2024/12/14 のログ
ご案内:「部室棟/占星術部部室」に八坂 命さんが現れました。
八坂 命 >
最近めっきり寒くなってきた。
年中出しっぱなしのおこたに、こたつ布団を装備させ、さらに天板もオン。
そのコタツに脚を突っ込み、天板の上に広げたノートに数式をガリガリ書き込んでいる。
今日出された数学の課題を今日の内にやっつけてしまおうと言う魂胆。
それなりに難しい問題ではあるが、つまることなくすらすらとペンを進めていく。

「~♪」

あまつさえ鼻歌交じりで。
こう見えて成績は良いのだ。
いまどきペンとノートで勉強しているのも、その方が覚えるのが早いからと言う理由。
静かな部室にペンの音と鼻歌が響く。

ご案内:「部室棟/占星術部部室」に緋月さんが現れました。
緋月 >  
占星術部の部室に鼻歌が響き始めてから、どれ程の事か。
軽いノックの音と共に、がちゃりとドアが開く音。

「お、おじゃまします……。」

入って来たのは、この季節だと暖かそうにも思える暗い赤色の外套(マント)に書生服姿の少女。
だが、その様子はすっかりお疲れのヘロヘロ状態だ。

「あ…命さん、どうも、こんにちはー……。」

ゆらゆらと体を動かしながら歩みを進め、手近な席に辿り着くと、どたっと座り込む。
――よく見たら、あまり目立たないが顔に打ち身のような痕。

「………寒くなりましたね…。」

ぐたぁ、と疲労困憊の様子でそう一言。
ちょっとだけ、汗ばんでいる雰囲気。
運動でもしたのだろうか。ならば汗が冷えると余計に寒そうである。
 

八坂 命 >  
「はいはーい」

ペンを動かす腕は止めないまま、ノックに返事。
扉の音に目を向ければ、占星術部員の姿が。

「あらあらあら、どしたの随分お疲れで」

ペンをノートの上に置き、コタツから離脱。
畳んであるタオルを一つ彼女に手渡し、流し台の方に。

「何か飲む?
 冷たいのが良い?
 それとも温かいの?」

緋月 >  
「あ~……何と言ったらいいのかな…。」

疲れた様子でちょっと考え込み、頭に浮かんだことを口から出力。

「うーん…「学習」…ですかね。無手の技の。」

出てきた答えは、学習という言葉とあまりに両立が難しそうなベクトルの内容だった。
無手の技、つまり徒手空拳の戦闘手段である。

「――ちょっとですね…此処とは別口で、無手の戦闘技術でも覚えた方がいいかなって
出来事がありまして…前から色々、習ってるんです。その道に詳しい方に。
ただ、教え方が容赦がないので、怪我が絶えないんですが。」

それがちょっとした打ち身と、疲労困憊の理由だったらしい。
怪我が常態化するような教え方とは、どれだけ相手はスパルタなのか。

「ではお言葉に甘えて…温かいもので。お茶でも何でも、おまかせします~……。」

ヘロヘロの、まるで覇気のない声である。

八坂 命 >  
「ははぁ、修行ってやつやな」

なるほど、ボロボロなのも納得がいった。
修行と言うのはボロボロになるものと相場が決まっているからだ。
厳しい師匠も右に同じである。
昔から決まっていることなのだ。

「ボクは跳んだり跳ねたりは得意やけど、そう言うのは全然あかんからなぁ。
 でも怪我はホント気を付けてな。
 来週はクリパやし、怪我で入院ってなったら一人だけ参加できんくなってまうし」

来週に迫ったクリスマスパーティ。
誰一人欠けることなく参加して欲しいものである。

「ほい温かいココア。
 疲れた時は甘いものに限るから」

彼女の突っ伏す机にココアの入ったマグカップを置く。
自分ももう一つのマグカップを持ってコタツに潜り込もう。
お勉強は一時中断である。

緋月 >  
「そんな感じです…。
最初は自分で何とかしようと思ったんですが…「その道」に詳しい方が偶然居合わせて、
稽古をつけて貰える事になったので。」

そんな感じで喋っていたら、少しばかり疲労も取れて来た感じ。
ちょっとばかり活力が戻って来た。主に声に。

「あははは…これでも前より随分少なくはなったんですよ。
最初の内なんか、顔も身体も青痣だらけで…。
あ、どうも、いただきます。」

ココアの入ったマグカップに手を伸ばし、軽く息を吹きかけてから、ちびちびと飲み始める。
――先日も某所で口にしたが、やはり、優しい甘さと温かさだ。
帰りに買って帰ろうか、と考える書生服姿の少女。

「クリパ…ああ、クリスマスの祝いですね。もうそんな時期ですか…。
わかりました、その時は気を付けるか…最悪、予定を入れて稽古は休みにします。」

と言いつつ、ちょっとだけ遠い目になる。
クリスマス、と言われて思い出す事がひとつ。

(……あの馬鹿、もしかしてクリスマスまですっぽかすつもりですかね…。)

思い返したら、ちょっと腹が立ってしまった。
無意識に眉がお怒りの角度に向いてしまって、はっとする。

「…………スミマセン、見ました?」

ちょっとだけ気まずい。

八坂 命 >  
「そう言うのって我流でやっても悪い癖付く言うしなぁ。
 しらんけど」

なんせ専門外のオタク知識しかない。
とは言えちゃんと成長出来ていると彼女が思えるのなら多分良いことなのだろう。

「ボクはクリスマス当日はケーキとかチキンとか売るバイトしてるから、ちょっと早いけどな。
 でもその分ケーキとチキンはすっごいの貰えることになっとるから、楽しみにしといて」

にしし、と笑う。
そして彼女の額に深い皺が刻まれるのをしっかり見ながらココアを啜る。

「どしたん?
 話聞こか?」

にやにやと笑いながら自分の眉の間を指でぐにぐにと押して見せる。
リラックスリラックス、と彼女に告げる様に。

緋月 >  
「ええ、それは間違ってないです。少なくとも剣術は。
私も剣の稽古の時は体幹が乱れてないかとか、最初に確かめますし。」

剣術については詳しい書生服姿の少女。
いつも一緒の刀袋を軽く持ち上げて見せる。

「ケーキとチキン……いいなぁ…。」

じゅる、と、思わず口の端からよだれ。
いかんいかんと煩悩と一緒に拭い去る。ちょっと情けない。

そして、それ以上にある意味情けない姿をばっちり見られた事で、妙な唸り声を上げ始める。
う~とかあ~とか、悩むような声らしきものを暫く出してから、観念したように、ぽつぽつと口を開く。

「………その、あのですね…。
命さんは……えっと、どう言えばいいのかな…う~ん……深い仲になった相手と、
そういう催しものの日…ハロウィンとかもですが…一緒に過ごしたいって、思いますか?

あ、ホントに気楽に答えて貰って大丈夫ですから!」

そう付け加えるように早口で言ってから、またココアを一口。
少し慌てていたせいで、ちょっと舌が熱くなってしまった。

八坂 命 >  
「ほぉーん。
 パソコンのパーツ組み換えた時に起動テストしてちゃんと問題なく動作してるか確認するみたいなもんかな……」

なんかちょっと違う気はするけどあっているような気はする。
武術の世界は難しい。

「ふひひ、緋月ちゃんも好きやねぇ。
 心配せんでもサンタ命ちゃんがちゃんとお届けしますよぉ」

思わず涎を垂らしている彼女。
にんまり。

「おっ、まさかの恋バナ?
 ええよええよ、ボクそう言うの大好き」

まさかの恋バナに思わず姿勢を正す。

「そうね、まぁ普通はそうやないかな。
 とは言っても相手にも都合はあるやろうし、ボクの場合は無理にとは思わんけど……。
 でもやっぱ過ごせるなら一緒に過ごしたいなぁとは思うなぁ」

そんな相手はいたことないけど。

緋月 >  
「な、何かすみません…おいしいご飯、好きなもので…。
身体を作るのに、ご飯は欠かせませんし。」

ちょっと顔を赤くしつつ、言い訳気味にそんな事を言ったり。
そして、恋バナといわれればさらに顔が赤く。

「都合……都合、ですか……。
確かに、相手の都合は、ありますよね…。」

そこまで言葉にした所で、また難しい顔に戻ってしまう。
ちらちらと眼が前髪に隠れている少女の方を見ながら、またぽつりぽつりと。

「――――それで、例えば……本当に例えば、ですけど…。

その、相手の人が……自分に何も、相談も、伝言のひとつもなしに、大事を起こして…
風紀の皆さんのお世話になって、いつ戻るか分からなくなったら……命さんは、どう思います、か…?」

――やけに明確な例えが出て来ている。
つまり…そういう事、が、起こったのだろう。たぶん。

八坂 命 >  
「わかるよぉー。
 ごはん美味しいもんなぁ」

わかる。
わかるよぉー。
美味しいごはんは美味しいからすき。

「はぁはぁはぁ。
 うーんなるほどなるほど」

彼女の話を聞いてウンウン頷き、

「つまり緋月ちゃんの彼氏が緋月ちゃんに相談もなく風紀委員に捕まるようなことして捕まって?
 それを緋月ちゃんは後から知っていつ釈放されるかわからないと」

うんうん。

「よし、とりあえずぶん殴ろう。
 ボクにも一発ぶん殴らせろ。
 百発でもいい」

にっこり笑顔を浮かべつつ前髪に隠れた額に青筋浮かべながら。

緋月 >  
「――――――――」

概ね伝わったようで、目元の隠れた少女の言葉にはこくんと頷く書生服姿の少女。
そうして、笑顔と共にお怒り気味のお答えが来れば、一時俯き、

「――――そうです、よね。」

ぽつ、と感情のない…否、可能な限り抑えた一言。

「……こっちに何の伝言も無しに、笑いながらアホ面晒して風紀委員会に連行されて、
それをテレビで見せられたら…誰だって、殴りたく、なりますよね………。」

声が震えている。
悲しみにではない。
――純然たる、怒りだ。

「――――――クリスマスも近いのに、そんな不義理を働いたアホは――

百発そこら、泣いて謝っても許さず殴る位しても、ゆるされますよね、わたし!?

がっ、と上げた顔は、そりゃもうお怒りどころかブチギレ待ったなしの形相だ。
握り締めた右手がギリギリ音しそうなくらいに震えてる。

「あの馬鹿…出てきたら絶対殴る。謝っても許さない、百発殴ってやる…!」

激しくお怒りである。

八坂 命 >  
「許されるもクソも、むしろそんなクソバカおたんこなすは殴らなず許すってことがもう許されへんよ!
 ボクが許す!
 存分に殴れ!」

何をやらかしたのか知らないが、風紀委員に取っ捕まるなど一体何をしでかしたのやら。
しかもクリスマス前に。
彼女に断りもなく。

「ていうかそれは緋月ちゃんはそれでええの?
 そんなんが彼氏で、って言うか彼氏なん?
 別れた方がええんちゃう?」

本気で心配している声。
風紀委員に取っ捕まるようなことをする男が彼氏でいいのだろうか。

緋月 >  
「殴る…気が済むまで殴る…!
ビンタじゃ気が済まない、拳で殴る…っ…!!」

許された上に盛大に燃料を注がれ、それはそれはブチギレの止まらない書生服姿の少女。
手を握って開いてする拍子に、ぽきりぽきりと物騒な音が聞こえて来る。
ぐっ、ぐっ、と手の具合を確かめていた、そんな所に、今度は心配するような声が。

「…………。」

目元の隠れた少女の問い掛けに、ふ、と一時お怒りが収まった模様。
ふぅー、と気持ちを落ち着けるような大きな呼吸と共に、表情も少し落ち着いたものに。

「――彼氏、では、ないですね…性別的に見れば。多分。
私も時々、あのひとの性別が分からなくなる事があります。」

ふぅ、と、どこか観念したようなため息とともに、顔を目元の隠れた少女の方に向ける。

「――暫く前、多分テレビで報道されたと思うんです。
あの騒ぎようだと…多分、日を跨いでも、何度かニュース辺りにはなったと思いますけど。

命さんは……ノーフェイス、って、ご存じですか?」

――ある一定層には、恐らく有名人と言えるその呼び名。
それが今、書生服姿の少女の口から出て来たという事は――――
 

八坂 命 >  
「あぁ、どっちかって言うと彼女?」

多分、って言ったからぱっと見どっちかわからないタイプの人か。
こういう島だ、そう言う人もいるだろう。

「うん?
 あー、まぁそりゃ名前ぐらいは」

あんまりテレビとか見ない派の人である。
とは言えネットでもそれなりに騒がれていたし、その名前は何度か見た事ぐらいある。

「割と有名、ってか名前知られた人やったよねぇ。
 へぇー、そんな人が彼女かぁ」

緋月 >  
「……他の部員の人達には、内緒でお願いしますね。」

軽く両手を当て、お願いのポーズ。
何しろ、相手が相手である。それこそ、風紀委員会に連行される様がニュースになる位には。

「……本当に、色々あったんです。ちょっと、他の方には喋れないような事も含めて。
あ、犯罪とか、風紀の方たちに睨まれそうな真似には加担してないですよ!?」

慌てて其処だけは補足。

「――正直、色恋沙汰とは無縁の時間が長かったので、彼氏だ彼女だ恋人だ…と言葉は出ても、
どうにも実感が伴わなかったというのは、あります。
それでも――決してただの友人…で終わる段階ではなかった…と、私は思ってた、んですけど…。」

少し落ち込む顔。
普通だったらそこでがっくり来る所だろうが――

「――それなのにあの馬鹿、こっちには何の連絡もなしで…!
巻き込みたくないにしても、予感位あるならしっかり伝えておくべきでしょうが…!
ちゃんと言わなきゃ分からないって、前にも言った筈なのに……!」

ぎりぎり、とまた拳を握り締めながら、お怒りの表情に。
これは相当、ストレスと怒りが来ている。