2025/02/18 のログ
ご案内:「委員会街 風紀委員会本庁」に青霧 在さんが現れました。
■青霧 在 > 「そろそろどうにかしないといけないな……」
青霧の執務室の一角に積まれた小さな山。
荷物運搬に最適な異能を持つ青霧にとって、それらを運ぶこと自体は何ら問題じゃない。
問題はその後の処理を見据えた時だ。
「これ以上食べたら血がチョコになる」
そう、バレンタインの義理チョコの山である。
実際の質量は1kgもないだろうが、それでも普段チョコレートを口にしない青霧にとってこの量のチョコレートの消費と保管は考えるだけで吐き気がしてくる。
職場で受け取る、配られる、届いたものを貰ったまま執務室に置いている。そうしているのはどうにかして周囲に配るなりして数を減らす為…だったのだが。
「あの人がいなくなっただけでこんなに消費出来ないとはな…」
あの人というのは、チョコ好きの先輩。
昨年度で卒業してしまった異邦人の先輩の顔を思い出す。今もチョコを愛しているだろうか。
チョコの再配布と言っても、あんまり大勢に配るのも良くない。
折角善意で受け取ったものを大勢に配っては印象が良くないだろう。
だからと言って断るのも気がひけるし、そもそも送ってくると思っていなかった相手からのチョコも多い。
その先輩が大量に貰ってくれたおかげで、去年のこの頃にはチョコを消費しきれていたのだが…
「どうしたものか…」
デスク前の椅子に深々と腰かけ溜息を吐いた。
■青霧 在 > 青霧は料理は出来るが、お菓子作りは経験がない。
それに、栄養バランスには多少拘れど、それ以外は深く気にしない。
そういう面でもチョコに需要がない。
「……ガトーショコラは簡単だとか枢木とセラが言ってたか……」
同僚2人が先日語ってくれたバレンタインの話を思い出しながらオモイカネのブラウザでレシピを検索する。
ちなみに二人が作ったチョコは消費済みだ。枢木はトリュフ、セラはガトーショコラだったと記憶している。
どちらも美味だったが…今は味を思い出したくない。今食べたらきっと感想が違ってくるだろう。
「湯せん…グラニュー糖…卵白…?メレンゲ…」
聞いた事はあっても全く馴染みのない単語の数々に既にやる気は失われているが一応最後まで読む。
「…これが簡単なのか…」
冒頭の調理時間90分で既に簡単じゃないと思ったが、女子はこれを簡単だといえるのか。
セラはガサツな雰囲気があったが、意外と忍耐があるのだろうか。
■青霧 在 > 食事は生存に必要な行為だ。故に調理は習得した。
外食の方が楽ではあるが、調理が出来て得する場面は多かったと記憶しているし、入学初期は節約の一環でかなり役にたった。
一方お菓子作りは趣味の領域と考えており、食指が動かない。
故に調理90分とお菓子作りの90分では随分と重みが違う。
「賞味期限が短いものはどうにかしないとな」
消費期限が明らかに短い物は優先して消費した。
故に次いで消費するのは賞味期限の短いもの。
どのようなチョコが残っていたか再確認しようと席を立つ。
「う…」
チョコの山に顔を近づけ漂ってきたチョコ臭に顔を顰めた。
ご案内:「委員会街 風紀委員会本庁」から青霧 在さんが去りました。