学園地区の校舎群の一つ。様々な教室や研究室などがこの建物の中に設置されている。
外観としては現代的なビルのようなもの。
※それぞれの教室などの詳しい情景などはある程度自由にしてくださって構いません。
参加者(0):ROM(1)
Time:02:20:39 更新
ご案内:「エルピスとイーリスが放課後を迎えるだけ」からDr.イーリスさんが去りました。
ご案内:「エルピスとイーリスが放課後を迎えるだけ」からエルピス・シズメさんが去りました。
■Dr.イーリス > エルピスさんがイーリスを持ちあげてくださり、お互いが耳元で囁き合える距離感となった。
「ずっと……いつまでも……えいえんに……いっしょです……」
ぎゅっと抱擁し合った。
イーリスの言う“えいえん”というのは、文字通りの“えいえん”。
改造人間であるイーリスは基本的に寿命で命が尽きる事はない。
いずれエルピスさんが“えいえん”に生きられるための、不老不死のお薬を造るか、あるいはエルピスさんにも改造を施すかを本気で考えるぐらいに、イーリスの言う“えいえん”は、文字通りのものだった。
故に、イーリスの考える未来はとてつもなく長いもの……。
しかし、それはずっと先の未来のお話。卒業よりもさらに遠い未来……。
今はこの瞬間の、愛し合うしあわせを感じていたい……。
エルピスさんをすきでいて、そしてエルピスさんがすきでいてくれて……とてもこころがぽかぽかになる……。
動画が拡散された恥じらいも、エルピスさんへの恋と愛によるもので、こうしてエルピスさんの肌の温もりを感じていると安堵を覚えてその恥じらいすらもどこか心地いいものと感じるようになってくる。
(えるぴすさん……で、私は満たされていきます……。たまらなくしあわせ……)
お互い抱擁して、下校時間になるまで空き教室で愛し合った。
下校時刻になると、ふたりで『数ある事務所』へと下校した。
■エルピス・シズメ >
背伸びをしようとすると、ふいにイーリスの身体が軽く浮く。
エルピスが自分の目線になる様に持ち上げる形で、耳元で囁き合えるように高さを合わせる。
「うん……すき……これからもずっと……いっしょにいようね。」
抱擁と共に囁きを返す。
〝いま〟や〝さき〟の憂いや悩みは横に置いて、今は純粋に好意を伝え合う。
忙しくも賑やかで平穏な日常の中、こうやって〝すき〟を伝え合うととても幸せな気持ちになれる。
神社の屋台通りで、
賑やかなお祭りで、
夕暮れの空き教室で、
色んな所ですきを伝え合う。
ところかまわずと言えばそうなんだけれど……。
(いましばらくは……こういう日々を過ごし続けたい。)
周りからはからかわれたり苦笑されたりするかもしれなくても、
それでもまだまだこうやって共に〝すき〟に浮かされながら日々を過ごしたい。
そんな気持ちで囁き合い、完全下校時間ギリギリまでずっとイーリスと抱きしめ合い続けた。
■Dr.イーリス > 「える……ぴす……さん……すき……。愛してます……」
エルピスさんの愛で満たされていく……。
すき……。
胸部の《パンドラ・コアMk-Ⅱ》が桃色に輝いて、辺りに散らばるハート型のエフェクト。
イーリスの恋や愛がエルピスさんに注がれていく。
「拡散してしまっていたのは恥じらいと驚きもありますけど、とてもうれしい……とも感じてしまいますよね。えるぴすさんがすきという気持ち……私も溢れてきます。えるぴすさんの恋と愛が私につたわってきています……とても……心地いいです……」
言葉だけではなくて、エルピスさんのどきどきとした心音がイーリスに伝わってきて、エルピスさんの恋や愛を感じてとてもしあわせな気持ちになれる。
イーリスのどきどきとした気持ち、それが心音となってエルピスさんに伝わっている事だろう。
ふたりきりの空き教室で、抱きしめ合って、愛を深め合って……。
「えるぴすさん……すき……すき……すき…………すき……」
うんと背伸びして、出来る限りエルピスさんの耳元に口元を近づけるようがんばり、何度か“すき”とエルピスさんの耳元で囁くように伝えた。
■エルピス・シズメ >
「うぅ………………いーりす、すき……。」
引かれながら入った空き教室。
色んな気持ちが混ざり合って、絞り出てきたひとこと。
自分の持っている語彙では表現しきれない〝すき〟のきもちを、素直に伝えた。
「あんなに拡散しちゃうんだね。恥ずかしいけど……やっぱりうれしい。
……好きもどきどきも止まらないから……もうしばらく……こうしていよ?」
恥じらい気恥ずかしさと上書きするように、促されるままにイーリスを抱き留めて抱きしめ合う。
抑えきれない愛や恋、そして様々な好意が言葉や心音の鼓動となってイーリスへと伝わって行く。
■Dr.イーリス > 「ふふ、ありがとうございます。ほんとに、とても楽しいハロウィンでした。こんなにもしあわせなハロウィンは、初めてです。赤ずきんちゃんのえるぴすさんはとてもかわいいので、おおかみさんは物語のとおりに食べちゃいたくなるのです」
照れるように笑った。
逃げるように教室を出て、恥ずかしさが抜けていない。
無論、組員達が茶化してきたのはエルピスさんとイーリスの関係を応援してくれていて、親しさ故というのは分かっているけどそれはそれとして恥じらいはすごい……。
廊下は人が歩いている。
今は、エルピスさんとふたりきりになりたかった。
なので、空き教室を扉を開けて、エルピスさんの手を引きつつ空き教室に入った。
扉を閉めると、エルピスさんをぎゅっと抱きしめる……。
エルピスさんの肌の温もりを感じていると、イーリスはとても安堵する。
「うぅ……えるぴすさんと愛し合えてすごくしあわせですけど、多くの人に見られてしまいましたね……。はずかしさはすごくあります……。えるぴすさん……しばらくここで愛し合って、気を紛らわせましょう」
動画が拡散されていて、エルピスさんもイーリスも、しあわせでありながら気恥ずかしい思いでいるだろう。
イーリスはエルピスさんを抱きしめつつ、エルピスさんを求めるように見上げる。
■エメラルド田村 > 「ありがとよ、エルピス。困っている事と言えば授業についていけなくて困ってる……。悪いが……今度、勉強を教えてくれ……」
組員A「自分もっす……。エルピスの兄貴……お願いするっす……」
組員B「『数ある事務所』で勉強会してほしいっすよ!」
イーリスと違って、エメラルド田村と組員達は、学業に関して順調とまではいかなかった……。
とは言え、イーリスと同じく授業は真面目に受けていたり、委員会やボランティア活動をしているのもイーリスと変わりない。
単位を取るのが絶望的とまではいかず、さりとて油断したら留年という状況の組員がぽつぽつ。
■エルピス・シズメ >
「えっと……あはは……
おおかみさんのいーりすはもっと可愛かったし……楽しいハロウィンだったよ。」
照れて丸くなるイーリスに可愛さを覚えながら、楽しかった事実を認めて笑う。
茶化しや揶揄いはあれど、和やかな空気は心地良いものだった。
「……それはそれとして、皆も元気そうでよかった。
学生生活で困ったことがあったら手伝うから、遠慮なく言ってね。」
手を引かれる前に、彼らへもしっかりメッセージを向ける。
あくまでイーリスのためであれど、彼らを蔑ろにするつもりはない事を告げる。
書類上の橋渡しと言え、一度目掛けたのはたしかなこと。
面倒は最後まで見るつもり、と、《フェイルド・スチューデント組》の面々に意思を伝える。
伝え終えれば、そのまま手を引かれて立ち去る。
「うん。僕もイーリスと一緒に愛し合えてとっても幸せ。」
エルピスもイーリスにすきを伝え、柔らかく微笑む。
……気に入らないものを見る目で僕たちを見る誰かが居たけれど、無粋だから今は聞かないことにする。
■エメラルド田村 > 組員A「ふたりでいちゃいちゃしにいくんっすかね」
組員B「それは邪魔したらだめっすね。それじゃあまたっすよ!」
「気ぃつけて帰れよ」
組員達はエルピスさんとイーリスを追うなんて野暮な事はせず、笑みを浮かべながら見送った。
ルビー山本「ちっ……。エルピスめ……。やっぱ気に入らねぇな……」
ルビー山本はひとり、誰にも気づかれないように舌打ちをしていた。
■Dr.イーリス > 進路で悩むエルピスさんを安心させるよう、エルピスさんの左手を包み込むように、イーリスは両手で握りしめる。
「卒業まではまだ時間がありますからね。ゆっくり考えていきましょう」
にこっ、とエルピスさんに笑みを浮かべている。
卒業後の進路は、まだ焦って決める必要もない。
エルピスさんとイーリスが一緒にいられる事を起点に考えていけばいい事だろう。
帰ってきたエメラルド田村達に軽く微笑んでみせる。
ルビー山本は、イーリス、そしてエルピスさんを目にすると不機嫌そうに視線を逸らしていた。ルビー山本は補導されてから反省の意思を示しており、大人しく更生プログラムを受けている。だが、イーリスとはあまり和解できていない。
組員さんに見せていただいた動画。
凄く恥じらいを覚えて、イーリスはぷしゅーと頭から湯気を出して、耳まで赤くしてしまっていた。
「なっ……な……。ひゃあああああああああぁぁぁ……!!! あ、あの時の事が拡散されてしまってます……!? わわっ……!? わ、わたし……えるぴすさんを……たべちゃってます……!」
羞恥に耐えきれず、机の前で丸まってしまっていた体育座りでぎゅっと自身の太腿を抱きしめ、お顔を自身の膝にうずめて丸くなってしまう。
組員から姐さんと呼ばれた威厳がもはやどこにもない。
十数秒丸くなったあと、おもむろに立ち上がる。
「えるぴすさんと私は一足先にふたりで帰ります……! い、いきましょう、えるぴすさん……!」
恥ずかしさに耐えきれなかった結果、エルピスさんの手を引いて逃げるように教室をあとにしようとしている。
「……恥ずかしさはありますけど、それでもえるぴすさんと愛し合えるのはとても幸せです」
廊下に出たイーリスは頬を赤らめながらも、どこか幸せそうにはにかんで小さくそう口にした。
■エルピス・シズメ >
「将来……。ううん、僕はどうしようかな……。」
進路のはなし。
少し考えてみたけど、これと言ったものが浮かばない。
イーリスの傍に居れればいい、と言うものが一番大きいけれど……
……無事に進路を決められるか、ちょっとだけ不安になった。
不安で目を閉じると、色んなかたちの将来が脳裏に浮かんだ。
「……うん、イーリスと一緒に考えていきたいな。」
そんな不安も、一緒に考えてくれると言ってくれたイーリスのことばで掻き消える。
卒業までまだまだ先は長いから、あんまり思い悩むこともない。
「おかえり、田村さん。」
将来に想いを馳せた辺りで、《フェイルド・スチューデント組》の面々が戻ってくる。
《ネオ・フェイルド・スチューデント》の一派も無事に補導され、更生プログラムを受けているらしい。
こっちの一派に関してはエルピスはあまり関与していない。
傘下に組み込まれながら更生プログラムを受けていて、手を焼いてそうな状況だけ認識している。
「だいたん?……あ。」
組員と動画を覗き込んで、思わず顔を赤らめる。
出掛ける度に抱きしめたり仲良くしたりと、“いちゃいちゃ”することはとても多い。
そんな調子なので、動画を見終わってからようやく拡散されている理由と恥じらいを自覚した。
エフェクトや光も含めて、相当目立っている。撮り手の腕も良さそうだ。
「あ、あの……つい……
……仮装は本気出したけど、その……えっと、いーりす……」
照れと恥じらいでしどろもどろ。
混乱しながら、イーリスに視線を向けて話を振る。
■エメラルド田村 > そんな時に、数名の《フェイルド・スチューデント組》の面々が購買から戻ってくる。
エメラルド田村、ルビー山本もその中にいた。
ルビー山本は《ネオ・フェイルド・スチューデント》を立ち上げ、一度はフェイルド・スチューデントを裏切った。今は《フェイルド・スチューデント組》主導の更生プログラムを受けている最中だった。正式に《フェイルド・スチューデント組》に復帰しているわけではないけど、ちゃんとこうしてフェイルド・スチューデントの仲に入っている状態。
「待たせたな、エルピスイーリス!」
エメラルド田村は、イーリスが座っている机のイスにふんぞり返って座る。
組員A「そういえば、エルピスの兄貴とイーリスの姐さんがハロウィンで大胆な事をしでかしたようっすね。動画がSNSで拡散されてるっすよ」
組員のひとりがにやにやとしながらスマホを取り出して、この場にいる面々に見せる。
ハロウィンの日。往来が激しい常世渋谷で赤ずきんちゃんエルピスさんとおおかみさんイーリスが抱きしめ合っていたり、おおかみさんイーリスが赤ずきんちゃんエルピスさんを壁際に追いやり口づけを交わしている光景だった。
組員B「お熱いっすね……!」
組員C「らぶらぶっすね! こんなにも見られながら愛し合いなんて、大胆すぎるっすよ!」
どこか茶化したような言い方だった。
「てめぇ等、すげぇな。つーかエルピス、赤ずきんの仮装似合いすぎだろ」
■Dr.イーリス > 「えるぴすさんと一緒ではなくなるのはなんとしても阻止しないといけません。純粋に私の将来を考えても、やはり順調に進級していきたくもありますね」
学業だけではなくて委員会やボランティア活動も頑張っているので、今のまま頑張ればエルピスさんと一緒に卒業できるだろう。
進路相談の先生も、今のまま頑張ればそこまで心配しすぎる事でもないとは仰ってくれていた。
「卒業式を迎えて、その後の進路も考えないといけないですよね。進路希望、まだ提出してなかったですね。もしもエルピスさんが大学に進学なされるなら、私、エルピスさんと同じ大学を頑張って受けようと思ってます」
大学に進学するとなると常世学園を卒業した後、島外に行く事になってしまうだろうか。お金も溜めないといけない。
エルピスさんが島に残るなら、もちろんイーリスも島に残る。『数ある事務所』はとても住み心地が良い。
「悪夢の日々は終わりましたからね。夏の成績の件はほんとに申し訳ないです……。これからの長い人生、えるぴすさんと一緒に歩んでいきたいと思ってます。卒業の後の進路も、えるぴすさんとこれからふたりで悩んでいきたいですね」
いろいろあった悪夢は終わりを遂げている。そうして、エルピスさんとイーリスはこうして学園に通って、平和な日々を送っていた。
ここ一ヵ月は非日常と言える出来事と鉢合わせる事もなくなっている。委員会のお仕事が大変ではあったけど……。
イーリスはふと、スマホを眺めている。
先週の楽しかったハロウィンの画像。赤ずきんちゃんの仮装をしたエルピスさんとおおかみさんの仮装をしたイーリスのツーショット。
イーリスは、幸せそうに目を細めて微笑んだ。
■エルピス・シズメ >
「単位を落としても落第……はしないと思うけど、確か……。
ええと……『一年ごとに規定された単位数をクリアできなかった場合は留年となる。』
……うん。留年にはなるみたいだから、落第じゃなくても一緒じゃなくなっちゃうね。」
オモイカネ-8を操作して一般例としての学則を確認する。
当然例外はあるだろうけど、基本的には落第はないと認識しながら青ざめるにイーリスに苦笑い。
「そうだね。ちゃんと一緒に学園を送って……卒業式も一緒に迎えたいね。」
少し先の未来に思いを馳せる。
卒業したらどうしようかな、なんてことも考える。
エルピス自身の単位取得は概ね順調。
単位が取れるかどうかよりも、成績加重平均値を気にする段階。
好みの分野に関しては、どれだけ満足行く学習が出来たかどうか。
「紅き屍骸の〝王〟にはしてやられたけど……ちゃんとどうにかできて、幕を引けた。
こうやってイーリスと一緒に学校に通って、勉強に出来るようになった。
多少の補講で済んだから、全然問題ないよ。」
想い出を振り返る。
イーリスを救出し、彼女に与えられた呪いや確執と戦った月。
語ると長くなるけれど、いろいろあった。
落第街にある『数ある事務所』を再稼働させてからは非日常の日々だった。
大分無茶をしながら非日常で戦い続けた月だけど、良縁も多く出来た。
そんなこんなである程度の支障こそは出たものの、補講などでどうにか単位を補えている。
厳密に言えば将来のGPAにほんの少しだけ響くかもしれないが、
エルピス自身が勉強漬けの日々を送り、エリートの道を歩むつもりがないので問題がない。