2024/08/23 のログ
ご案内:「禁書図書館 封印室」にクロロさんが現れました。
ご案内:「禁書図書館 封印室」にセレネさんが現れました。
クロロ >  
此処は常世学園の暗部とも言える場所になるだろう。
此処に入れるのは一部の人間と、許可を得たものだけ。
或いは、それらを無視した不法侵入者である
無論、彼…いや、彼等はその類である。
仄暗く明かりもない書庫から漂う本の香り。
それ以上に重苦しく漂う空気は"いてはいけない"という気配を漂わせる。
最も、男には関係の無い話だ。前々からこの禁書には足を踏み入れていた。
下調べだ。此処には自らの記憶に関するようなことがあるという確信があった。

「……つーか……。」

訝しげな顔をしながら、じろりと横目で隣を見やった。

「なンでオメェまで付いてくンだよ。
 普通の生徒は不法侵入でしょッぴかれンぞコレ???」

セレネ > 暗がりに月色が浮かぶ。
本の香りに混じるローズの甘い香り。
此処に足を踏み入れるのは久々だけれども、
以前はきちんと許可を得て来ていた。
……が、今回は違う。

「別に良いではないですか。
此処に来るって事は探し物でしょう?
探すのなら人手が多い方が効率も良いですし、それに…」

少しでも好きな人の隣に居たいと思うのは、
悪い事なのだろうかなんて。
その言葉は胸中に。
委員に見つかるより何より、その想いが強かった。

「それで。目的の本はなんでしたっけ?」

話題を逸らすように、彼が此処にわざわざ不法侵入した目的を問うた。

クロロ >  
露骨嫌そうな表情。いーっ、口元への字。
巻き込むつもりはないのに気づいたら隣にいる。
別に隣りにいてくれること自体は構わないし場所が場所。
何よりやることがやることだ。今回は余り褒められた事じゃない。

「全然よくねーけど???悪いことだろ、どー考えても。
 アテはあッから人手に困ッてね~~~し???」

完全に悪ガキっぽい言い方。
事実だとしても突き放し方も子どものそれである。
それでも彼女の事は良く知ってるし、多分何言っても帰ってくれない。
半ば諦め気味ではあるからこそ、其れ以上言う気はない。
ハァ、と漏れた溜息の後に軽く後頭部を掻いた。

「目処はついてる。多分、色々あンだろ。
 なンて名前かは忘れたけど、みりゃ思い出す。」

この世界に似たようなものがあれば、だが。
気だるそうに、足取り重めで歩き出した。

セレネ > 己だって、きちんと納得出来る理由を提示されるなら引き下がる。
でも彼の記憶に関する事なら、知っておきたい。
彼が素直に話してくれるとも限らないし。

「『理由』は後からでもこじつけられます。
だから大丈夫ですよ」
「………」

人手に困ってない、との言葉に見上げていた蒼が伏せられる。
ローズの香りもそれにより弱まった。
喧嘩する為に此処に来たのではないし、
折角の『口実』もそう言われてしまえば本当に無意味になる。
いっその事邪魔をしてしまおうかなんて思いが過るが、
嫌われたくないので止めておこう。
それこそ子どもの喧嘩だ。

「…そうですか」

目的の本は彼の記憶の中にあるらしい。
…己に出来る事はなさそうだ。

クロロ >  
「そもそも入ッてる時点で面倒入ンだろうが。
 ……ッたく、そンなつもりじゃなかッたンだけどなァ……。」

「や、オメェなら地獄の底まで勝手に付いてきそうだしもう気にしねェよ。」

自分と違い彼女は正規の学生だ。
身分と立場の違いもあるし、何より危険区域。
自分の問題である以上、必要以上に巻き込みたくはない。
が、彼女の事は良く知っている。鬱陶しい位の愛情深さも。
もう一度受け入れている以上は、それ以上何か言う気には成らない。
困った女神様だけど、そういうのを含めて受け入れている。

「……オレ様から離れるな。それが最低条件だ。」

付いてくる以上は、危険な目から守るだけだ。
気だるそうにしながら周囲を見渡し、進んでいく。
淀んだ空気に仄暗い空間。埃っぽさは無いが独特の淀みは気持ちを蝕む程度には重い。
何よりもそこに"封じて"あるような本の数々は、時には直視出来ないようなもの。
或いは、動き、目にしてはいけないと本能で危険を知らせるようなものばかりだ
そこに記されているのは文字通り禁断の叡智なのだろう。
さて、開けた空間に出てくると男は足を止める。

「確かこの辺だッた気ィするンだけどな……。」

セレネ > 「……貴方を独りにさせたくないのですもの……」

危険区域だろうと地獄だろうと。
独りにさせたくない。独りになりたくない。
この月女神は愛情深く、嫉妬深く、寂しがり故。

「自分の身は自分で護れます。
危なくなったら逃げますし…」

でも護ってくれるのもちょっと嬉しい。
護られるだけのお姫様ではないけれど。
高く結わいた月色は歩く度に揺れて、淡い蒼の光の粒が舞う。
危険だと分かってはいれど、どうにも好奇心旺盛だからか
記されている本の内容が知りたい気持ちも少しばかり。
…勿論見る事はしないが。

「随分開けてますね」

蒼を瞬かせ、きょとんと周囲を見回してみる。
こんな所に目的の本が…?

クロロ >  
逆だろ、と思ったが敢えて口には出すまい。
何処となく神妙な顔つきでじろりと周囲を見渡し、腕を組んだ。

「違ェよ、オレ様と関わる以上オレ様が何とかしてやるッつッてンだ。」

どんな事情であれ迷惑をかける以上はそうするのが筋だ。
寧ろ、(一応現状は)男である以上はそうするべきだろう。
寂しがり屋のお月さま。暗闇で見失わない位の篝火は必要だろう。

金色の視線が右へ左へ。
何かを探しているような、見定めているような鋭い眼差し。
気配を、流れる空気を辿っている。
求めている、自らと同じ"深淵"。
此処にあるはずなんだ。封印室と言われる此処に。
自らの脳裏に燻っているこの闇の知識。
人成らざるものの叡智が刻まれた、同じルーツが。

「……!」

目を見開き、ある本の前にたった。
一見本とはいい難い。敢えて隠すように布に隠された(ソレ)
厳重に魔術的な封印まで施されている本だ。
多少の心得があれば、その厳重さは理解できるだろう。

「……コイツっぽい気はするな。とりあえず解くか。」

そうでもしなければ、目を通すことさえ出来やしない。

セレネ > 「真面目なのかそうでないのか分かりませんね、貴方って人は」

そういう所はきちんとするのに、どうして不法侵入なんか。
…まぁ、正規の手続きをすれば足がつく。
だからそれは避けたのも解る、けど。

そうしてふと、一冊の本の前に向かう彼を追う。
わざわざ隠すように収められているそれ。
施されている封印の厳重さに目を細めた。

「それだけ厳重なら、時間も掛かるのでは…?」

己の目には掛けられている術式が視えている。
かなり複雑だ。
魔術に長けている己でも、解くには時間が掛かりそうな代物。

「本当にこれで合っているんです?
違った場合掛け直すのも大変なんじゃ…」