2024/07/03 のログ
落花彩晴 > 「…だから、やんちゃな異能は下手に手綱を握るより、何と言いますか…こう、好き勝手にやらせる…フリをして誘導みたいな。」

異能の流れを止めずに、こちらから上手く誘導して間接的にコントロールする。
かなり難しそうだが、可能性の一つとしては悪くないと思う。
それもまた制御のパターンの一つだ。無論、他にも有効な手段は全然ある筈だ。

「…あの、力というか”呪い”みたいなものなのでむしろそちらに被害があったら困りますというか。
…結界も、私の場合は手足に限定して展開する感じですね。…一応、それなりに戦えますので。」

むしろ、この体躯で筋力と体力が異常だったりする。が、そこは自分から言わないのが乙女の嗜み、というか意地。
流石に、左目を覗き込まれそうになると、ちょっとガードするように顔を引く。
前にこの目の暴走で”色々と酷い事になった”前例があるので、友達になってくれた子に被害が出るのは勘弁。

「あ~…少し分かるかも。…んんっ、分かりますハイ。」

もうバレバレなのだけど、これも意地なのか咳払いして先ほどの少女らしい声に戻した。
友達になってくれた人くらいには素で接しても構わないのだろうが、染み付いた癖は中々抜けない。

「…そう言って貰えると助かります…ちょっと見た目と素の声のイメージがちぐはぐで、身内にからかわれた苦い経験があるので。
…えぇと、まぁそれはそれとして。改めてよろしくお願いします、瑠音さん。」

流石に、ちゃん付けは難易度が高いのか無理だったようだが、下の名前である程度自然に呼べたのは嬉しい。

と、そんな事を噛み締めていたらうどんはとっくに完食していたのである。
結構話し込んでいたからか、昼休みもあまり残り時間が無い。

「…もうこんな時間ですか。瑠音さん、次の講義なんですか?もし同じなら一緒に行きません?」

等とこちらからお誘いしてみつつ、空の器を返却しようと席から立ち上がり。

黒羽 瑠音 >   
「成程、こう、適度にストレスを発散させる感じのイメージ?」
「なんかわんちゃんとフリスビーしてるような感じだね」

イロハちゃんの説明にふんふんと相槌を打つ、実際異能とそうやって『コミュニケーション』が取れれば楽そうなんだけどなぁ

「おおぅ呪いかぁ、そりゃ、こんな場所なら呪いも祝福も一つや二つ、どころじゃなく色々あるよね」
「手足に展開する結界……こう、プロテクターみたいな感じ?」
「戦うかぁ、私一応空手はしてたけど……戦うって事の経験はないなぁ、無い方がいいんだろうけど」

それなりに戦える、きっとこの場所での『その言葉』の意味は文字通りのものなんだろう
私自身巻き込まれた事も関わった事も無いけれど……いや

少し前に出来た『友達』が戦いで傷ついて入院した事を思い出した
思ったよりも、『戦い』は近くにあるのかもしれない

「私も先生に護身用にもらったアイテムくらいはあるけど、何だろう」
「いざという時に逃げれるくらいの力はつけたいなって最近は思ってたり?」

何て言いつつも、咳払いしたイロハちゃんの姿を見て目を細める
何というか、最初の印象よりも大分可愛らしい人だな、という気持ちが過って

「えっと、確認してみるね、次の授業なんだったかなぁ……」
「あ、もしよかったら帰りも一緒に帰らない?今日は32(サーティーツー)でアイス買おうと思ってたんだ~」

時間が経つのは早いものだ、見れば結構な人たちが既に席を立って食堂を後にしている
そろそろ次の授業……遅れないように頑張らないとね

落花彩晴 > 「…能力だってその人の個性、一部ですからね。やんちゃな犬だと思えば可愛いものかもしれませんよ?」

彼女の例えに小さく笑いつつ。要するに異能との接し方…異能をただの力ではなく、”個”として扱う。
まぁ、見方を変えるというだけなので、それで能力が急激に変化したり成長する事は無いかもしれないが。

「…まぁ、ある種の対話…『コミュニケーション』みたいなのが出来れば理想ですが。」

奇しくも、彼女が考えていた事と同じような事を口に出して。勿論、ただの偶然だが。

「…私の場合、恥ずかしながら『実害』を出してしまった前例があるので。ハイ…。
「…そうですね、それで手足を保護して殴る蹴る、みたいな感じです。
…無い方が全然良いですよ。それより学生らしく青春するべきです。
ただ、自分の身を最低限守れる程度の自衛は身に付けて損は無いかなと。」

あくまで個人的な見解なので、瑠音さんがそれをいちいち参考にする必要は全くない。
それでも、彼女なりに何か思う所があるようで。少し考えるように間を置いてから。

「…じゃあ、そのうちささやかですが私の特技をお教えしますよ。別の先輩にも教える約束をしてるんですが、少しは役に立つかも。」

その特技は、多少センスが必要だが”特殊な才能”を必要としない。
熟練の差はあれど、習得すれば”誰でも使える”技能だ。

「はい、講義が同じだった場合、で構いませんし。…あ、いいですね。じゃあその提案に乗らせて頂きます。」

と、帰りご一緒してアイスクリームを買い食いするお約束も。…あぁ、これが友達なんだなぁ、と素で心の中で呟く少女であった。

黒羽 瑠音 >   
「物は考えようってやつだね、発想の転換… かっこいい響き!」

ぱちん、と指は……はじけないので手を叩いて見せる

「そうだねぇ、一度お話してみたいとはおもうなぁ、コミュニケーション……なんて」

「うん、青春したいよ、だけどさ」
「友達になった人がその青春の中で『そんな事』で怪我したりしたら……やっぱりきっと、悲しいからね」
「だからせめて、自分がそうならないように、ちょっとくらいは頑張りたいなって思うのでした」
「ま、まだ思ってるだけで、勉強とかはこれからなんだけど……え、いいの?じゃあ是非是非!」

特技を教えてくれる、というイロハちゃんの言葉に思わず喜びに声が上ずる
今日あったばかりなのにこの優しさ、実は天使では?

「じゃ、けってーい!指切りしましょ?」

そういって、食器を片付けてから小指を差し出す
ゆーびきーりげんまん、うそついたらはりせんぼんのーます
たわいもない約束だけれど、そのくらいの事でも午後の授業の励みになると私は思うのだ
それに、折角できた友達だもの、出来るだけ一緒に入れる時間を楽しまないとね?

落花彩晴 > 「…視点を変えてみると、また違ったものが見えてくるかもしれませんしね。」

とはいえ、偉そうに口にしても自分の異能や呪いにその見方が出来ないけれど。
…もし、異能や呪いを話せたとして。私は何を話せばいいのだろう?…分からない。

「――そう言える瑠音さんは、やっぱり”強い”んだと私は思うよ…本当に。」

敢えて意図的に素の口調でそう告げる。嘘偽りのない本心の感想だから。
技能については、まぁ、そこまで凄いものでもないのだけど。ハードル上がってる気がしないでもない。
そして、内心で天使扱いされている事には勿論気付いていない少女であった。

「指切り懐かしいですねぇ。」

と、言いつつ久々に誰かとの指切り。
どんなに他愛もない約束でも、一度したのならばきっちりと守りたい。
前に、沢山の人に迷惑を掛けてしまったから…尚更にそう思うのだ。

さて、初めての友達が出来て私は浮かれているけれど…。
それはそれとして、次の授業も取り残されないように頑張って付いていこう。

――余談、チョコミントは結構好きなタイプでした。

ご案内:「第一教室棟 食堂」から黒羽 瑠音さんが去りました。
ご案内:「第一教室棟 食堂」から落花彩晴さんが去りました。