2024/12/20 のログ
ご案内:「大時計塔」に武知一実さんが現れました。
武知一実 >  
「寒ッ……
 ヤッベェな……これが、冬……!」

夕方の大時計塔。その麓に備えられたベンチに腰掛けて、オレはカタカタと震えていた。
昼間はまだ何とかなる様な気温だったものの、日が傾くにつれて加速度的に寒さは増して行き、
日没も近い頃合いになると、制服のポケットに両手を突っ込み、ベンチの上で膝を抱えていないと寒くて仕方ないという有様だ。

「正直ナメてたな……冬って奴を……」

しかもこれから年明け後はさらに冷え込むらしい。
地球、正気か?人類もよくこんな寒さの中で生き延びて来れたな。
つーか1年の半分が暑いか寒いかって頭おかしいんじゃねえか?
と、誰に向けてでもない、強いて言えば世界に向けての悪態を吐きつつ、オレはカタカタしていた。

武知一実 >  
この寒さを紛らわすにはどうすれば良いか、とオレは色々考えてみる。
もっと厚着するか、運動して代謝を上げるか、暖房の利いた屋内へと避難するか。
手段は多々あれど、今すぐに実行できるかというと難易度の高ェもんばかり。
強いて言えば運動が一番手っ取り早いが、

「……汗かいたら余計寒くなりそうだしな」

タオル等も持っていないし、替えのシャツなんて持ってたらもう着てる。
寒くない程度に汗をかかない様に運動する、なんて無駄に高度な技術は持ち合わせちゃいねえ。
せめて校内の購買で何か温かい食いもんでも買って来りゃア良かったか。