2024/10/14 のログ
天川 コウハ >  
「……仕事は終わりです。ふう。」

黒い刃を介して魂を回収していく感覚を直に感じる。
この魂は後で別の担当が送るので回収だけはしておく。

仕事は好きでも嫌いでもない。
やめる気はないもののさっさと家に帰って読書したいというモチベだ。
だからこの場はさっさと帰るつもりだったが相手の突き刺さる視線に気が付く。

「そちらこそ良い射撃でした。効き目は薄かったはずですがあのままゴリ押しとは…人は見かけによらないという事でしょうか。それにその機械?も高度な技術…少しだけ興味はあるかもしれません」

今は機械の身体に身を包んでるものの彼は温厚に見えた。
だがあの勢いに任せた射撃は良い意味で期待を裏切られた。嫌いではない。
こちらは逆に機械に詳しくはないもののなるほどあれに包まれればすさまじいポテンシャルを発揮、しかも口ぶりからするとどうも万全の装備ではないように感じる。

「ええ、いつもこうです。これが仕事ですから…やめるように促すんですか?それとも取り締まるんですか?」

機械に身を包んだ様は少し威圧的。
だからちょっと身構えた。


橘壱 >  
機械的な威圧だから身構えられたのだろうか。
内に秘められた闘争心がつい刺激された。
モニター越しに目を見開き、自然と(マニュピレーター)が握り拳を作る。
ふ、とモニター越しに笑みを浮かべて、首を振った。

『まぁ、個人の活動であまり危険なことは勧められない。
 かといって、重大な違反行動をしたわけじゃない。言い方は悪いけど、"自己責任"だ』

『個人的には祭祀局とかに入ったほうが大義名分を得られると思うけど、
 キミにはキミの事情がありそうだなしね。僕は何も言わないよ』

未開拓地然り、凡そ危険な場所は島にもある。
此処学生街地区も絶対の安全はない。
このように怪異が発生する事も確かにあるのだ。
生徒の自主性とは、言い換えれば自己責任だ。
それを阻害するつもりはない。ハープーンガンを腰に戻し、
蒼白の装甲から白い煙が排熱される。抑えろ、今じゃない。

ドロリと装甲が溶ければまるで服が脱げるように、
白衣姿の少年がまた姿を表した。眼鏡をカチャリと付け直せば、
コウハの方を向いて僅かにはにかんだ。

「興味があるなら、キミも委員会に来るかい?
 ……なんてね。まぁ、変な事しなけりゃそれでいい。
 僕はキミのやるべきことが間違ってなければ、尊重する」

「夜遅くまでお疲れ様。僕も忘れものを取ったら帰るよ。またね……かな?」

天川 コウハ >  
「…ああ、ご心配なさらずとも。この手の任務は死神の宿命でもありますし万が一の場合は後任も補充されますので
 僕も別に単独ではなく一応組織には属してますが…まあ、確かに協力関係にありそうな組織にコンタクトを取るのも悪くありませんね。」

大鎌を下ろし、再度周囲に危険がなければ武装解除。
死神の権能で大鎌に限り自在に消したり出現させたり可能。
今回は武器を消す。

コウハ自身はどうなろうが全く頓着しない命の価値観だ。
それよりも自分の後任の心配をするし、その点は大丈夫だと確認もする。

「風紀委員にですか……所属はあまり考えてはなかったのですが…
 そうですねひとまず何度か尋ねてみることにします。
 できる事ならば何度か合同で任務をこなしてみたいところですが…まあ、面倒な手続きやら書類もあるでしょうね」

元々は死神の組織の所属であるため勧誘は躱してきたが助けられた手前だ。
無下にするわけにもいかないしひとまず風紀委員を訪れる事を決める。
そこで合同で任務に当たって感触を確かめれれば御の字だが、まあ書類やらが先だろう。

「さて、このエリアは安全ですのでどうぞ忘れ物を取ってきてください。
 僕はそろそろ失礼を…あ、それから」

立ち去る前にもう一度振り向いて最後にこう言った。

「勘違いでなければ僕と戦いたいように見えましたが…残念ながら僕は対人特化と言うわけではないので楽しめませんよ?つまりあまりオススメはできません。無論、対人戦闘技能はいくらか積んでますが…」

最後に皮肉げに
いや途中から少しずつ皮肉を挟んでたがこれが素。
対人よりも対怪異の方が得意なのは本当なので相手が楽しめるかどうか忠告してから立ち去るか。
気が付けばまるで最初からそこには何もなかったかのように露と消える。

ご案内:「第三教室棟 廊下」から天川 コウハさんが去りました。
橘壱 >  
思わず肩を竦めた。
価値観の違いもそうだが、冷水をかけられたな。
既にいない人物に苦み笑みを浮かべる。

「見透かされてた、か。……いや、そうだな。
 そうかもしれないな。アイツに会って、改めて自分自身を理解した」

平和を愛する実直さと、どうしようもない破綻者。
戦いを望むどうしようもない気持ちを、抑えるのも疲れてきた。
とは言えまぁ、本人からフラれたらなしょうがない。
興味はあるけど、我慢するとしよう。

「死神と遊ぶのも楽しそうなんだけど……まぁいいか。
 さて、僕も帰らないとな。長いは無用だ」

その場に踵を返し、宵闇へと消えていった。

ご案内:「第三教室棟 廊下」から橘壱さんが去りました。