2024/06/16 のログ
ご案内:「部室棟/PCルーム」に『流れ』さんが現れました。
■『流れ』 >
「正しい情報の集め方を教えてやるよ。」
■『流れ』 > 深夜。
暗がりのPCルームに二人の影が映る。
「最近は機械の魔人と紅い怪異で持ち切りだろ?」
「だが、ちょっと追い切れてないところもある。だからな、ここらで情報収集しようってわけだね」
後輩と先輩。
俺が先輩。
コイツが後輩。
二台のPCの前にちょいと並ぶ姿。
「じゃ、聞こう。紅い怪異の情報が欲しいとき、新鮮な情報を知りたいとするじゃん?お前はどうする?ほら、例えばさ、ここでPCで…アングラな掲示板で聞いてみるとするだろ?」
「お前はなんて書き込むよ。」
■『後輩』 > 「はあ、そりゃあまあ部長…」
「"紅き屍骸について、教えてください"…とかですかねえ?」
■『流れ』 > 「バッカだなあお前、そんなんで誰が情報出すよ。」
かっかっか、と笑う男。
「……試しにソレでやってみ?」
書き込ませる先は、常世裏掲示板。
裏というにはあまりにも広く知られる、
アングラでちょっと下品な情報まで集まる
利用者層の幅広いところ。…普段表に出さないような、
露悪的な感情を集めるにはうってつけの場所。
故に
素直に質問して答えが来るような場所ではないんだ。
■『後輩』 > 「は、はい…やってみます。」
紅き屍骸について、教えてください。
情報を探しています。
その書き込みがなされるが…
「うう、冷やかしみたいなコメントばっかりです…」
自分で探れ
釣り乙
しょーもな
二級学生やろお前w
といったそりゃもう露悪なコメントが流れる。
■『流れ』 > 「カッカッカ…やっぱダメだろそれ。」
笑う少年。
「いいか?この掲示板ってなんて言われてるか知ってるか?」
「便所のラクガキだよ。便所のラクガキ」
「名前も顔も見えない、発言に、責任もない。
カスみたいなゴミ共ばっかりが使ってる最低の民度の掲示板なんだよ、
裏常世掲示板ってのはよ。」
実に悪質な笑顔で、嘲る。
■『後輩』 > 「じゃ、じゃあ…どうすればいいんですか?!」
「笑ってばっかりいないで答えてくださいよ!」
「俺…煽られるだけ煽られて悔しいです!」
■『流れ』 > 「カッカッカ…お前はなーんも知らんからな。クソ真面目に、素直に、質問なんぞするのが間違いなんだよ。」
フゥ、と一息ついて。
こっち見ろよとPCの画面を後輩に見せる。
■『流れ』 > 「良いか?こいつらはマヌケだ。カスだ。バカだ。」
「そのくせ素直に質問にゃ答えられねえ低能どもさ。」
「だが、こいつらから情報をタダで取り上げる最高の方法があるんだ。」
「それはなぁ……」
PCの画面に、映る文字。
タイピングされていく、悪意に満ちたワード。
最低のワード。
■『流れ』 > "紅き屍骸ごときを恐れていた無異能者共息してんの?www"
"あんな雑魚とっくに全部死んだわ"
―――書き込み。
■『後輩』 > 「せ、先輩。何してるんですか!」
「……こ、こんなの……!!」
慌てる、後輩。
■『流れ』 > 「誤ったレッテルを貼る」
「間違った情報を書く」
「相手を煽る」
「分断を煽る」
「これがなぁ……正しい情報の集め方なんだよ。」
次々に言葉を、流れるように吐き出す少年。
■衆愚 > 「紅い海月まだ生きてることも知らんのか?」
「落第街エアプじゃん」
「くたばれスレ主」
「無知晒して恥ずかしいですねぇ!」
「それどころかまた新しいの出てきたんだが?」
「もう海月は死んだよ」
「嫌まだ生きてるよ」
「バカの自己紹介」
「そういうお前はどんな凄い異能があるんですか?」
「穴ボコに落ちて死ね」
■『流れ』 > 「―――な?」
「こうすりゃ、いっくらでもタダで情報が取り放題ってわけ。」
■『後輩』 > 「先輩、でもこんなの……」
「煽られて悔しくないんですか?」
「こんなにボコボコに煽られて……!!」
■『流れ』 > 「カッカッカ…悔しいか、ってか?」
「んなわけねえだろう。」
大笑いして、肩を揺らす流れ。
■『流れ』 > 「なぜ、わざわざ情報を届けてくれたのに悔しがる必要がある?」
■『流れ』 > PCルームの明かりは、暫く点灯したまま
悪辣な知識の伝授が続いていく――。
ご案内:「部室棟/PCルーム」から『流れ』さんが去りました。