2026/02/20 のログ
ご案内:「第一教室棟 屋上」に武知 一実さんが現れました。
■武知 一実 >
深夜の教室棟、その屋上。
夜バイトの為に放課後から潜伏していたオレは、潜伏中の憂さを晴らすかの如く暴れ回った。
まあ、暴れ回ったと言っても、低級の怪異を千切っては投げ千切っては投げの大立ち回り。
逃げてく怪異を追いかけて、屋上までやって来たのだった。
「はー……いやまあ、お前らも発生した以上、生を謳歌しようとすんのは当然……いや、生きてんのか?」
しこたま殴られて倒れ伏した両生類的な怪異を見下ろし、オレは溜息を吐いた。
図体はデカい割に、いまいち攻撃が重くねェ。避けるのは造作もなかった。
それでいて耐久もそんなにで、雷を纏わせた拳を叩き込んだらそのまま一方的に圧倒だ。
「役不足、とは言わねーが。もうちょっと骨のある奴は居ないもんかね……」
ま、居たとしてもバイトのオレまで回って来る事は無いってだけの話だろうけどな。
そういうのは本職が相手取るんだろう。その方が理に適ってる。
ご案内:「第一教室棟 屋上」に竜胆 襲さんが現れました。
■竜胆 襲 >
───それは、少年が足りない刺激にぼやきを零したすぐ後のこと。
「危ない───!」
響いたのは少女の声。
それと同時、そう遠くない背後で空気が斬り裂かれた音と共に怪異の悲鳴が轟いた。
振り返るなら…あまりにも学校には相応しくない黒い外套、
そして同じく黒い大きな鎌を手にする、表情の抜け落ちたような少女の金色の夜光眼が目に入る。
胴を切り離され、のたうつ黒い影のような怪異へと無慈悲に鎌刃を振り下ろし…少女はふぅと一息を零していた。
■武知 一実 >
「あン?」
さてこのデカブツの写真でも撮って成果報告としようか、とスマホを取り出そうとした矢先。
突然耳に飛び込んだ声に、反射的に右腕に雷が奔る。
不意打ちなんて仕掛けてくる上等なヤローに手痛いカウンターをかましてやろうってハラだったが、どうやら未遂に済んだようだ。
「……おう、何か知らねえが助けてくれたんか、ありがとうな」
状況から見るに、背後から襲い掛かりそうだった怪異を、黒いコートの女子……女子だよな? が、斬り伏せたみてえだ。
他に人が居るとは思ってなかった。……どうやら、気付かない内に随分とバイトに集中し過ぎてたらしい。
もしこれが風紀や先生だったらと思うと背筋が寒くなる。気温も低いけども。
■竜胆 襲 >
「お礼はいいです…。
そんなことより、こんな夜中に学校で何をしてるんですか」
足元の怪異の残滓を踏み潰し。黄金色の瞳を少年へと向ける。
その視線は、どちらかといえば厳し目の表情で向けられている。
大きな怪異の前に立つ少年。
それはきっと彼が倒したのだろう。
自分達以外にもこういった怪異対峙をしている生徒がいることは知っていたが、こうして鉢合わせることはあまりなかった。
■武知 一実 >
「何って、えーと……喧、嘩?」
今しがた殴り倒したばかりの怪異を指して答える。
喧嘩っつって良いのかな、でもバイトって言うよりはマシな気もする。
雇い主とか色々訊かれたら面倒だし、喧嘩って事にしとこう、うん。
「アンタも人の事とやかく言えねえだろ、ンな物騒なモンまで携えてよ。
劇部の練習っつっても無理があンじゃねーか?」
要するにお互い様だろう。
仮に向こうに深夜の学校に居る正当な理由があろうが無かろうが、別に誰かにチクる気はねーんだが。
てか告げ口すればもれなくオレの足元にもでっけえ墓穴がクラフトされるんだが。
■竜胆 襲 >
「喧嘩」
目を丸くして、答えられた言葉を反芻するように口に出してしまう。
それから続いたのは、少し大きなため息だ。
「わ、私は…たまに放課後に残っている生徒が、
こういう怪異に襲われないようにと活動しているだけです…。秘密裏に、ですけど」
勿論、それも人知れず。
なので彼にこのことを口外されると困る立場であったりもする。
それでも、咄嗟に助けに入ってしまったのは性分というものだろう。
「あの…一応、その。助けたという体で、このことは内密にお願いします」
少し卑怯な言い回しかな…なんて思いつつも。
怪異を殺した時とは随分と違う雰囲気になったしまった少女は、そう言葉を向けていた。
■武知 一実 >
「ああ、喧嘩だ喧嘩。
珍しく売る側に回ったけど、どっちかがぶっ倒れるまでのどつき合い。
それが喧嘩じゃなかったら何だってんだ」
自分で言っててそんな気がして来たけど、多分違う。
人間相手にする喧嘩は別にどっちかがぶっ倒れなくても止めるし。
ただ、討伐とか祓うとか、そんな風に言うのはどーにもオレには合わねえんじゃねえかって。
「へえ……そりゃ殊勝な心掛けだな。
まあ別に誰かに言おうって気はねーよ、言えばオレが何でその場に居たんだって話になるしな」
要するに対怪異の自警団、みたいなもんか。
話した感じ風紀とは違ェみてえだし、祭祀局とも違うし……。
というか、声掛けて来た時と今とでだいぶ雰囲気変わったというか……まあいい。
「オレァ2年の武知一実、かずみんって呼んでくれ。
もしアンタらの活動が知られた時は文句言いに来るのに名前は知っといた方が良いだろ?」
そして十中八九濡れ衣だから、真犯人を探す口実になる。
まあ、そんな事起こり得ない方が可能性は高いが。めっちゃ。
■竜胆 襲 >
「怪異と殴り合いの喧嘩をする人をはじめて見て、驚いただけです…」
とりあえず信じたらしい少女。
実際に倒れている怪異を見れば信じるしかないとも言えるのかも。
誰にも言うつもりがない、と言われれば見るからにほっと胸を撫で下ろす所作。
どうやら夜に活動ができなくなる、というのは相当に困ることらしい。
「良かったです。口を封じねばならないかと、
咄嗟に助けに入ってしまった後で、思ったものですから…」
「武知先輩…じゃダメなんですか…? その、そう呼ぶのはちょっと…。
あ、……一年の、竜胆襲と言います……占星術部の部長をやっています」
占星術部。
星を見る、という名目で夜の学校にいても違和感なく、教師から夜活動の許可を取りやすい部活だ。
■武知 一実 >
「アンタだって鎌で斬ってたんじゃねえか。
鎌か拳か、使えるもん使ってるって点で、大した違いなんか無ェだろ」
拳プラス雷だけどそこはそれ。
まあ、得体の知れない怪異を相手にステゴロなんて良策じゃねえのは何となくわかる。
「今まで直接助けた奴は居なかったんだな……」
「あー、えーと……なら一実の方で呼んでくれ。
一応必要だから名乗っちゃいるが、苗字はあんまり好きじゃねえんだ。
……竜胆、な。 1年で部長って事は、今まで無かったってことか? 占星術部」
占星術……確か星の巡りから運勢やら何やら占う、んだっけか。
あんまり詳しいことは知らねえが、なるほど、夜間活動のカモフラージュするには丁度良いってわけか。
■竜胆 襲 > 「そうじゃなくて…いえ、いいです…」
人が怪異を滅ぼすために呪具や神器といった装備を用いる。
それこそ当たり前なのであって、素手で殴り合うのがおかしいと思っていたのだけど。
さも当たり前のように言われると言葉に詰まってしまう。
「いました、けど。
その、トラウマになるような恐怖を感じてしまっていたり、
そういう一般生徒の方も多いので…記憶を封じる術をかけさせてもらっていました。
こうして、怪異と渡り合っている生徒を見たのはまだ二度目くらいですよ」
じ…と夜の闇の中でもよく見える、金色の夜光眼が少年を見つめる。
見て、何を思うのか。──本当に黙っていてくれるのか、といった確認の視線にも思える。
「そ、そうなのですね…では…かずみん先輩……な、馴れ馴れしくないですか…?」
本当にこれでいいんだろうか…と困ったように眉根を顰めて。
「…そう、ですね。
というよりも…この活動をするために私が、怪異と戦える生徒を集めて、立ち上げた部です」