2024/07/03 のログ
ご案内:「委員会街 公安委員会庁舎」に『単独捜査本部』さんが現れました。
ご案内:「委員会街 公安委員会庁舎」に『ノイズ』さんが現れました。
■『単独捜査本部』 >
ピ。
――端末が認証を行う。
空圧式のドアがプシュンと音を立てて開く。
暗室めいた空間――公安委員会の庁舎の一室に入る男は、どこにでも居そうで、けれど誰であるかを結びつけることに苦労するような、印象に乏しい男だった。
ずらりと並ぶ長い机とパイプ椅子。プロジェクター用に白く塗られた壁が、人数に対して寒々しい。
……公安が一堂に介するコトなど、果たして今後、あるものやら。
■『ノイズ』 > 慣れない臨時招集なり。
端末が新たに認証を行う音、空圧式のドアが再び稼働し
音もなく何者かが暗室めいた空間に追加される形と相成った。
公安委員会は活動が公になる部分が半分ほどないとされる。
活動が公になる日が来るのかが甚だ不明な事が多く、陰ながら日の目を見るのは近い将来なのか。
その者は普段の表の顔と全く違くその顔はこの世界ではない顔立ちだった。
裏渋谷とか落第街やスラムの方が似合うような恰好であり、表と裏の顔が違い過ぎるいで立ちだった。
公安が集うのは 果たして何事なのかと。
「طاب يومك يا عزيزي، واحد فقط؟」
慣れた異国語を流暢な発音で挨拶代わりとし、
淡い色合いの瞳を『単独捜査本部』へと視線を向ける者。
他にいないので?とゆるーく視線をさらに泳がせて。
■『単独捜査本部』 >
パイプ椅子を斜めにさせながら座る男は、次なる入室者――もとい『同僚』の聞き慣れない言葉に、二秒ほど時間を止めた。
秒針を動かしたのはオモイカネ8の翻訳機能である。挨拶か。
「……あァ、チャーオ」
と、こちらは砕けたイタリア語なんぞで返してみる。
「案外二人で全部じゃない?好きなとこ座っていいぜ、多分。貸し切りの映画館みたいなもンだし」
そう、『ノイズ』へと返す。自分にしても『単独捜査本部』なのだ。「集まる」といったことに疑問を抱かないでもない。が。
「……おれらはさ、基本各自の秘密がたくさんだ。その中で共有できるのがあればしとけってのが『上』のご意向なンじゃない?」
■『ノイズ』 > 少し間が空いた。
旧アラビア語なんて中々お目に掛かれない言語のひとつである。
日本は数少ない自国語で国が浸透し運営できる国の一つである。
故に諸外国語を喋らなくても身につかなくても何ら恥じることはない。
使えなくても差ほど困らない それが 日本。
どうにもならない場合は翻訳機能がついた『オモイカネ8』などの翻訳機を使うとよい。
あれは最新端末ということもあり割とまともであった。
イタリア語だったか。
「Ciao」
すぐに流暢なイタリア語が出てくる始末だった。
「Giusto, solo noi due. Ci conosciamo meglio.、貸し切りの閉ざされた空間」
集まっただけ奇跡と思えか?そうであれば適度な位置に腰を下ろす。
「どこまで共有しましょう、Mr『単独捜査本部』。」
挨拶代わりの異国語は使うこと控え 日本語を使い始める『ノイズ』であった。
■『単独捜査本部』 >
こちとら生まれながらに日本人であり、常世島に渡っても日本語がデフォルトだった。まァ国籍的な仮面を付けてるわけでなし。
彼女のような――多言語でナチュラルに暗号化するタイプもいるだろう。でもおれは日本語を通します。翻訳は公安仕様オモイカネ8に任せる。
「Si。来ない方が多い場所ではあるよね、ココ。秘匿管理からしてガッチガチだけども」
そして、この男も異能を用いている真っ最中。十重二十重の防護結界の内側。此処でならどんな内緒話も――情事であっても外には漏れまい。
「ンじゃあ直近のホットワードから。『SS怪異』と、はっちゃけ始めてる違反部活――っつーか不良集団か。表側は平和なもンでしょ。テンタクロウの一件が片付いたところで、今度は落第街が賑やかだ」
■『ノイズ』 > 異国生まれ時々地球育ち。種族は人ではない、で表では常世島で提出した経歴書だった。
表と裏の貌を使い分けるが言語は多言語の増減はあれど使うのであった。
逆に古典の日本語は専門外で使える自信はない、方言も専門外。
お互いに会話になるのは 日本語だけなのだった。
「Ja, Sir。ここに来たのは委員になるという誓約以来です。秘匿の情報が詰まった玉手箱のよう」
開いたら煙で年寄りでしょうか。よくば鶴かに化けるとかいう。
内緒話や表では言えない秘匿や情事、いえないことまで。
決して表に出る事叶わない秘密のやり取り。
パイプ椅子の背もたれに寄りかかりぎしっと軋む椅子でした。
「そちらは賑やかですね、私の方は遠くから下界を眺める活動。
危険な活動には目をつぶりつつ気になる存在は逐次暗号文でここに報告を送っています。
落第街には顔を出さねばなりませんか…役不足かもしれませんが」
SS怪異とは時々報告に上がってくる化け物の極みのことか。
定期的に討伐されているらしいが、まだまだいるとかなんとか。
『ノイズ』は腕を組み考えるそぶりをした。
■『単独捜査本部』 >
――という彼女のパーソナルを知る由もない。不可思議はお互い様な同僚だ。水族館デートをしたことにさえ、お互い気づいていない。
「まァね。『公安』なんてオフィシャルっぽい名前のワリに裏方だ。あとは学生証の更新とか発行とか――そっち関係の事務仕事は回ってこねェンだけど!」
けたけた笑う。
「……SSの方は厄介さが増してきてる。進化っていうより適応かな。有効打はあるけど、それがいつまでも続かない」
笑っていない瞳を落とすのは自分の端末だ。無意識に煙草を銜えようとして――ここ禁煙だったな、と思い直す。……出ているか、今夜も。
「なに、退屈してきた? いーよ、持ち場変わっても」
冗談めかして笑う。
「元々落第街は火薬庫と火種がダンスしてるようなところで、ああ、直近で出会ったヒトの言い分借りるなら『いつも通り』の場所さ。もめ事が無くなった場合の方が、異常事態なンじゃない?」
■『ノイズ』 > どもそもあれをデートと呼べるのかが謎である。
お互いに表と裏の貌を明確に使い分けているとしたら気づかない。
「表の世界に恋い焦がれるのは山々ですが、『公安』は仰る通り縁の下の支え役。
事務方は風紀の方々が行うのでは?我らは闇に蠢く者なり」
腕を組むのをやめテーブルに肘をつき。
「適応進化。一気に焼却か根切にするか、躊躇なく致す時が来たのでは?」
淡々と物騒極まりないことを口にする『ノイズ』。
喫煙者ではない『ノイズ』は『彼』の何気ない仕草に目を細めただけ。
「ご冗談を。『ノイズ』は表に出ちゃいけない役目ですよ」
スナイパーなんてのこのこ出ちゃったら終わります。
くっくと苦い笑いを浮かべて ひらひらと手を振った。
「闇を無くした所で新たな闇が違う場所に生えますか。
適度に間引くのは必要であっても草も生えない焦土化は厳禁と。落としどころが不時着。」
■『単独捜査本部』 >
「へェ……?立派な心掛けだ。内部調査までしたくないけど、公安を表の顔にして裏で何やってるかわかんないのもいるからね、ウチ」
獅子身中の虫、という言葉が口から出そうなのを飲み込む。綺麗ごとだけではやっていけないのである。表向き公安の、実際は悪い子が居たとして。『成果』があればまァいいだろう。咎める際の弾丸になることはあっても、引き金を引くのは自分ではない。
「そォーれができれば苦労しないンだよなァ。伝染性、でも大本の所在がはっきりしていない。祭祀局が落第街に封印したとこまでは知ってンだけどね」
「スナイパーの手を借りる局面もあり得る、ってだけ頭に入れといてよ。おれは名前通り、全部一人でやれれば一番だと思ってるけどね」
ひらひら振られる手に、こちらもひらひら返した。
「うン。あそこはあそこで、まァ安定してンだよ。第一あそこの連中、全員が害悪ってわけじゃない。望んで住んでる中にも、そういうのは居る。ひっくるめての『裏側』なのさ。日光を嫌う花だってある。無理矢理それを照らすのは――傲慢、じゃあないのかなァ」
そんな所感。
「現状維持。時々剪定。いつも通りの対症療法しかないンじゃない?それ以上の権限、少なくともおれは持ってないし」
■『ノイズ』 > 「一枚板ですらない公安。いやどこも同じのむじなでしょうか」
色々といますものね、委員会が全て善人で構成されているとは思えない。
秘匿で公安をしている『ノイズ』からでもそう思ってしまう節があった。
『結果』がよければよし『経過』は目を瞑りましょう。決めるのは上の方々だ。
「元凶が、か。祭祀局?そうでしたか」
スナイパーとして活動しているのは表側なので裏の貌は狩人であった。
似たようなものか、物陰からこっそりと見て表には出てきにくい何者か。
「まだどなたとも落第街の住人と遭遇してませんので判断も出来ない。
一度面と向かって会ってみたいものです、まぁ実際やる気はありません、
計算したら相当数物資を消耗しますし何より叱られます」
仰る通り。口では言えても手足が出せない。
「適当に間引きましょう、そうですね、権限はないのと
スナイパーは先制攻撃が不可能。命令がないと動けない」
現状を維持して観察を続けるのです。
■『単独捜査本部』 >
「だってさァ『ノイズ』?公安の構成員、コードネームどころか何人いるかさえわかってないじゃン。少なくとも今日は『おれ』と『君』だけ。ま、近いトコで言うなら風紀委員会がそうかな。風紀を守りたい子、力を見せつけたい子、色々いるじゃんね。それとおんなじでしょ」
まァ、うん。そういうことにしておこう。
「おれも世話になってるけど、連中のほうが怪異の相手するなら適任だよ。祭祀局っていう場所の在り方が影響してるのか、血気盛んなエクソシストが少ないってだけで」
「……表の貌で落第街に行ったらカモかタカとして扱われる。必要なのは、纏う雰囲気かな。はみ出し者特有の、ね。まァおれが言うまでもないでしょーけども」
椅子をぐらぐら揺らす。
「あ、と、はー……アレも一応落第街関係か。『特別対策生徒』が受け持ちで一人いるけど、それこそおれの案件だしなァ。『ノイズ』に撃ってもらうような手合いじゃあなかったわ。忘れて?」
■『ノイズ』 > 「そうなんですよね、公安は誰が所属しているのか不明。
今日は二人っきり、ああ、風紀委員は前におりましたが似たような感じでしたね」
前にいた楽しい楽しい職場。
「専門的な事は彼らに任せよと。エクソシストは…なんも言いません。
祭祀局は少数精鋭なのか…時々お見掛けする程度ですね」
「変装していきますか…場に応じた似たような風貌になればワンちゃん釣れましょう?
はみ出し者の格好は得意な方ですし」
椅子に座りなおして『オモイカネ8』を取り出してテーブルに置く。
「ここを出た時にはきれいさっぱり忘れますよ、ここでの会話はここだけの会話」
『オモイカネ8』は電源すら入っていなかった。
■『単独捜査本部』 >
「ソレで守れてる秩序があるから、面白いンだけどね」
個人的な感想。
「祭祀も祭祀で人手不足だからなァ。要請あれば手伝いに駆り出されるのがおれなわけで」
ていの良い馬車馬なようなものさ、と肩をすくめてみせた。
「雰囲気も大事だぜ。一番フツーなのはそれこそ『不良』のカバーかな」
なんて言ったところで。
「――いい心掛けだ。頭ン中を覗き込んでくる異能や魔術だってある。しまい方か、そうやって忘れちまうのが対策とすりゃあ上々だァね」
こちらのオモイカネは……録音などしていない。ある地点の、ある動きを追っているだけだった。
「さ、て。顔合わせも済んだし出る情報も出したかな。今日のコトだけど――呼び出しの理由はアレかね?『上』はもうちょい結託しろとか協調性出せとかそういうつもりだったのかも。おれも君も、まァまァ社交性はある方だし。委員会の中では」
――そんな、今回の人選についての自己選評などをひとつ。
■『ノイズ』 > 「そもそも公安と風紀の違いはどこでしょうか」
似たような組織なのは分かっている。違いが分からない。
「…時々呼ばれますよ 私。どこも人手不足、命令があれば身一つで出頭です」
表で遭遇しているかもですね、お互い表裏の貌があるようだし。
「不良のイメージが古いんで、最近の不良を見に行かねば」
大変容前の不良のイメージしか持っていない、古すぎて浮きそうなので
近々何かしらで裏の街に行く予定を組もうとした。行けるかどうかは分からないが。
「私の頭の中は多言語で頭パンクすると思いますけどね…。
面識は増えましたし、社交性ある方でしょうか?分かりかねますが…。
会話になり小一時間も続くのであればあると考えるのがよい例か。
そろそろ帰りますね、Lähde sitten pimeyden toiselle puolelle. Näkemiin。また会う日まで。」
流暢な新たな言語で締めくくり席を立つと来た時と同じように手をひらひらと振ってその場を後にしていく。
■『単独捜査本部』 > 「えー?そこは所属してる君の心根ひとつだと思うよ。多分ひとりひとりにある『芯』……であって欲しいかな」
似て非なる組織。じゃあ一個でいいじゃん、というにはたぶん、足りないのだ。
「そーそー刷新刷新。お金もずっと同じカオ、してないしね」
ネクタイを緩めて立ち上がる。
「はァい。それじゃあまた、どっかの鉄火場か、オフィスの一室で」
ご案内:「委員会街 公安委員会庁舎」から『ノイズ』さんが去りました。
■『単独捜査本部』 >
――オモイカネ8が告げる。
「……あァ。言われなくても解ってンよ」
出ていく。彼女の姿はもうない。
そして扉は閉まった。
――中であったことも、まるごと飲み込んで、ただの暗室へと姿を変える。
ご案内:「委員会街 公安委員会庁舎」から『単独捜査本部』さんが去りました。