2026/02/25 のログ
緋月 >  
気取られないように覗けば、展示されているものとそれを見渡すような位置にある、休憩用らしい椅子に
腰掛ける少女の姿が見える事だろう。

展示用と思しいケースに収められているのは、あるいは宝珠が取れて棒だけの杖。
あるいはヒエログリフが刻まれた石片。
あるいはひび割れた、天秤のものと思しい皿。
あるいはミイラと化した猫――。

いずれにも、力らしい力は感じられないだろう。
だが、確かに「意志」らしいものは、気配として存在する。
それらは覗き見る少女には気付いていないのか、書生服姿の少女に向けられている。

そして、何時の間にか。
少女の手元には、黒い狼の仮面が存在している。
造形からして、エジプト由来のものと直ぐに分かるだろう。
その仮面からは、気配のみのケースの中の8つとは異なり、明らかに「力」が感じられる。
――とはいっても、本当に僅かなもの。神器、というには余りに弱いが。
それでも、神の気配は感じられるだろう。

「――ええ、本当に落ち着きませんでしたよ…空を飛んでるんだと思うと、どうにもこう、
首の後ろがムズムズするというか…。」

そんな中、ケースの中に収められたボロボロの遺物に対して話しかけるような雰囲気で、
書生服姿の少女は言葉を紡いでいる。
――否、本当に話しかけているのだろう。それらに「意志がある」と明らかに理解した形で。

御雷 天華 >  
天華が観察している限りで悟れるのものは断片的だ。
実際に聖遺物に触れられるならともかく、この距離では意思や力を感じられる程度。

流石に少女が取り出した仮面が、恐らくは同系統の聖遺物だとは悟れたが。
それ以上の情報を得るには、視ているだけでは足りなさすぎる。

故に、彼女に出来るのは推測のみ

「(……流石にこれ以上は分かりませんか。
 あの感じだと、恐らく"そちら"のようではありますが……)」

恐らくは魔器の類を扱うモノ。
その意思を悟り、類するものとも意思疎通が出来るのかもしれない。

「(……ここまでにしておきますか。
 こういうのは、尾羽張の領分ですし……邪魔するのも気が引けます)」

何れにせよ、これ以上は自分が探るにも限度がある。
故に天華は深追いはやめて、踵を返してその場を後にしようとするだろう。

またいずれ、何処かで巡り合った時に本人に聞けばいい。
今回は"そういう者も居る"と知れただけでも収穫だと。

緋月 >
観察を終え、その場を後にする者の存在には、完全に気を抜いていたのか全く気付く事のない少女。

「――慣れ、しかないんですかね、やっぱり…。
でも、木刀でも持ち込み禁止というのは、少々厳しいです。
代用品も手元に置けないので、どうしても不安で不安で――」

懇々と語るのは、どうも大変な思いをしたような体験の話。
断片的に聴く限り、飛行機に乗った時の事らしいが。

博物館の中だと配慮してか、声量を絞っての、独り言にも思える雑談が、この場を辞する少女を見送るのであった。

いずれまた、何かのタイミングで顔を合わせる時が来るのか。
それはまだ、誰にも分からぬ事――。

ご案内:「常世博物館」から御雷 天華さんが去りました。
ご案内:「常世博物館」から緋月さんが去りました。