2024/06/16 のログ
ご案内:「委員会街」に倖月 保志さんが現れました。
倖月 保志 >  
「ええ、ひとまずは仮所属ということで」
「わかりました~ボクも色々検討したいので試用期間ではありますけどがんばります~」

ここは委員会街の風紀委員の建物内。
元々は風紀委員にちょっと興味があったが今はこうして足を運んだ。
色々と説明やら保志の身元確認などはあったが成績は当然のように上位だし特に犯罪歴などない。
後は手続きしてから風紀委員の制服を渡された

「さて、晴れてボクも風紀委員の一員ですねがんばりましょう」

まだ研修とかそういう段階だが仕事に向けて気合を入れなおす。

倖月 保志 >  
ふと目に留まった書類がある。
それらはファイリングして一纏めにしてあったがたまたま1枚の書類がはみ出してたのを見て保志はごく当たり前のような動作でそれを勝手に手に取って閲覧する。

「ふむふむ…これが現在処理している案件ですか~」

早速の勝手な行動に先輩は保志を窘める。
純粋な好奇心で悪意はないとはいえぺーぺーの新人が請け負う内容ではないらしい。

「ふむふむ…こちらはテンタクロウの案件ですねえ」
「うーん、比較的安全な筈のエリアで襲撃を受けてますねえ~。主犯がどこにいるか分からない以上はせめてパトロールとかした方がよさそうですねえ~」
「ということはしばらくの任務は学生街エリアでのパトロールになりそうでしょうか~」

倖月 保志 > 好奇心で動く目と書類を漁る手は止まらない。
何枚か書類を捲れば興味深いものが出てきた

「ふむ…"紅き屍骸"ですか」

こちらは先ほど件とは対照的に落第街など島の東部~南東部にかけて被害が多発している。
つまりはこの件を調査するには離れた場所に踏み込む必要があるという事だ。
無論、風紀に入りたてのぺーぺーがこの案件を担当することはあり得ない。

「でも気になりますねえ~現地で調査も面白そうですねえ~」

だが目を輝かせる。
書類にも危険度レベルは非常に高いとは言われているがどこ吹く風。
あまりにも暢気で危機感のない態度に周囲を呆れさせる

ご案内:「委員会街」から倖月 保志さんが去りました。
ご案内:「五人の怒れる風紀委員たち」に桃田 舞子さんが現れました。
桃田 舞子 >  
「それでは……甲種不明犯による連続暴行事件の会議を行います」

周りを見渡す。私も含めて五人の一般風紀委員。

「甲種不明犯は現在も逃走を続けており…」

みんな表情が暗い。
それはそうだ。誰だってこんな事件に触れたくはない。
ただ……誰かがやらなきゃいけない。

それが私みたいなモブであっても。
できることはある。

井上碧 >  
「甲種不明犯じゃなくてテンタクロウでいいよマイちゃん」

不機嫌さを隠そうともせずにコツコツと会議室の机を指先で叩く。

佐藤絶斗 >  
「い、井上先輩……その名前は…」

半ばタブー視されている、甲種不明犯が名乗っている名前。
機界魔人テンタクロウ。

桃田 舞子 >  
「わかりました、ここは甲種不明犯をテンタクロウと呼びます」

やりにくいな、と思った。
けど、会議は続けなきゃいけない。

「佐藤くんもそれでいい?」

井上碧 >  
「井上碧委員はテンタクロウの早期射殺を求めまーす」

椅子の上で足をバタつかせて軽いノリで言った。
それは子供っぽい仕草、自分が不機嫌であるということのアピール。

山村紗絵 >  
「ちょ、みどり……会議序盤から飛ばしすぎ」
「今の発言の議事録からの削除を求めます」

桃田 舞子 >  
井上碧(いのうえ みどり)。
前まで私と同じ穏健派だった。
でも、事情が事情だから。

「議事録からの削除を許可します」

書紀役の小此木徹英(おこのぎ てつひで)先輩に目配せをした。

井上碧 >  
「そもそも私ら交通部が凶悪犯の会議とか無駄っしょ」
「時間と紙とペンとリソースの無駄だよ」

イライラを隠さない。

桃田 舞子 >  
「ええと……佐藤委員は本件についてどう思いますか?」

困ったように一年の佐藤絶斗(さとう ぜっと)に聞いた。
空気が変わってくれることを期待して。

佐藤絶斗 >  
「もちろん、テンタクロウを逮捕、捕縛し」
「二度とこのような事件が起こらないよう事情を聞き」

「背後関係があるなら、それを洗うべきだと思っています」

井上碧 >  
「それができてたらリンちゃん負けてねーっての」
「桑名委員と、山城委員と、斎藤委員も怪我しちゃったしさ」

はぁ、とわざとらしく溜息をついて。

「許可出ないの? ゲート弾……あるんでしょ」
「あの化け物をミンチにしちゃえばいいんだよ」

山村紗絵 >  
「みどりちゃん!!」

声を荒げた。
山村紗絵(やまむら さえ)四年。
みんなを見守ってきたポジションだけど、これは…

桃田 舞子 >  
「ゲート弾……」

小型の“門”を開き、相手をズタズタにする特殊弾頭。
風紀の伝説、レイチェル・ラムレイ先輩が違反部活フェニーチェの癲狂聖者(ユーロジヴィ)に撃った…
のが、公式での最後の使用になっている。

レイチェル・ラムレイの名は知れ渡り。
犯罪発生率が減ったとまで言われる、風紀究極の抑止力。

でも、あれは……

小此木徹英 >  
「それは殺すための手段だ」
「許可は出ないよ、井上くん」

書紀が鋭い視線を井上碧に向けた。

井上碧 >  
「じゃあこのまま風紀(なかま)がズタズタにされてくのを見てろってのかよ!!」
「冗談じゃない!! テンタクロウが踏みにじったモノはなぁ!!」

「この島にある風紀そのものだ!!」

山村紗絵 >  
「先の戦いで負傷した桑名くん、みどりちゃんと付き合ってるってのは聞いた」
「でもね……風紀を正すためなら相手を殺してもいいじゃ」

「ダメなんだよう……」

泣きそうな声でその言葉を絞り出して。

井上碧 >  
「それはッ!! 今!! 関係ねーだろ!!」

桃田 舞子 >  
「落ち着いて……落ち着いてください、皆さん…」
「静粛に、あくまで会議なので……」

ああ、どうしよう。
胃の辺りが痛い。

あっちゃん、私……頑張れないかも。

佐藤絶斗 >  
「……テンタクロウが使ったなんらかの歪んだ光、解析した委員と話したんですが」
「どうも悪魔の心臓(デモンハート)じゃないかって……」

チラ、と小此木先輩を見て。

小此木徹英 >  
「やっぱ悪魔の心臓か……」
「二年前に落第街にいた鳥人・フォトンバルチャーが使っていたものだね?」

桃田 舞子 >  
悪魔の心臓。デモンハート。
それは無限のエネルギーを生み出す夢の物質。

ただし、それは悪夢だ。

人と同じ電位に近づけば近づくほど出力が上がるそれは。
副作用として人間の中央部にガンを発生させる。

空からの強襲でいくつもの犯罪を働いたフォトンバルチャー……冴木伸之も。
逮捕後、半年で病死した。

井上碧 >  
「イカれた錬金術師が作った悪趣味なモノで死んでくれればいいさ!!」
「でもあいつはまだ生きてる!!」

「好き勝手絶頂に暴れてんだよ!! 射殺だ!!」

山村紗絵 >  
「ゲート弾が仮にあっても難しいと思うよ、みどりちゃん」
「彼、脳神経加速剤を使った痕跡があるって……」

佐藤絶斗 >  
「脳神経加速剤!? あれは禁薬です、現存はしてない…!」
「例えあったとしても、あんな劇薬に体が耐えられるわけがないんですよ!」

桃田 舞子 >  
脳神経加速剤。
擬似的に加速異能を習得する禁止薬物。

でも、人の体はあの薬物に耐えられない。
使った結果、崩れるように死んだ人だっている…みたいな噂。

悪魔の心臓と脳神経加速剤の併用?
もしかして、テンタクロウは本当に超人なの……かな。

井上碧 >  
「ゲート弾でダメなら閃刀『虚空』出せばいいだろ!!」
「ダスクスレイが使ってた刀ならあんなヤツ!!」

小此木徹英 >  
「ダスクスレイの……だが、あの刀は風紀委員のS級封印指定だ」
「ゲート弾より非現実的………いや」

非人道的だ」

井上碧 >  
「非人道的なのはテンタクロウのほうだろ!!」

桃田 舞子 >  
「もうやめて!!」

悲鳴のような声が響いた。
泣きながらみんなの目を見た。

「どうしてこんなことになるの……」
「ただ……私はみんなと一緒に当たり前を守りたいだけなのに」

「これじゃ私達のほうが化け物だよ!!」

その声は空虚が満たした部屋に悲痛に響いた。

井上碧 >  
はー……と深く息を吐いて。

「ごめん桃っち、私が言い過ぎた」
「方針は逮捕で捜査は継続、これでいい?」

小此木徹英 >  
「そうだね、少し話題が逸れていたようだ」
「熱くなりすぎたな、申し訳ない」

桃田 舞子 >  
ぐす、と涙を拭って。

「ごめんなさい、会議を終えます」
「消灯確認は私、桃田舞子が」

「施錠確認と鍵の返却は山村紗絵委員にお願いします」

山村紗絵 >  
「うん、任せてマイちゃん」

佐藤絶斗 >  
「皆さん、お疲れ様でした」

席を立つ。

桃田 舞子 >  
ダスクスレイ。
元気くんを斬り殺した犯人。

あっちゃん……私、あれから。

 
前に進めてるかなぁ。

ご案内:「五人の怒れる風紀委員たち」から桃田 舞子さんが去りました。