2024/07/19 のログ
先生手紙 >  
「……私は時々、アンタ様方が電脳装置のAIなンじゃないかと思いますよ。顧問のファレーマンセンセとかはもっと人間味あるし」

灰を灰皿に落とす。

「さっさと終わらせてただの不良生徒に戻りたいのが私の本音です。これでも根回しから潜入、接触、名前通りに大体のコトは済ませてるンで。っつーか別件の『特対生』の方が先で、ソレを私に丸投げしたのどちら様でしたっけ?」

やってらんねー、とふんぞり返っては椅子を戻す。

「公安が人手不足なのは百も承知ですよ。で、その割に出張る機会が少ないこともね。今回だってどっちかっつーとサイシ周りが適任でしょ」

いくら男に祭祀局とのパイプが――対怪の心得があるとしてもだ。


一介の学生に持たせる案件としちゃ面倒くささがダンチですよ。あーそうだ。一応、まあそのつもりはないと前置きしときますが」

モノリス > 『なんだね』
先生手紙 >  
「私が死んだ場合の処理と後任のリストアップを送っておきました。ついでに違反部活のスルーが一件。どちらも通してもらいますよ。

解決したいのなら呑んでくださいね


コーヒーを口に付ける。あまり好みの味ではないな、と思った。


「私からは以上です。其方から他になければ業務に戻ろうと思いますが」

モノリス > 『了承しよう』

『しかし君が命を懸ける程かね?』

ないものに肩入れはするべきではないぞ』


『では査問を終了とする』

ばつん、ばつん、ばつん。

ブレーカーをひとつひとつ落とすように、モノリスから光が――そしてモノリスそのものもひとつひとつ消えていった。

先生手紙 >  
――そうして、男は本当に独りになった。

「ふーっ……まァ、現場と上の祖語はどの組織も似たり寄ったりだよなァ」

紫煙を吐く。査問が終わったのなら此処にはもう、用は無い。

紙のカップを持って、煙草を灰皿に入れる。

スコン、と音を立ててソレは虚空に落とされた。

マナー面かつ、証拠の隠滅というやつだ。気を遣わずに吸えることくらいが、この空間での解りやすい好感度の高い部分だった。

ごきり、と首を鳴らす。


――入る時にも幾重ものチェックが必要だが。出る時にも同じだけの面倒事が待っているのだった。

ご案内:「委員会街 公安委員会庁舎」から先生手紙さんが去りました。