2024/12/12 のログ
ご案内:「第一教室棟 教室」に伊都波 悠薇さんが現れました。
伊都波 悠薇 >  
とある、学校の日。

その日は、小テスト。
冬休み前の復習のテスト。

ひとりひとり、呼ばれていく。
結果をみて、喜ぶもの。
落胆するもの人、それぞれだ。

ーーその中で。

『いとわー』

名前を呼ばれる。

一際喜んでいる、一人の女生徒。
称賛される。喜びを友人が分かち合う。

自分も少し嬉しくなる。
なんせ、クラスメイトが『満点』をとるなんて。

自分のを、受けとる。

「…………え?」

『気を付けろよー、いとわ。ボケてたのか?』

ーーそんな、はず。

『クラスから、満点は一人だけだった。みんなも、がんばれよー』

ーーそんな、はず。

伊都波 悠薇 >  

なにを言っているか、全く、覚えてない。

そう、これは偶然だ。

偶然だ。

偶然に、決まっているのだ。

ーーそう。

『ほら、いとわ。席に戻れー』

それからは覚えていない。
記憶がハッキリしない。

でもどうやら、ちゃんと家には帰っていたらしい。

そう。

ーー念のため。

これは念のため。そんなはずないけれど。

調べてもらうだけ。きっと。

そんなはず、ないんだから。

休みの日、電話で予約する。

異能の相談。研究の場所。

名刺を貰っていた、その場所に。

伊都波 悠薇 >  


答案用紙。

その点数の場所はーー


     0


頭が痛くて。


    ぎぃという、音と。

言葉にしてはいけない罵倒が。


脳内に過った気が、した。

ご案内:「第一教室棟 教室」から伊都波 悠薇さんが去りました。