2024/07/13 のログ
ご案内:「委員会街 風紀委員会本庁」に伊都波 凛霞さんが現れました。
伊都波 凛霞 >  
「はぁーぁ…。肩凝っちゃった…」

風紀委員本庁のロビーにて。
会議室から開放されたばかりの少女は右肩をとんとん、と小さく叩きながら歩いていた。

時期的に冷房がしっかり効いている、というのもあるけど。
堅苦しい場の空気に長時間いるとどうしても肩なんか凝ったような気持ちになってしまう。

自販機でホットコーヒーを淹れると、近くの座席へと移動して腰を落ち着ける。

「夏季休暇前だっていうのに、相変わらずこの街は色々あるなぁ…」

夜の学園の噂、落第街の感染する怪異。

どちらも、どっちかといえば祭祀局のお仕事。
刑事課として積極的に噛んでいく案件ではないものの…。

──妹にも手を出されているしね。

ふつり、と湧き上がる感情に眼を細める。

伊都波 凛霞 >  
夏を前に、内のお仕事が増えていたけど。
一度落第街にも足を運ぶべきかもしれない。
幸い、あそこは何度も走り回ったことで地理的にも詳しいから。
今なら、自分一人でも危険はないという自負もある。

紙コップから漂う香ばしい匂いに誘われるように口をつければ、心地の良い苦み。
熱が喉奥から体内に伝わって、冷房で冷えた身体に心地よい。

「ふぅ…そういえば緋彩さんも試験大丈夫だったのかな…」

結果が出るまでもう僅か。
前期期末の結果で平均以上なら、仕合に付き合うよなんてことを約束してしまったから。

「…彼女の性格考えると結構真剣にやらないといけない気がする」

はぁ…と、迂闊な口約束だったかなと息を吐く。
もちろん約束は約束…絶対に違えたりはしないけれど。

伊都波 凛霞 >  
「──ふぅ」

く、とホットコーヒーを飲み切って。

「ぃよーし。午後も頑張ろ…」

立ち上がって、ぐぐっと腕のストレッチ。
よし、と気合を入れたら再び会議室へと向かおう。

もうすぐ夏。
生徒も羽目を外しやすい季節。
風紀委員会は一際、熱い季節となる。

ご案内:「委員会街 風紀委員会本庁」から伊都波 凛霞さんが去りました。
ご案内:「委員会街 公安委員会庁舎」にファレーマンさんが現れました。
ファレーマン >   
「―― おぉ、あったあった」

ふくよかな髭を称えた老人がゆっくりと資料室奥から引っ張り出したもの
『――年 活動記録』とだけ書かれている簡素な雑誌は、文字通り通年における公安の活動記録が記されている
とはいえ、秘匿活動の多い公安にとって、こういった活動記録に記される内容は公開情報、つまり『公表してもいい』内容が殆どである

「…… うむ、やはりあるの」

ファレーマン >   
「『エルピス』」

「この年の活動記録によく名前が出ておるの、秘匿度の低い、半ば風紀の仕事範囲である生徒間のいさかいの懐柔等……」
「公安としてはかなり距離が近い活動をしておったか、通りで名前の聞き覚えがある訳じゃ」

当然だが、公安顧問といえどすべての活動を把握しているわけでは無い
だが、少し前にあった「エルピス・シズメ」の名前と、彼の言葉の『表現』に違和感を感じた老人は
自身の違和感を解決させるために資料室へと足を運んでいた

ファレーマン >   
「『公安のカーテン』……うーん二つ名とは、わしなんて『スティック菓子10本一気食い』くらいしか持ってないぞい」

公安とは全く関係が無い二つ名だった

「しかし、十中八九彼が『公安』であったことは事実じゃが……Missing in accident(事故による生死不明)とは」

「恐らく時期を鑑みるにイーリスくんや『例の』彼らとは別個の問題じゃろうな」

ゆっくりと顎髭をなでながら目を細め

「……わしが自ら声をかける、というものではあるまい、彼も、既に幾つかの縁を作っているようじゃしな」
「とはいえ、乞われれば答えるも教師の務めじゃが……はてさて」

ファレーマン >   
「中々濃ゆい青春を送っておるのう、シズメくん?」
「ま、一先ず暫くはスラム近辺の『要注意運動』について洗い直すとしようかの」

「見回るにも最低限の理由は必要じゃし、どちらにしても定期的な情報収集は公安にも必要じゃからな」
「わしのような"バレやすい"人員が出来る事は限られるからのぅ、せめて睨みを利かせておかねばなるまいて」

此処最近また勢力を、怪我人の数を増している『例の』――紅いものたち
彼らに対して思う事がないではないが、老人は自らそれらへと身を投じるつもりは今のところは無かった
最も、巻き込まれた場合は――対話(闘争)する事になるだろうが

ファレーマン >   
「一飯の恩じゃ、元よりこの時期は『夏デビュー』ならぬ『違反部活デビュー』も少なからず見受けられるからの」
「多少『厚めに』睨みを利かせて置いても構わないじゃろう」

あくまで個人、職務の範疇で、スラムや落第街への警戒を強める――
彼に渡された食事のクーポン券をちらりとみながら、老人は一つ息を吐く

「さて、次の講義の準備もせねばならんし、行くとするかの」
「帰りは、貰ったクーポンでラーメンでも食べるとしよう」

かたりと持ち出した資料を片付けると、老人は来た時と同じようなゆっくりとした足取りでその場を後にする
果たして、彼の生徒たちは無事、自らの手で現状を切り開くことができるのか――
彼は公安として、そして一人の教師として、現在の動向を見定めている……

ご案内:「委員会街 公安委員会庁舎」からファレーマンさんが去りました。