2024/07/18 のログ
ご案内:「委員会街 公安委員会庁舎」に先生手紙さんが現れました。
先生手紙 >  
ひとつきりのテーブルと椅子。暗室めいたその部屋には男がひとり、座っている。

他に特筆すべきことがあるとすれば、彼をぐるりと囲むように配置されたモノリス状の物体が、宙に浮いていることか。

紙コップに注がれたコーヒーを一口飲んで、男は彼らにこう言った。

「……現地での『協力者』は得ました。っつーか実際のところ、私に一任、ってコトで話が纏まったンじゃあ、なかったでしたっけ」

太々しくもそう言いのける。

男は煙草を銜え、火を点し、紫煙を吐いた。

「大事にしない」「サイシを動かすまでもない」「無いものはない」

「今のところ、そういう推移でいってると思いますがね」

ふー、と紫煙を吐く。

重々しい空間だ。こういうのはさっさと終わらせて風呂入って寝たい。大体夏休みですよ?仕事熱心な風紀じゃあるまいし、公安の中でも指折りの『落第生』を捕まえて、こンな大仰な。

モノリス > 『――君を学生のままにしている理由を、今一度説明するか?』

『左様。事態は急務である。早急に取り掛からねば天秤が傾きかねない』

『我々としても、此度の事件を『日常』に落とし込む必要があると判断している』

『そのうえで君が選出された――理解しているのだろう?『単独捜査本部』』

モノリスから発される声には感情の(いろ)がない。