2024/09/17 のログ
ご案内:「委員会街 風紀委員会本庁 資料室」に青霧 在さんが現れました。
青霧 在 > 『おもしれーことになってるぞ』
『例の逃亡者知ってるだろ?あれの資料漁ってみろよ!』

朝起きたばかりの青霧に同級生から連絡が入った。
青霧は《逃亡者》にはあまり興味が無かった。
とはいえ数少ない友人に勧められたものを無視するのも気が進まない。
今日のタスクは昼過ぎに集約している。
空いた午前で資料室へと赴く事とした。

青霧 在 > 《逃亡者》弟切 夏輝。

青霧は《逃亡者》に興味を持っていない。
それでも、彼女が風紀委員会の同期であり後輩なのはよく知っている。
そして、最悪の犯罪者であることも知っている。

「翔太の『面白い』はいつもロクでもない事ばかりだが」

資料室の端末にログインする。
青霧は特別攻撃課だが、その異能の利便性も相まって様々な業務へと駆り出される。
元々は刑事課に所属していた事もあり、閲覧権限を持つ範囲は少しだけ広い。
その辺の椅子に腰かけ、自室の椅子との差を感じながら端末を操作する。
調べるのは勿論《逃亡者》について。

「本当に面白いといいが」

陰鬱とした表情がより一層暗く見える。

青霧 在 > 「7人も殺していたのか。8人目は・・・まだのようだな」

端末を操作する。
パーソナルデータや技能は多少は知っているからとばす。
しかし、無い筈の項目がある事は見逃さなかった。

「あいつはこんな能力を持っていたか?」

『その場に居ない筈の風紀委員をその場に引き寄せる能力を使用』
その一文に青霧は眉を顰める。
意味が分からない
その意味を求める為にも資料を読み進める。

青霧 在 > 「なるほど。あいつが面白いというのも頷ける…」

端末をある程度読み進めたところで、大きくため息を吐きながら項垂れる。
何が『面白い』のか分かってきた。

「伊都波凛霞は俺とも同期だったな」
「もしかして、こうじゃないか?」

端末をさらに操作して確信したのか、舌打ちを小さく響かせる。

意味が分かった
「ロクデナシの犯罪者が今更人間ごっこか」

決して激昂しない青霧が拳を握りしめて、今にもテーブルに振り下ろそうとしている。

青霧 在 > 「犯罪者になってまで、たかが同期に情が沸いたと」
「7人殺して命を奪う覚悟すら出来ていないか。よく風紀委員が務まっていたものだ」
しかもこの島で。何を考えているんだ?」

溢れる感情を逃すように言葉へと変換する。
その語りは少しずつ酔ったように変遷していく。

「どんな理由があったらこうなる?」
「何が欲しければ人を殺す?」
「どうして今更覚悟すら決まっていない?」

椅子から立ち上がりその場で回る。
その語りは徐々にヒートアップしていく。

「もう終わりは見えているというのに未だに足掻き続ける《逃亡者》に救いはあるのか?」
「ないだろう。犯罪者として処断されて終わる」
「にもかかわらず!身内の恥を晒し続ける!」

ついにその拳がテーブルに振り下ろされる。
誰も居ない資料室に鈍い音がこだまする。

青霧 在 > 「とんだ迷惑だ…風紀委員会にとっても常世学園にとっても、俺たちにとっても!」
「貴様に出来る事はさっさと捕縛されて罪を贖う事だけだ!弟切!」

そこまで叫んで、我に返ったのか、慌てて資料室を見渡す。
誰も居ない事を確認し、深呼吸をして椅子に座りなおした。

「……確か《凶刃》が抹殺に向かったのだったな」

それでも覚め切らない激情を語っていく。

「だが、処分されたという話は聞かない」
「《凶刃》で駄目なら、誰なら仕留められる?」

青霧が処分や捕縛を命じられることはないだろう。
青霧にはより優先度が高い仕事が複数ある。
それを放り出してまでわざわざ場に出す手札ではない。

「知った事か。クソが」

吐き捨てるようにもう一度舌打ちをして、乱暴に立ち上がる。
端末を元あった場所に戻し、早足で資料室から退室する。

「不憫だな、伊都波。あんな犯罪者と関わったばかりに」
「犯罪者の友人とレッテルを張られ、格を貶められる」
「たった一人の人間の自制の甘さがここまでの厄介事を生んだ」


「さっさと罰せられろ、《逃亡者》」

彼女たちとは1年はまともに会話していない
にも拘らず、青霧は不快そうにしていた。
青霧は資料室を出た後は無言を貫き、本庁を後にした。

ご案内:「委員会街 風紀委員会本庁 資料室」から青霧 在さんが去りました。