2024/09/26 のログ
ご案内:「委員会街 風紀委員会本庁」に伊都波 凛霞さんが現れました。
伊都波 凛霞 >  
風紀委員本庁・刑事課のオフィスにて。

「………」

風紀委員、伊都波凛霞は一丁の拳銃と、自分のデスクで向き合っていた。
自分の手のサイズにもよく馴染む、女性が使うものとして制作されたワンオフモデル。

『その銃、検分終わったんですね?』

「…うん。いくつかの事件の証拠品になるかも、って話だったけど。
 ──結局、これ(Fragarach)を夏輝が使うと弾頭の種類までバラバラだからね。凶器としての断定はされなかった」

部屋の照明に透かしてみる様に掲げれば、銃身にはいくつかの傷も見える。
…彼女は鈍器としても扱えるこの銃を器用に扱い、遠近両方で圧倒的制圧力を誇った。
双炎舞踏(フラッシュバラージ)と呼ばれ、多くの同僚や後輩に慕われたあの姿を見ることはもう出来ない。

伊都波 凛霞 >  
夏輝の愛銃であり、双銃であるこの銃の相方…もう一丁の銃は。
交戦で損傷したものを追影切人が回収していた───という話。
現場での噂でしかないけど、本当なら事件に使われた凶器として押収が正規の扱いだ。

──でも、それをあくまで噂として。私は強くは追求しなかった。

証拠品に荷札、レッテルを付する等の方法によって、被疑者氏名、領置番号及び符号を表示し、必要に応じて証拠品袋に入れ、又は包装する

無機質なビニール袋に彼女の戦跡を閉じ込めてしまうことは──したくなかったからだ。

『それ、凛霞先輩が使うんですか?』

「──怒られるかな?
 でも、あの子が罪を償うまでの間だけ、預からせてもらおうかなとは思ってる」

掲げた拳銃を降ろし、改めてそこへ視線を落とす──。