2024/08/02 のログ
ご案内:「図書館 休憩室」に灰塚トーコさんが現れました。
■灰塚トーコ >
どうやら商店街の方で催しがあるらしい。
氷の中から景品を取り出すお祭りなのだと、特設ステージに向かう学生たちの楽しげな声を拾って把握し、そちらへ向かってみようかとも思ったけれど、
「制御も出来ないチカラじゃ恥かくだけでしょうから。」
小声でぼやく。否、別にコミュ障過ぎて知らない人しかいないところに突っ込めなかったとかそういうのではない。
どうやら恒例行事のようなので、来年こそは!と意気込み抱え、その為の異能制御――の前段階。自身の持つパイロキネシスに関しての資料を漁りに来たわけだが。
そんな少女は今、図書館の休憩室の隅で消火器を小脇に抱え、ひたすら手触りのいいスクイーズをもちもちもちもちもちもちしていた。
■灰塚トーコ >
ポニーテールの先の炎は落ち着きなく細かな火花を散らしている。
それが何かを燃やしたり、何かに燃え移ったりすることはないのだけれど、感情の揺れ方によっては軽率に近場のものを燃やしてしまう異能持ち。
万が一にも図書館の本を燃やしてしまったら?と思うと、入館して早々此処へ逃げて動けなくなってしまったというのが此度の経緯だった。
「うー……。」
もちもちもちもちもちもちもちもちry……
心を落ち着ける為に持参したスクイーズ――可愛らしいうさぎのもちぷりおケツを楽しむやつ――を一心不乱にもちもちしても、頭の後ろで火花が散る音がしてちゃ落ち着くに落ち着けない。
「調べるより先に精神修行が必要だったかもしれません。」
もちもちもちもちもちもちもちもちry……
■灰塚トーコ >
親指がつかれた。
ぷちもちおケツのうさぎを置いて立ち上がり、自販機の方へ。
「いちごミルク……いえ、フルーツオレも捨てがたい。」
人差し指がボタンを行ったり来たりする中、ふと目に留まる黒と蛍光緑の缶。
ロゴがモンスターの爪痕みたいだな、って思った。
「こういうドリンクって、結局一体何味なんでしょうか。中身も蛍光緑だったりするのかな。」
コンビニすら遠出しなければならないド田舎出身。
好奇心が頭を擡げるが、同じくらいに不安もあった。
先程までは忙しなく火花を散らしていた炎も、エナジードリンクの謎に耽る間は穏やかに揺れている。
■灰塚トーコ >
せっかくだからチャレンジしてみようか。
そう思って財布を取り出して開いたところ、
「げ。」
綺麗に小銭がない!
お札は?――残念、五千円札しかない!
お札の投入口を見るに千円札しか受け付けてくれない様子。
「詰んだ……。」
■灰塚トーコ >
タッチ決済?電子マネー?なにそれおいしい?
「あ、でも落ち込んだおかげで逆に今ならイケる気がします。」
はたとして首を捻りポニーテールの先を見る。弱火が如くちろちろとした力ない炎になっていた。
胸に手を宛がう。緊張や不安も何処かへお出かけしている様子。
「よしよし、元気が出る前にぱぱっと調べてしまいましょう!」
そうと決まれば財布をしまって閲覧室の方へ――向かおうとしてUターン。
精神安定用のスクイーズを握り、忘れものも落とし物もないことを確認。改めて少女は閲覧室の方へと向かうのであった。
ご案内:「図書館 休憩室」から灰塚トーコさんが去りました。