2024/06/02 のログ
ご案内:「第一教室棟 食堂」に神代理央さんが現れました。
神代理央 >  
「…ああ、それで大丈夫だ。後は書類を準備して、風紀委員会に提出したまえ」

基本的に食堂は利用しない。
昼食は取らないか、軽く栄養食品で済ませるか、外に食べに行くか、本庁で取るか…。
兎に角、此処で食べる事は無いのだが、風紀委員会に入会希望の下級生へ申請方法と業務内容を説明してくれ、と頼まれれば止むを得ない。

……人選を間違えてないか?

「ああ。給与……では無いな。手当やその他諸々は規則に書いてある。所属する課によっては、増減もあるが…」

休み。学業との両立。金銭の問題等。
まあ規則関係なら誰が説明しても同じ事だ。これなら、堅苦しい自分でも説明出来る案件ではある。
それ以外については…。

「……委員会内部での人間関係については、君の頑張り次第だ。私からは何も言えぬし、何が必要で、どの様な活動を行うのか…それは、君自身が考える事なのだからな」

委員会内部での円滑なコミュニケーション?
そんな方法があるなら私が聞きたいものだね。

神代理央 >  
かくして、入会希望の下級生が立ち去った後。
後に残ったのは半分ほど残った珈琲カップ。
下級生の昼食は奢っておいた。ランチ代程度なら、家の金を借りずとも何とかなる。
羽振りの良い…と言う訳でも無いが、少なくとも上等なランチを気軽に食せる様は、多少なりとも良い目で見てくれるだろうか。

「……いや、たかが昼食1回では何とも思わないか」

林立する食堂の椅子は全て同じ。
目の前にあるカップの珈琲も、等しく同じ味。
…量産品を口にする事に抵抗がある訳では無い、が。

「……砂糖が足りないな」

それが、食堂の珈琲に対する全てであった。
自分だけの特別、ではない。けれどそれに不満がある訳では無い。
支払った対価分の物は、受け取っているのだから。