2025/10/17 のログ
ご案内:「第一教室棟 屋上」に桃郷さんが現れました。
■桃郷 > 時刻は四時限目が始まった頃、生徒の姿のない屋上に、白衣を着た男が一人ビニール袋を片手に入ってきた。
「今日はいい天気だなぁ」
片手で目の上に屋根を作るようにして影を作りながら、空を見上げた。
屋上は快晴。秋にしたら高い気温だが、頬を撫でる風もあって気持ちいい。
■桃郷 > 風を感じながらゆっくりと歩き、屋上の端、柵の手前まで移動する。
そこにはベンチもなくコンクリートの地面が広がっている、そこに躊躇もなく腰を下ろした。
眼下では体育の授業だろうか、若い声がいくつも風に乗って聞こえてきている。
ビニール袋の中身を探りながら、何とはなしに柵の外に視線を向けた。
「元気だねぇ」
遠目に動き回る幾人の人影は校庭を走りまわっているその動きはどうやらサッカーらしい。
手を抜くでもなく全力で試合をしているらしい様子に、癖的に少し皮肉が混じる笑みがこぼれた。
■桃郷 > ビニール袋から取り出したメロンパンの袋をビリっと音を立てて開けて、袋から半分ほど頭を覗かせたメロンパンを一口かじる。
口に溶ける甘みを堪能し。
「……やっぱり購買のこのメロンパンうま」
メロンパンを見つめた後、しみじみと頷き、もう一口。
味としては何のひねりもないメロンパンだが、パン屋特有の作ってから時間が経過していないパンの味と、湿気ていないクッキー生地のサクサク感が絶品だ。
「牛乳も買ってくればよかったな」
■桃郷 > メロンパンを食べ終わり、メロンパンの袋をくしゃくしゃに丸めてビニール袋に放り込み。
「そろそろ戻るか」
立ち上がると、うーんと一回伸びをしてから、屋上の扉に歩き出す。
そのまま扉の中に消えていった。
ご案内:「第一教室棟 屋上」から桃郷さんが去りました。