2024/10/01 のログ
ご案内:「大時計塔」に武知一実さんが現れました。
武知一実 >  
「あ~っ……良い風だ」

大時計塔の最上部、平時であれば立ち入り禁止の場所にオレは立って風を受けていた。
時刻は日も沈んで久しく、夜空には星も輝いている。
山から吹き抜ける夜風がひんやりと冷たく心地良い。

何故こんな時間にこんな場所に居るかと言うと、それが今回のバイトだからだ。
時計塔の清掃アルバイト。なので、手にはデッキブラシが握られている。

「……こういうのって、普通委員会所属の生徒が異能とかでパーッと済ませるもんじゃねえのか?」

自然と浮かぶ疑問を口にしつつも、まあ人手が足りねえとかだろうと自分を納得させて作業に入る。
デッキブラシが届く範囲をシャコシャコと磨いて汚れを落とす、高所で危険が付き纏う事を抜きにすれば、簡単なバイトだ。

ご案内:「大時計塔」に雪城 氷架さんが現れました。
雪城 氷架 >  
季節の変わり目、気圧も安定せず、気だるい日々が続く。
若く体力に満ち溢れた学生であれば気にならないそんな希少の変化も、
元々華奢で病弱なほうである少女には大概堪える。つまりは、ダルい。

そんなこんなで、とりあえず人のあまり来ない絶好のサボりスポットにやってきた、というわけ。

「……あ」

誰もいないと思って普通に階段を上がってきたら、その場にいたヤツとばっちり目があった……。