2024/07/01 のログ
ご案内:「常世博物館-中央館-古代エジプト文化展示」に神樹椎苗さんが現れました。
ご案内:「常世博物館-中央館-古代エジプト文化展示」に崛葺 茉璃さんが現れました。
■神樹椎苗 >
常世の世界規模の大型博物館。
その中央館で開かれている展示の一つに、椎苗はやってきていた。
『――――――――――――――――――』
「しいが来るなり、不必要なくらいに長文で饒舌になるのやめやがれってんですよ。
このクソ古本野郎」
――などと、一人で展示物の一つのケースを蹴りつけており、めちゃくちゃ目立っていた。
「あーもう、ほかの連中は大人しいのに、お前だけなんでこううるせーんですか。
なんですか、一番最初に作られたからって調子こいてやがるんですか。
お前と比べたらうちの暴食馬鹿の方が数億倍マシってもんです」
ガンガンゴン。
古文書が展示されているガラスケースの土台を、これでもかというくらい蹴っていた。
まあ非力なのだろう。
音は響いてるモノの、壊れるような事はなさそうだが。
非常識に迷惑な行為以外の何物でもなかった――
■崛葺 茉璃 > 今日は、博物館です。
遺物、というのもこれはまた、これでなかなか趣深いものがあります。
なにしろ、呪物だったり、厄物だったりするものが紛れていることもあり。
大変、大変趣深いことがあります。
特に、今日は厄の深そうな……おや?
「あらあら、元気な子ですね / 力余る童だな。
蹴っていいもの、なんでしょうか? / なのだろうか」
くきり、と首を傾げます。
こういうところの勝手はわかりません。
かといって、誰かのお手を煩わせるのも……
それになにより、なんだか不思議な匂いがする女の子です。
なんだかは、まだよくわかりませんが。
「もし、そこのお嬢さん? / 女童 ?
そんなに蹴飛ばして、どうしたのですか? / どうしたのだ?」
ぼやりとした女は、ぼやりとした声で話しかけた
■神樹椎苗 >
「――む」
あからさまに不機嫌そうだった小娘が、眉をしかめて足を止めた。
「ふん、運がいいヤローです。
今日はこれくらいにしといてやります」
『今日は』という事は今後もやるつもりなのだろうか。
そうなれば、出禁にもなりかねないような行為なのだが。
「――珍しいやつ、というわけでもねーですかね。
祭祀局の『夢幻泡影』――こんなマイナー展示になにか、ようでもありやがるんですか?」
そう言いながら足を止めると振り返り。
ふん、と鼻息を立てながら、眉根を寄せて腕を組んでいた。
■崛葺 茉璃 > まあまあ、想像通りに元気なお嬢さんです
……あら? どうにも不思議な匂いがすると思ったら。
これは……死の、匂い、でしょうか
ううん、でもそれはこの辺りのあちらこちらで匂ってきます
それはそれとして、このお顔、どこかで見たような?
「あら、私のこと、ご存知ですか? / 知っておるのか?
でも、そうですね。『夢幻泡影』というのは、少々…… / 少しな……
まあ、それは別にいいですね。」
あら、私、そんなに知られていたんですね、とちょっと首を傾げる。
其処まで有名になってはいないと思うのだけれど。
「それで、ええと……はい。
やはり、この……冥界を信じていた文化の遺物、となれば私も祭祀に関わる身として興味がありまして。
そういう貴方……ええ、と……えっと……」
名前を思い出そうとしてみます
調べ中 調べ中
あら、あなたご存知ですか
はあ、なるほど
「シイ様、でしたか?
あなたも、先程の感じからしてこちらにご用事が?」
くきり、と首を傾げて見せる
■神樹椎苗 >
「知ってるも何も、それなりに有名じゃねーですか。
ん――いや、有名と言うのもおかしな話ですね。
お前と言う人間の印象は、常に一定しねーですし」
対面した相手は、祭祀局に居る、奇妙を代表するような相手だった。
とはいえ、椎苗としては悪印象は全くなく、むしろ直接の対面が初めてであるのに好感を覚えるくらいだ。
「なんですか、気に入りませんか、『夢幻泡影』
お前ほど不確かな相手には丁度いいと思いますがね」
腕を組んだまま首を傾げつつ。
「ああ、言われてみれば確かに気になる物品ではありますか。
一応、こんな見てくれになってても、かつては立派に祭器でしたからね」
そう睨みつけるように、すぐ近くの『ボロボロの古文書』を見るとすぐに、相手の方へ一歩近づく。
「ん、そうです、しいで合ってますよ。
まあそうですね――しいからすれば、まあ、『元所有者』のような物ですから。
一応このあたりの遺物は、しいの知人の資産になりますからね。
今回、図書委員から、全部の遺物を展示すると聞いて、正気を疑いつつ、様子を見に来た次第ですよ」
そう、椎苗にしては丁寧に話す。
周囲に展示してある遺物、それらを椎苗の匂いは、あまりにも酷似しているように感じるだろう。
■崛葺 茉璃 >
「ふふふ、そうですね。そうでしたね。
そうかもしれませんね。これは、うっかりです。」
『不朽祭器』と呼ばれる女は、おかしな存在としては一級品であるかもしれない。
そこに違和感を感じさせない、というのもまた異様である。
そんな女は、ころころと笑って少女の言葉を受け止める。
「気に入らない、というわけでもないのですが……
こう、泡、と消えるほど儚くもありませんので / 脆い存在でもないのでな
と言って、お呼びになるのは自由です。」
同じように首を傾げて
「はい、祭器、というのはとても大事です。
……あら? シイ様は元の持ち主様で? / シイは元の持ち主であったか。
なるほど、道理で……
この、死に近い匂い / 冥界の香り
貴女からも漂っておりますね?」
くきり、とまた首をかしげ直す。
なんてなんて、まあまあ濃い匂いです。恋してしまいそうな。
死が間近にあるかのような、驚くべき匂いです。
祓うものとはまた違いますが……あら?
「……あら? それにしても、ナユラ様の匂いと少々違いますね? / 少し違うな?
彼の方も神器の持ち主でいらっしゃったと思いましたが……」
あのとき多少感じた違和感。そのときは気づいていなかったが、こうして感じてみればわかる。
彼には、神器以外の”ナニカ”の匂いがついていたのだ。
■神樹椎苗 >
「――不思議な笑い声です」
印象がブレ続ける笑い声、というのも、はじめて聞くものだった。
「泡ってもんは、見る角度で色も景色も変わりますからね。
儚くなくても、お前みたいなやつにはお似合いですよ」
そう答えてから、肩を竦めて首をふった。
「――そうです、『元』持ち主です。
色々あって取り上げられちまって、やれやれ、ってもんですよ」
そして冥界の香り、という言葉を聞き取れば。
「ああ。
しいは言うなれば『死神の使徒』ですからね」
ふわり、と。
死を想わせる香りが周囲に非常に濃く充満するだろう。
ただ、それにしてはあまりにも優しく安らかな香りかもしれない。
――二人の足元に、うっすらと黒い霧が一瞬漂った。
「なゆ――?
――ああ、『非凡人』の事ですか。
あいつは、神器に選ばれた『所有者』ですが、しいとは違って神に仕える『使徒』ではないですからね。
お前の嗅覚はわからないですが、その辺で違うかもしれねーです」
と、首を傾げたまま答えるが。
もちろん、その『ナニカ』の匂いについては言及されなければ気づけない。
■崛葺 茉璃 > 「なるほど、なるほど。そういう見方もありますか。
大変勉強になります。」
ぽわぽわと、印象が変わりながらも緩やかな雰囲気を振りまく。
それがまた奇妙な空気を作り出している。
「なるほど……取り返す……というのは、この感じから難しそうですかねえ。
これはまた辛いところですね。」
わざわざこんなところに展示されている、ということなすでに所有権などはもっと大きなところにいっているのかな、とぼんやりと思う。
「ああ、そういうことだったんですね。『死神の使徒』……神の使いですか
この香りも……ええ、とても優しい / 安らぐ
そういう匂いです。」
ある意味、自分とは相容れない部分のある匂いであるが……嫌いではないのだ。
「そう……ですねえ……ただ、そういうのとは、ちょっと違う、感じ……でした。
言ってしまえば 混ぜもの? / 和え物? / 隠し味?
ともあれ、ほんのりと……死の香りに混ざって、不思議な匂いが……
言ってしまえば、殺意、みたいなにおい? / 虐殺の決意、のような匂い
……だったと」
こうして並べられるとよくわかる。
あのときの匂いは、混ざりもののせいではっきりしなかった、ということも
■神樹椎苗 >
「そうでもねーですよ。
『神』としても、もう取り返す理由もないみてーですし。
とはいえ――こう展示してると、ヘンなやつに渡らないか気にはなりますが」
気がかりなのは、これらの『神器』が、悪意のある存在の手に渡る事である。
まあ、この時代にあって、前向きに死を肯定する人間はそう多くないだろうが。
「ふふ、好みの匂いなら嬉しいですよ。
――ん、『神』もお前の事が気に入ったみてーです。
おもしれーやつですね、お前は」
くすくす笑って、楽し気に話していたが。
『殺意』の混ざり物と聞くと、凄まじく不愉快そうな表情を見せる。
また、周囲に漂っていた香りが、少しばかり変わったかもしれない。
「――大部分は浄化しましたが。
なるほど、残り香くらいはしますか」
そう苛立ち混じりにため息をつく。
「あの『非凡人』のやつ、妙な怪異に狙われたみてーでしてね。
感染する殺意、とでもいうんですかね。
祭祀局のほうじゃ議題にあがってねーですか?
紅い色をした怪物どもの話」
そう難しい顔をしながらたずねてみるが。
■崛葺 茉璃 > 「『神』様ご自身が、取り返す気がないのでしたら、確かにどうにもなりませんねえ / 仕方ないか。
ただ――確かに。これだけの品が、変な人の手に回ってしまっては残念ですよね。」
一見は何の変哲もない物品で、すでに薄汚いものもある。
しかし、実態は死を具現化した、とでも言わんばかりの遺物達。
変わり者の手に回ったら、さてどうなるのか
「では、シイ様は、それが心配で様子を見に? / それが気がかりで見に来たのか?
熱心で素晴らしいことです」
勝手に解釈して、一人、うんうんと頷く
まあまあ、なんと聡明なのでしょうか。
しかし――
空気が、変わる
その空気を涼しい顔で受けて、茉璃は話す
「ん……紅い、怪物……ですか? はい、話題には上がってますね。 / 話題にはあがっておる。
曰く、増殖するのだとか……進化する可能性も疑われてますね / 自己進化の可能性も示唆されておるな。
雰囲気的には、祭祀というより風紀のような、ひょっとした生活かもしれないですが。
でも、気にはなりますね。早々に、祓わないとよくない感じもするのですが。
なかなか、まだ情報は少ないのです。
「浄化というからには、シイ様はすでにお試しで?」
■神樹椎苗 >
「『神』にしてみればもう必要ないみてーですからね。
気がかりと言うほどでもねーですが、あんまり放置しておくのも気が引けちまいますし。
たまーに様子を見に――――うるせえですよ『駄本』」
小さな体で綺麗な後ろ回し蹴り。
またも、『ボロボロの古文書』が入ってるガラスケースが揺れた。
もしかしたら、どこかから妙な聞きなれない言語の声が聞こえたかもしれない。
「ふむ、やっぱり各方面で話にはなってるみてーですね。
確かに管轄となると微妙なとこですね。
あれが怪異なら祭祀の手も欲しいでしょーし、正面から駆除するなら風紀の戦力は欲しいでしょーしね」
活動範囲が抑えられているために、まだ本格的な対処がされていないが。
もし本腰を入れて動くことになれば、合同で対応する必要もあるかもしれない――と、感じる程度には厄介そうであった。
「ん、直接出逢ったわけじゃねーです。
ただ、『非凡人』がソイツに感染されたみてーでしてね。
その感染してた混ざり物を、完全とはいえねーですが、大方浄化してやったんですよ。
――そう、アレは感染して増える、ある種のウィルスか細菌みてーな感触がありました。
しかも、意思と高い知能がある、って感じですね」
自分が雇っている少年の話をしつつ、不愉快そうではあるが、真剣なトーンで言葉を考えているようで。
「――自我と高度な知能がある、感染性の怪異。
そう仮定すると、とんでもなく厄介な予感がします」
そう、いずれは手に負えないような被害に発展しかねないような。
「出来る事なら、駆除しにいきてーんですが。
どうも逃げられるというか、避けられてるようなんですよ。
しいは、不死ですし、感染したところで対して困らないですしね。
相性の問題があるんでしょうが――腹立たしい」
むう、と、悔しそうに唸るのだ。
■崛葺 茉璃 > 「必要ない、ですか / 必要ない、か
神様は、剛毅なものですね / 大したものだな
これだけのものを、さらっと放出するんですから。
……あら。意志もあるんですね? / 自我を持っておるのか?
アピールに必死なのでしょうかね?」
ちいさく、くきり、と首を傾げる。
ほんのり何らかの言葉を発しているような感じを受ける
うるさいほど話すのなら、それなりの意味もあるのでしょう
たとえば、退屈すぎる、とか。
「実際、交戦した話、なども伺っておりますけれど……
なにしろ、どうにも雲を掴むような部分もありまして……
それに、今の管轄のお話も」
難しいお話は私にもわかりません。
当然、それはそれ、ということで活動している子達もいるでしょう。
「ウィルスか細菌―― 意思に高い知能……ですか。
それはまた、厄介そうですね。病気、と仮定しても厄介ですね / 面倒ですね。
なるほど、早期の駆除ができるなら早いほうがいいの、かも?
といって、根こそぎ、にするには……島ごと燃やす、とか。
あまりよくないやり方になるのだろうか」
全部を集める、やり方が先にも思えますねえ」
まあまあ、なんということでしょう。
こうしてまた、平穏を破る者たちが出てきているのです
なんと悲しいことでしょう
「それなら、私も駆除に参加したほうが良いかもしれませんね。 / 得策やもしれぬな
ただ、そうですか。シイ様の前には現れず、と。
ああ、不死でしたか。それが理由? それとも……
うーん、ひょっとして、私もダメ、だったりするんでしょうか? / ダメだったりするのだろうか」
首を傾げてしまった。