2024/07/15 のログ
ご案内:「第一教室棟 廊下」に武知 一実さんが現れました。
武知 一実 >  
――夜の校舎内。
試験最終日という事もあって、昼間はがやがやと賑わっていた校舎内も陽も沈んでしまえば嘘のように静かだ。
普段ダチと駄弁っている渡り廊下も、人の気配もなくまるで別の世界に迷い込んだかのような錯覚すら覚える。

そんな場所に何故オレが居るのかというと。
試験終了の解放感から空き教室で寝ていたところ、誰にも起こして貰えず今に至るという、まあ、ありがちな理由だ。
何の予定も無かったから良かったものの、バイトとか入れてたら目も当てられなかった。危なかった。

「クソっ、あの薄情もんどもめ……夏休み明けたら覚えとけよ」

オレが爆睡こいてた事を知っているツレに文句のメッセを入れたら、
『やー、気持ち良さそうに寝てたもんで。
 これに懲りたら一夜漬けなんてすんじゃねーぞ☆』
と返って来やがった。ホント覚えとけよコイツ……

そんなわけで、先生や風紀に見つかると拙いんでこそこそと移動中である。
下校の時間とっくに過ぎてんだもん、怒られるわ。

武知 一実 >  
曲がり角から誰か現れないか細心の注意を払いつつ廊下を進んで行く。
いや、別に誰に出くわしたところで、正直に理由を話せば理解して貰える気はするけども。
「テスト終わって気持ち良く寝てたら下校時間寝過ごしました」なんて、ちょっと恥ずかしくて言えねえ。
……起こしてくれる友達が居なかったのか、とか聞かれたらそのまま愚痴りそうだし。

「そういや、幽霊だか怪異だか何だかが出るって噂もあったっけな……」

ふと思い出しす。
ダチが話してるのを話半分で聞いていたが、なるほど昼と夜とでこうまで印象が変わるのなら、何か出るという噂が立つのも納得してしまいそうだ。
……大抵、何かちゃんとしたもんを見間違えてるんだろうが。

ただスニーク作戦で校舎からの脱出を図るのも退屈なので、ツレにメッセを再度送る。

………
『かずみんなら大丈夫でしょ、喧嘩強いんだし』
……怪異って喧嘩出来ンのか?

武知 一実 >  
仮に喧嘩出来たとしたら、少なくとも風紀には怒られないんじゃねえか?
……校内の備品とか、窓ガラスとか割ったりしなければ。
いや、ダメだ。そもそも夜の校内に真っ当な理由も無く居るってのが既に怒られポイントが高ぇ。

「まあ、そん時は大人しく怒られるしかねぇかァ……」

少なくとも落第街で喧嘩するよりは怒られ度合いは低そうだ。
あっちもあっちで、きな臭い感じはぷんぷんしてっけども。

「夏休みで島内の人も減るし、少しは静かになンだろーかねェ……」

来島して初めての長期休みを迎えるわけだが。
如何せん、ノープランのノーガード戦法で挑む気満々だ。
バイトも……そもそもバイト先も学生がやってる店とかなんだから、夏休みには休みになっちまうとこ、多いよなと今更気付く。

……何すっかなあ、夏休み。