2024/09/05 のログ
ご案内:「委員会街 風紀委員会本庁」に伊都波 凛霞さんが現れました。
伊都波 凛霞 >  
「っんん、ん~! あー……」

風紀委員本庁刑事課のオフィス。
制服姿でぐぐーっと背伸びして大きく息を衝くのは一人、残業をこなし終わった少女である。

「よーし、一通り新しい書類には目を通したし、っと…」

当たり前だけど落第街まわりのものが多い。
目を通したものには印をつけて、紙書類はファイルし仕分けて置く。

「で、えーっとこのへんが……」

封鎖区域や件のギフト騒乱。
対策案件はまた別の区分にファイルして纏めておく。
先日推薦させてもらった警邏の強化人員についても数名応じてもらえたらしく、助かる限りだ。

伊都波 凛霞 >  
「と、これはレイチェルさんにのデスクに…」

件のデータベースの不自然な改ざんの件。
専門の部署からは該当の作業なしという返答だった旨。
やっぱり誰かがたまたま書き違えただけ、とするのが丸い。

「死亡者のリストなんてそう更新がないほうがいいことではあるんだけど……、ん…」

───?

また変わってる?

自慢ではないが、完璧超人と揶揄される少女、凛霞は記憶力も半端でない。
テキストファイルであればコンマ一つ増えていても気付くほどである。

「部署のほうで戻した…にしては文言が違うけど…」

たまたま誰かがうっかり触って…といった感じでもないように思える。

伊都波 凛霞 >  
該当風紀委員の死亡報告が、行方不明に変わっている。

首を傾げる。
死亡確定の報告から行方不明に変わることは殆どない。
あるとすれば表記ミス…なのだけれど。
既に一度修正がされた部分が再度されているのは妙な感じがする。

風紀委員はその活動の特性上、殉死する者も時には出る。
当然命を預かる以上は一個人といえど厳しく扱われるもの。
そこで間違いや表記ミスは…普段はあまり起こらない。

「(短期間でニ度…それも同じ場所)」

担当者の疲労などによるミス…などを疑うのであれば、同じ場所だけ、立て続けにというのは妙。

たかがヒラの風紀委員の死亡報告。
されど一つの命の顛末。担当者とて厳格に扱って然り。

「──とはいえ、何かしらの侵入があったらさすがに…」

顎先に手をあて、思案。

痕跡の残さずに侵入・改ざんがあったとして。
恐らくそれは可能。技術的な意味でも、異能力的な意味でもセキュリティには限界が在る。
問題は、なぜそんなことを必要とするのか。
同じ風紀委員のことについてニ度、となればその風紀委員についての何かしらに不都合があったと見るのが自然。

記憶を探る。
行方不明。
書き換え以前は、ギフト騒乱に巻き込まれ殉死。
死亡報告の内容ははっきりしているにも関わらず行方不明とされた理由は?
生死の確認が不十分なままに記載された…としたらそれはずさんが過ぎる。
不自然だ。

伊都波 凛霞 >  
気になる。
この違和感を放置しておいてもいいものか。

「…ま、念の為」

後々何かに繋がった場合、
あの時こうしていれば…となるのは御免だ。
そう決まれば、即座に秘匿通信を用いた内線を開く。

「──すいません。刑事課の伊都波です。
 あ、はいデータ管理とセキュリティまわりのことで少しお伺いしたいことが───、はい、直接お伺いします」

伊都波 凛霞 >  
立ち上がり書類をまとめると、消灯と魔術施錠、セキュリティを確認してオフィスを出る

少し早足。
必要なら、セキュリティの強化とカウンターアタックプログラムの導入なんかも視野に進言。

痕跡や諸々、僅かでも見つかれば追跡可能なものは刑事課にて追跡する旨を伝え、本日は業務終了。
──深夜帯にかかるが、その足で今日は落第街への警邏へと向かう。

ご案内:「委員会街 風紀委員会本庁」から伊都波 凛霞さんが去りました。