ると思うけどなー?」
ニヤニヤ。
意地悪く顔を覗き込む。
「優勝間違いなしだと思うけどなー。
…持ち物、全然違うし」
かと思えば、フッ…と遠いところを見る目になる。
目の前の友人と言い、妹と言い。
大きい。とっても、大きい。
別にそれが全てではない、とは分かっているのだが、どうしてもこう、悔しさと言うか、負けてる感は否めない。
「くっ……」
伊都波 凛霞 >
「うわー意地悪い顔してるー…」
なんで嫌がってるか、まではきっとわかっていないだろうけど……多分。
顔を覗き込まれると小豆色の視線がすいとそよぐ。
そしてお互いに視線をそらす結果となった、なんだこの空間。
「ま、まぁ優勝とかあるのかどうかわかんないし…形式もまだ不明だしね。
…雫が私を推すなら私が雫を推すからね…?」
それはやや脅しめいた台詞である。
スタイルの良し悪し、胸の大小。
そこに何の貴賤もないとは言わない。
しかしわざわざ公称を偽り採寸から逃げ続けている女である。
そのせいで制服のサイズもやや小さかったりする。
現実をつきつけては…いけない…!
霜月 雫 > 「う、うーん……そ、それはちょっとなー……」
推し返す、と言う脅しに渋面を作る。
やっぱり恥ずかしいのだ。容姿に自信がないのもある。
……ちなみに、凛霞が嫌がっている理由も、恥ずかしいからだろうな程度に思っている。
そもそも本気で推薦する気でもないので、引っ込めるか、などとのんきに考えていた。
「でも、改めて見るとやっぱり大きい……けど、サイズ合って無くない?」
武人の目の無駄遣い。
サイズ感を看破し、服のサイズの違和感に気付く。