2024/05/27 のログ
ご案内:「委員会街」に伊都波 凛霞さんが現れました。
ご案内:「委員会街」に橘壱さんが現れました。
伊都波 凛霞 >  
委員会街、色々な委員会の本部が立ち並ぶエリア。
その名の通り、様々委員会に属する生徒達が訪れる。

さて此処は風紀委員の本部。
常世の島の風紀を守る生徒達が訪れる本拠地だ。

「っんん~~~。はぁっ……肩凝った……」

トントン、と自らの肩を叩きながら階段を降りて来るのは一際目立つ女子生徒。
ちょっとした小会議があり、多忙な室長の代わりに出席。
会議自体は苦手ではないえけど、ずっと畏まっていると身体が凝り固まってしまう。

ロビーまで降りてくると、自販機でカップの珈琲を買って一息。備え付けの椅子にちょこんと座って。

橘壱 >  
そんな風紀本庁の廊下を歩く一人の少年。
何処となく座った目のままその手に握られているのはタブレット。
アルミトランク片手にタブレット端末を凝視して歩く所謂歩きなんたらと言う奴だ。
風紀を取り締まる側の人間がする素行としては、非常にバッドマナーである。
肝心の液晶に映っているのは、何かの図面。ぱっと見、ロボの設計図だ。

「この前の異能者は少し面白かった。連中の戦いをフィードバックし、スラスターの出力を……。」

あまつさえ、ぶつぶつと呟く姿はなかなか不審感が漂いまくる。
自らの愛機のデータを見て、より先鋭化させるための案を述べているだけに過ぎない。
考えてることが口に出るタイプのオタクである。
そんな少年が自販機前で足を止める。せっかくだ、部屋に戻る前に何か飲み物を買おう。

「……ん、どうも。」

…と、思ったら先客がいた。やたら肉付きが良い女性。
余り他人に興味がない少年の挨拶は中々にそっけないものである。
一応に軽く頭を下げる仕草がまた、礼儀知らずであることを散見させる。

伊都波 凛霞 >  
「ん」

人影。
誰かが通りかかれば、リラックスモードだった姿勢を正す。
どうも。と簡素な挨拶ににっこり笑顔。

「こんにちわ。橘くん。…で合ってる?」

ほとんどの同僚の顔と名前を覚えている。と噂されている完璧超人。
やや愛想のない一年生にも気にした様子はなく、そうやって明るい声色で手をひらりひらりと振る。

橘壱 >  
余り他人には興味がない。
興味を抱いた相手といえば、尽く対戦相手として戦う相手位だ。
かろうじで覚えているのは、昔のゲーム仲間の名前とおぼろげな輪郭位。
とことんそれ以外には興味はなかった。なかったからこそ、意外だった。
まさか、知りもしない相手に名前を呼ばれるとは思わなかった。
ピクリとわずかに瞬きし、タブレットから視線を移す。
無愛想な仏頂面。じぃ、と見つめること数分。

「アンタ誰です?」

口を開いた第一声がこれ。
訝しげに問いかけるのは、先輩に当てたものとは到底思えない。
知り合いだったっけな、と記憶を辿るも思い出せず、僅かに首を傾げた。

伊都波 凛霞 >  
「伊都波凛霞。三年生。
 君は橘壱くん。一年生だよね?」

合ってる?との問いかけに答えをもらえなかったのでもう一度。
記憶違いだったかな?なんて少しだけ思いながら。

「大体の風紀委員の顔と名前は名簿みて覚えてるつもりなんだけど…。
 違ったらごめんね~」

それはそれで、訂正してもらえれば今度は間違えない。
季節の変わり目、まだ空調は少し肌寒く感じる中、手元の珈琲の温かさが心地よい。

橘壱 >  
三年生。どうやら先輩らしい。
同じ風紀委員ならば、把握されていてもおかしくはない。
成る程、そういうことかと合点が行けば少年も頷いた。

「(先輩か……一応、目上の人間ならこのままでいこう。)」

「そうですね、合ってます。自分、あんまり同僚とかには興味ないので。
 別に僕も誰かに覚えてもらおうとは思わないものだから、少し面くらいました。」

「先輩は結構、暇なんすね。」

ご覧の通りの愛想の無さにふ、と半笑いで付け足される一言。
無礼さどころか、協調性のなさまで見て取れる。
別に仲良し小好しで、この常世学園に来たわけじゃない。
企業の連中の傀儡でもなく、ただ"楽しいこと"の為に此処にいる。
それ以外のこういった時間は、次の為の小休止に過ぎない。
タブレットを白衣裏にしまい、眼鏡のブリッジを軽く上げた。

「それで、今日は非番なんですか?随分と暇そうですけど。」

伊都波 凛霞 >  
良かった、合ってた。
と笑顔で珈琲を一口傾ける。
程よい苦みと鼻に抜ける良い香り。
疲れてる身体には妙に良く感じる不思議。

「暇じゃないってー、ちょうど小会議が終わったトコ!
 もー、堅苦しくって疲れちゃって、漸く一息つけてるんだから~」

暇かと問われれば苦笑交じりにそんな返答。
ちなみにこの休憩時間の後にももう一度会議がある…。
室長代理もなかなか大変なのだ。

「あ、さては暇だから声かけたと思ってるな~?
 こうやって常日頃から同僚の顔や名前を確認しておくと、いざって時に役に立ったりするんだよ?
 色々な確認のタイムラグも減るし、横同士の連携なんかもまるで知らない同士よりはよっぽど、ね♪」

ちゃんと意味がある行為なんだからね、と念押し!

橘壱 >  
「仕事終わりと言うことですか、お疲れ様です。
 まぁ、そういうものだと思います。会議って。自分は興味ないからでないっすけど。」

「仕事もどうせ、言われたことやってれば特に問題ないですしね。」

自分の役割は飽くまでこのAFの宣伝と操作。
現場行動以外には興味はなく、会議なんてお任せ。
命令の範囲であれば、そこに疑問を持ちはしない。
一兵卒的考え方であり、風紀を守るという観点で言えばその思考は乖離しているとも取れる。
念押しされても、それこそ鼻で笑い飛ばした。

「ええ、そう思いました。暇そうにコーヒー飲んでましたもの。
 ……自分には、どれも必要性を感じませんね。邪魔されなければなんでも良いです。」

それこそ現場での行動が至高の時間だ。
そこに水を差されるなんて真っ平ごめんだ。
必要であれば連携も吝かではないが、ワンマンのが余程楽だ。
組織に所属しているものとしては、余りにも何もかもが欠如していた。
わざとらしく肩を竦めて見せれば、自販機へと向かう。
そして、迷わず購入したものは「果汁120%どろりーと」
とんでもなく甘いタイプのジュースである。仕方ない、頭を使うから糖分が必要だ。

「それこそ、アンタも同じですよ。
 もし現場で会うことがあっても、僕の邪魔はしないでください。」

向き直って自信満々に言ってのける。
実に跳ね返りが激しいが、手に持った缶のラベルは非常にファンシー。

伊都波 凛霞 >  
「そう?横の繋がりがあるとよりスムーズに仕事も進むかもしれないよぉ。
 それこそ、キミの言う"邪魔"を効率的に減らす効果もあるんじゃないかな?」

妙に跳ねっ返りの強い男の子。
くすりと浮かべた笑みを変えずに言葉を返しつつ、思想の転換をちょい提案。
こういう年代の男の子にはありがちなやつだ。きっと。

「そうそう。私はこうやってキミとお話して邪魔されたくないんだなーって理解ったけど。
 他の風紀委員の子はそうじゃない。キミがまず誰か、同僚なのかどうか、なんてとこから始まっちゃう。
 それってキミにとってイヤなコト、じゃない?」

なんかそんなタイプな気がしたから、そう言葉を付け加えて。
どうでしょ、とにっこり。
にしても結構可愛い飲料を飲んでいる…すごい甘いやつ。
ギャップがあって可愛いとかそういう類のやつかな…なんて内心。

橘壱 >  
「興味がありませんね。現場の結果を出せば、仕事は回ってくる。
 興味のないことに一々脳のメモリを割く方がよっぽど"無駄"ですね。」

結果さえ出せば上の連中は文句を言わないことを知っている。
まさに自分向けだ。そこに他人の介在は必要としない。
自分一人で結果を出し、失敗すればそこまでの人材だったと割り切れる。
"他人"という不確定要素など、それこそ必要としなかった。
ふふん、と得意げに笑いながらぐいっと一口。うーん、甘い。ちょっと口元が緩んだ。

「他の連中の事なんて知らないですし、向こうだってそうでしょう。
 まぁ、それが命令なら従いはしますけど、出来る限り一人のが楽ですね。」

「仮の連携なら、その場の一期一会でも充分だ。」

だからこそ、そんなことはどうでもいい。興味がない。
イヤとかそうじゃないとか、それ以前の問題だ。
軽く缶を揺らしながら、じぃ、と訝しげに相手を睨む。

「……僕の顔に、何か?」

無駄に勘はいいらしい。何か妙なことを考えてると思われたぞ。

伊都波 凛霞 >  
「あ、命令なら従うんだ…」

そこはちょっと意外。
なかなか付け入る隙を与えてくれない少年だったが、なるほど。

「ん…、逆にキミの興味の対象が気になっちゃっただけ」

笑顔でそう答える。
内心おもったことを今この空気感で打ち明けるほど野暮でもない。
答えた言葉にも、特に嘘偽りはないものだし。
委員会という組織に属しながら、他を興味なしと断じる彼の興味の先とは一体。