2024/08/14 のログ
ご案内:「第二教室棟 ロビー」に雪城 氷架さんが現れました。
雪城 氷架 >  
夏季休暇中の補習もそろそろ終わりを迎える。
こんなことならちゃんと真面目にやっとけばよかった、なんて思うのも後の祭。

どうせ友人の少ない氷架は夏の予定などあるわけでもないのだけど。

「(かといって…)」

ロビーで合間の時間を潰す超絶美少女。
頬杖をつきコーラのコップから延びるストローを咥える様子すらなんだか絵になる。
というのはおいといて。

「(なんで補習に来てるヤツってこんなガラのわるそーなやつばっかなんだ…?)」

辺りにいるのは同じく補習組の生徒達。
ぱっと見てガラが悪そうだったり、いわゆる不良生徒に見えるようなのがいっぱいである。

…まぁ補習ということは成績不良ではあるので、当然といえば当然なのだが。

雪城 氷架 >  
「(髪染めて、制服着崩して、粋がって、何が楽しいんだか…)」

まったくガキくさい連中。
口元でストローをぷらぷらしている少女が思うものでもないが。

口汚い言葉で喋り合いながらも彼らは楽しそうに見える。
柄も悪いし、声もでかいし…周りに迷惑ってのは違わないけど。

「(…そーいやいつだか絡んできた不良っぽいヤツもいたな…なんつったっけ……川添…)」

思えばあれで異能のステージがどうこうって話も知ったんだったか。
今となっては色々と自分の力を知る切欠にもなった。元気にやってるのかどうか知らないが。

──まぁ、そうやって突っ張って他人に迷惑かけて生きるのが許されるのも今のうちだけ、それが楽しいなら、いいんだろう。

一緒にふざける友達がいないよりは、きっといい。

雪城 氷架 >  
だらだらとしていたら、気づけば微温くなっていたコーラ。
氷も溶け切って、微妙に薄くなってしまっていた。

丁度いい、やってみよう。

辺りは少し五月蝿いけど、集中して、集中して。

氷が溶け、水と混ざり濃度の薄れたコーラ。
コーラの中の水の分子だけを、再度集めて凍らせる…。
コーラが濃くなりすぎないよう、調整して……。

両手で抱えたコーラのコップが、少しずつ冷え始める。
混ざったものを元の形状の氷に戻すイメージを練って──。

カラン、コロン。

コップの音から、氷の当たる音が聞こえる。

「……ふぅ。これくらいなら楽勝だな」

少しドヤ顔。
以前に比べて制御…というかコントロールは上手くなった。
まだ集中できない環境だったり、体調の悪いときは不安定だけど。

再びストローを咥えると、チャイムが鳴る。

さて、今日は補習最後の日。仕方ない、頑張ろうか。

ご案内:「第二教室棟 ロビー」から雪城 氷架さんが去りました。