2024/09/27 のログ
■伊都波 凛霞 >
……結果として、あの子に縁のあった二人が。
監視役と監視対象の二人でその愛銃を分かち持つ形になったのは…運命の皮肉のようなものを感じる。
"忘れないで"
彼女の最後の言葉は、通信機を通してあの場にいた刑事課の仲間達全員に共有された。
決して、私だけがその言葉を受け取ったわけじゃない。
「──忘れないよね? あの子のこと」
『忘れられないですよ。むしろこれからが大変なんですから』
『俺ン中ではまだレイチェル先輩に次ぐヒーローっす。しっかりやっちまったことと向き合ってくれますよ』
仲間たちの返答に、笑みを浮かべて応える。
実情の調査、司法の判断、刑の確定──彼女を取り巻く時間は長く、忙しい。
しばらくは、個人的に面会することは叶わないだろう。
ご案内:「委員会街 風紀委員会本庁」に橘壱さんが現れました。
■橘壱 >
風紀委員本庁・刑事課。
少年は刑事課ではないが、
風紀の一因としてたまに世話になる。
用事ついでに訪れた時に、忘れ物をした。
うっかりだな、何だが浮ついてる気もする。
「……そんなに引きずってるのか、僕は」
我ながら嫌になるな、ネガティブさが。
刑事課のオフィスに足を踏み入れようとした時に、
今はなるべく会いたくない人物の姿が見えた。
おまけになんだかいい雰囲気。場違いだな。
帰ろうとしたした矢先、気が回っていなかったのか
ゴッ!!と、トランクが思い切り壁にぶつけてしまった。
その分視線がコッチに集まる。結果として水を差してしまった。
「あ……どうも、すみません……」
クソ、無駄に硬いし重いなコイツ。
はにかみ笑顔で平謝り。
■伊都波 凛霞 >
「?」
物音と、みなにつられてそちらを向けば見知った顔の後輩の姿。
「あれ、刑事課に何か用? 橘くん」
銃を自分のデスクへと置き、立ち上がって、
周りにも刑事課の面々はいるが、率先して来客に対応するのはいつものことだ。
■橘壱 >
ああ、最悪だ。
どうにもこう間が悪いかな。
日頃の行いか。こうなってしまっては仕方がない。
さっさと済ましてしまおう。先ずはどうも、と先輩へ一礼。
「ちょっと忘れ物を……、……」
……と、思ったが、目に入ってしまった。
忘れるはずもない。デスクに置かれたその銃の姿を。
自然と表情も暗くなる。
「それ……"彼女"のですね。
証拠品をそのまま出しておくのは拙いと思うんですけど……」
■伊都波 凛霞 >
「忘れ物?」
そういうことなら、どうぞどうぞ、と。
オフィスに踏み入るよう促して。
「そうだね。夏輝の銃。
安心して、検分は終わってるし、今は私預かりの私物だよ」
真面目な彼ににこやかに笑って、そう答える。
■橘壱 >
とりあえず促されるままにオフィスの中へ。
事件が終わっても、次の事件が待っている。
秩序機構に終わりはない。何処となく、
忙しない雰囲気なのは何処のオフィスも同じか。
「……"職権濫用"になりませんか?
まぁ、気持ちもわかるし、許可が出てるなら僕が言う事ではないですけど……」
貴重な証拠品ではある。
彼女にはこの先、司法による裁きが待っている。
法廷で使われるであろう代物だ。
本来であれば、厳重管理すべきだが、
それを、一個人の手に委ねる。
……関係性を考えれば、気持ちは理解するが……。
「……最後、彼女を止められましたね。
僕は遠くから見てるだけでしたけど、お疲れ様でした」
「……って、言っていいか、わかんないですけど」
結末を考えれば妥当だが、
気持ちを考えれば、素直にそうも言えまい。
■伊都波 凛霞 >
「『職権乱用、公務員が職務上の権限を悪用したりみだりに利用したりして他者の権利を侵害すること』
用例は正しく覚えようね。この場合は許可が降りていなければ業務上横領、かな?」
「勿論司法の場に必要な時は提出するよ。あくまで私は管理するだけ。
……何か、そんなに気になる?」
なんだか様子がおかしくも感じる。
彼もこの件には噛んでいた故に、思うところもあるのかもしれないが──。
「…座ったら?」
はい、と自分のデスクの横に椅子を出して、座るよう促してみる。
■橘壱 >
「……勉強不足ですみません。いえ、別に……」
思うところはあれど公認されているなら問題はない。
それに、関係性を考えれば妥当な所だ。
銃の使い道なんて一つだけなのに、"個人"に管理か。
或いは、せめてもの手向けなのか。
色々と感情はごちゃまぜだ。思う所しかない。
だが、自分が言うべきことでもない。
「……、……どうも」
促されるままに座った後は、とする。
「(……いや、座ってどうするんだよ。気まずいだけだろ)」
そのためにこっそり帰ろうとしたのに、何やってんだ。
自身への苛立ちで内心ため息が漏れた。
いや、何か話題を、話題を振るべきだな。
そう考えても思いつかない。気まずい沈黙が続いている。
■伊都波 凛霞 >
「……?」
やっぱり様子がおかしい。
普段はもっと饒舌な印象があったけれど。
………。
「もしかして、気、使ってる?」
苦笑を浮かべる。
それなりに事情を知っているなら、それもそうか。
「大丈夫だよー♪
今更暗い顔してたって仕方ないし、元気に行こう!ね?」
励ますように、元気づけるように、明るい声色で語りかける。
「ほら、風紀委員が落ち込んだ顔して溜息なんて、一般生徒が見たら不安になっちゃうよ」
■橘壱 >
ズバリ、一つの原因ではある。
露骨に嫌そうな顔をじと、と向けるも、
すぐにため息を吐いて首を振った。
「……そりゃあ、そうでしょうよ。
僕だってあんな啖呵切った手前、僕は彼女に何も出来なかった」
「何一つ止めれなかったし、決定打にもならない。
あの【凶刃】が出るなら、僕が戦う意味もなかった」
「気にもしますよ、そりゃ」
(まぁ爆速で仲直りしたけど)喧嘩した手前、此れだ。
精神にも肉体的にも、何一つきっかけにはならない。
どちらも半端だった非異能者の限界。必然の敗北。
現実の苦みはよく知っているが、出来れば会いたくもなかった。
「先輩が黙って見逃してくれればこんな顔しなかったんですけど」
嫌味。半分八つ当たりだ。
■伊都波 凛霞 >
「自分は何の役にも立たなかった、何もできなかったっ…て?」
自分も椅子にかけて、ふぅと嘆息。
「気にしないで、っていうのは無理かもしれないけど」
「自分が、自分が…じゃなくって、
自分達でやったんだ…って思えばいいと思うよ」
にっこり、いつもどおりの柔和な笑み。
彼が、作戦時間に周辺の保全作業に出ていたことは当然作戦の全容として知っている。
彼が何かを為した、為さなかったではなく──私達で、彼女を止めたのだと。
「だからあんまり不貞腐れないの」
嫌味を呟くその可愛げのない後輩を、ぎゅっと抱きしめてやろうとする。
なんとなくリラックスしてくれるかなくらいの気持ちの、不意打ち。
■橘壱 >
「彼女の戦闘力を削ぐことも、止まるきっかけにもならなかった。
ただの役立たずですよ。遭遇戦とは言え、僕は何も出来なかった」
「……それだけの話でしょう。皆の足を引っ張っただけです」
関わり合いのない自分に、
話し合いで止めれるとは思っていない。
だが、戦いでも及ぶことはなかった。
あの【凶刃】のように大きく戦力を削ぐ事もない。
作戦単位で見れば、ただ敗北しただけ。惨めなものだ。
何よりも───────……。
「そういうのは……」
彼女が動くより先に、そ、と手のひらを向ける。牽制だ。
「……やめてくださいって、言いました」
レンズの奥から、横目で見やる。
何処かひりついた空気は、"初対面"の時のようだ。
■伊都波 凛霞 >
「皆が周りを固めてくれたから、あの橋の上での作戦も展開できた」
「君が役に立ってないなんて、思う人はいないと思うけど──」
手を翳され、触れることを牽制されれば、
小さく肩を竦めてすとんと腰を下ろす。
「AFの有用性は十分示してたと思うけど」
「──そういう話でもない、ってこと?」
■橘壱 >
ひりついた、冷めたような視線。
わかってる。こんなのも八つ当たりだ。
無駄にある理性がそう告げてくる。
自らの額を抑え、静かに首を振った。
「……すみません、少し言葉が過ぎました。
けど、僕は役に立ってはない。多分それは、揺るがない」
戦闘面の貢献で言えば、【凶刃】で充分。
浮かばない表情のまま俯いて、視線を伏せる。
「Fluegeleに問題はない。
あの時も、以前も、今後も、有用性は示してる。
操縦士の問題です。僕が彼女を──────……」
反射的に、自らの口を手で抑えた。
それを言ったら、風紀委員じゃない。
「……いえ、何でもないです。
ただただ、足を引っ張った上に、先輩と喧嘩して、
仲直りした手前ですけど、そういうでも気まずかった」
「出しゃばってすみませんって……それで終わりじゃあいけませんか?」
■伊都波 凛霞 >
ふぅ、と小さく息を吐く。
少し伏せがちにしていた鈍色の瞳をまっすぐ向けて。
彼が此方を向いていなくても、気にしない。
「私達刑事課の陳情での最後の作戦を成功させるために、あらゆる角度から作戦の成功率をレイチェルさんは引き上げた。
無理を通した以上は絶対に成功しなきゃいけない、一つのミスも起こさずに…。
現場の大規模な封鎖は必要不可欠、交通整備地点Aポイントの封鎖成功は"絶対に必要"だった」
「これは君を含めた、現地に参加していた風紀委員の功績じゃないの?
君の翼は戦闘以外にこういうことも出来る。
不必要に一般車両や人間を危険に晒すことなく作戦を終えることが出来た。
君のAFの有用性は、君という操縦士がいてこそでしょう?」
違う?と問いかけ、少し前屈みになった姿勢を、正す。
「私は足を引っ張られたなんて思ってない。勝手にそんな評価に変えないで欲しいなぁ」
ふんす。
言い終えれば、胸の下で腕を組んで居直るように、
「風紀委員として口にも出来ないような、捨てられない拘りがあるなら…」
「一度、休暇でもとってじっくり考えてみたら?
組織の歯車の中で悩む子はいっぱいいるし…私も何度かそういうことあったしね」
■橘壱 >
はぁ、深い溜め息が漏れた。
「ああ言えばこう言いますね……。
有用性自体は前から……、……いや、そう、だな……」
この人は何時もそうだ。
素直に責めてくれたほうが気が楽だっていうのに。
顔は上げないままだが、気まずそうに、頬を掻いた。
深呼吸一回。おずおずと上げた碧と鈍色が交差する。
「色々言いましたけど結局は、貴女の役に立ちたかったんですよ。
……ヘンに意地張っちゃったし、意固地にもなって負けてんの、カッコ悪いじゃないですか」
悲しい顔して気丈に振る舞って、
友達だって言うのに意地張ってた女性を、
世話になった恩人に少しでも返したいじゃないか。
単純明快な男の意地。それこそ吐き出してしまえば楽だが、気まずい。
「一応、僕だって男なんで、カッコ悪い所見せたくはないですよ」
は、と力なく漸く笑えた。
「……、……じゃあ、モノのついで程度に、聞いていいですか?」
■伊都波 凛霞 >
「私は正当な評価をしてるだけでしょ~?
何をそんなに……」
意地になっているのか…と思いもするが、
彼の考えていることまでわかるわけでもない…。
「………」
それから、彼の本音を聞けば…はぁぁぁ…とクソデカ溜息を吐いていた。
そういうことだったのねと、流石にこちらも気まずそうに視線を泳がせて。
「その気持ちは嬉しいし、ありがとう、って心から思えるけど…」
うーん……男の子って難しい…。
「はいはい…なぁに…?」
なんだか力が抜けてしまった。
もうモノのついででもなんでもいいから何でも聞いてちょうだい。
■橘壱 >
それもそうだ。
自分でひっつき回した手前だし、
少しはいい所くらい見せなければ立つ瀬もない。
実際役に立っていたかは怪しいわけだし、
少しは思うところもないわけじゃない。
「すみません、意地になっちゃって……、……」
軽く手を組み、口元を隠す。
ほんの僅かな沈黙の後、口を開いた。
「彼女は結果として、投降しました。
けど、やったことが許されるわけじゃない。
司法の裁きはこの先待ってるでしょう。アナタは……」
「コレで良かったんですか?」
どんな結果であれ、彼女は凶悪犯罪者。
既に刑は確定している。此れは、それまでの階段だ。
私情の話だ。例え離れても生かすべき友情だったのか、
友情だからこそ、こうして捕らえるべきだったのか。
遠回しではあるが、変わらす恩人ある先輩を心配している。
気が気でないんじゃないか、と。
■伊都波 凛霞 >
「………」
"これで良かったのか"
どう喋りだそうかな。
そんなことを考えてしまって、少し、話し始めが遅れてしまう。
しょうがない、これが良かったのか、どうかなんて。
答えが出ているわけもないのだから。
「彼女が早い段階で私に打ち明けてくれていたら…とか」
「誰かが彼女の闇にもっともっと早く気づいていたら、とか」
「彼女が最初から逃げずにいてくれたら、とか」
一つ一つ、恐らく何度も何度も考えたのだろう、IF。
それらを口にすれば、そんな感傷を振り払うように一度、二度、頭を左右に振って。
…背けていた瞳を、眼の前の少年へと向ける。
「彼女の処遇が決まるのはまだまだ先。
だけどその結果がどうあっても……」
「例え私が彼女を死刑台に送ったことになったとしても。
良かったとか、悪かったとか、そうじゃなくて…それを『正しかったこと』にしなきゃいけない」
風紀委員による秘匿された犯罪。
僅かな心のすきに入り込む欲。
怯えと恐怖による保身の為の殺人。
彼女が罪を償う意味は…同じような罪が繰り返されない──それらを否定するためにこそある。
「あの子が自分の罪から逃げ続けていたら、他の犠牲者が増える可能性だってまだまだあった」
「───だから、私は私が選んだ選択肢が正解になるように、尽くすよ」
こちらを心配する色が伺える、少年の眼。
その眼に返される鈍色は、強く、意思に満ちている。
■橘壱 >
その鈍色には強い意思が宿ってる。
けど、多分たらればの話をしてることは、
絶対にそこには本音があると理解した。
そう簡単に割り切れるものじゃない。
でも、人として、親友として、風紀委員として、
彼女はそう、言い切った。
「…………」
──────そんな感情で動くってんならさ、腕章なんて破り捨てなよ、男子。
脳裏に彼女の声が過った。
理屈では理解していたが、そうか、あれは。
身近にそういう人間がいたからか
それに比べれば、なんて小さいことをしていたのか。
同時に、自らの底に眠る醜さが嫌になる。
ぐ、と無意識に交差する自らの手に力が入った。
「……そうですか」
そう言い切ったなら、自分が出来ることは……。
背もたれに体を預け、軽く伸びれば首を回す。
「でしたら、これから"僕等"も頑張らないといけませんね。
……所で、ちょっと疲れてませんか?美味しいパンケーキの店知ってるんですけど」
「奢りますよ」
伊都波凛霞と、本来そこにいる彼女が、
彼女の周りを取り巻く人々が彩ろうとした日常を、
せめて、自分なりに彩るのが、手向けなんだろう。
深いことを、野暮なことも言わない。
きっと、傷ついた心は何時か時間と周りが、
自分もそれを癒やす手助けになろう。
だから、彼女良いと言ったから、これで良いんだ。
ふ、と静かに笑う壱。何時もの光景が帰ってくる。
■伊都波 凛霞 >
少年は…自分が出来ることがなかったことが。
何かをしたいのに、できないことがもどかしかったのだろう。言葉通りに。
であれば意地にもなるし、拗ねもする。
そういう面倒くさい精神構造をしているものなのだ、男子というのは。
「──そう決めた。って思っておかないと、揺らいじゃうからね」
そう言って笑う凛霞の笑みには、少しだけ無理をしている色が映る。
あの時に迸った"感情"は、あの橋の上に涙と共に十分排出してきた。
風紀委員として、彼女の親友として、後は自分が出来ることを尽くすのみだ。
「──そうだよ。"私達"で頑張らないと」
うん、と力強く頷いて。
「え、奢り?
そういうことなら、後輩とはいえ同い年だし遠慮しないよ?」
「みんなー! 橘くんが美味しいパンケーキごちそうしてくれるって!」
自分だけが無理をしてたわけじゃない。
彼女と近しかった刑事課の皆が、無理を押して風紀委員たろうとしている。
『お、太っ腹だなぁ~後輩!』
『やったー!丁度甘いものほしいタイミングだったんだ、ごちそうになります♪』
後輩の大胆な発言に刑事課のオフィスが湧く
■橘壱 >
\よっしゃーーー!/\うおーーー!/
「……ハハ……」
それもそうだ、皆で勝ち取ったのだから。
こういう時に企業の金をそこそこ自由に使える身で良かった。
風紀の稼ぎだけでも食っていけるけど、こういうの遠慮ないしな。
歓声に包まれる刑事課オフィスに苦い笑みを浮かべつつ、ぎち、と背もたれに体を預ける。
そう、初めは企業を踏み台にし、力を示すつもりだった。
それが気づけばこんなに暖かい場所にいる。
何とも奇妙な事になってしまったものだが、
大事に思い始めている自分がいる。
せめて、この日常を守るためにAFを──────……。
──────……本当に?
「…………僕は」
この温もりにいても良いのか?
一瞬表情が強張るも、すぐ首を振った。
違う、そんな事を考えちゃいけない。
そう、考えるな、今は、今は──────……。
「……別にいいですよ、レイチェル……さん?でしたっけ。
彼女も呼んで、簡単な打ち上げくらいのつもりで。金はあるんで、僕」
企業のだけどね。
なんて冗談めかしに、何時も通りを演じてみせた。
■伊都波 凛霞 >
少年の太っ腹な発言に湧くオフィス。
じゃあ早く仕事終わらせないと!
なんて、周りが慌ただしくなる中。
「……?」
当の本人が零した、小さな小さな呟き。
それを耳にした凛霞が視線を送るも、その一瞬少年が浮かべた表情…それはすぐにいつもどおりに戻っていて。
少年の自覚する己の"本質"、かつて感じた冷たさにも似たそれに気づけた者は、まだこの場には誰もおらず…。
それから急遽開かれた、お疲れ様会のようなパンケーキ祭り。
疲れた身体と脳に染み渡る甘味に、刑事課一同は十分に舌鼓を打つのだった。
■橘壱 >
確かにそれぞれが思う所もあるだろう。
全てが大団円とはいかない。
それでも、それを間違いにしないために、
誰もがそれと向き合って生きている。
己の答えに、嘘を吐かない為に。
「(…………)」
確かに思うように活躍できなかった心残りはある。
それ以上に、矛盾に気づいた今、本気で殺し合うべきだった心残りがある
どちらも本心だ。二律背反、どっちとも向き合うなんてのは不可能だ。
「(……言えないよなぁ……)」
それこそ親友であった彼女になんて。
誰にも言えないわだかまりを抱えたまま、
パンケーキ祭り。ちょっと企業に領収書切るのヒヤッとしたが
社長がオッケーしてたからなんとかなった。
僕天才操縦士で良かった…。
ご案内:「委員会街 風紀委員会本庁」から橘壱さんが去りました。
ご案内:「委員会街 風紀委員会本庁」から伊都波 凛霞さんが去りました。