2026/02/14 のログ
ご案内:「委員会街 風紀委員会本庁」に大神 璃士さんが現れました。
大神 璃士 >  
世間はバレンタインの催しで賑わう日。
黒いジャケットの風紀委員の姿は、今日も今日とていつも通りに風紀員会の本庁、そのオフィスの一つにあった。

「………。」

大分治ってきたらしく、包帯こそ外れていないものの右腕も使い、無言で書類仕事を進める。
そのデスクの片隅には、小さく積み重ねられた幾つかのチョコレート。

「…………。」

顔を知っている、風紀委員の女子に「日頃の感謝」と称してプレゼントされたものだった。
流石に突き返す訳にも行かず、数そのものは多くないが、こうして積み重なっている訳である。

大神 璃士 >  
平和なのは、良い事である。
問題なのは、それが当たり前とはいかない事。

「………。」

カタストロアと呼称される甲種不明犯の目撃・被害情報は、夜とはいえ、とうとう学生通りからも届いていた。
公安委員会…其処でも名前を幾度か聴く凄腕が、鎮圧にあたったとの事だが、今だ確保には至らず。
一般生徒には、夜間外出等の自粛や警戒などが呼び掛けられているものの、それも
強制力を持ったものというわけではない。

「………。」

無言で、報告書に目を落とす。
公安委員会から回ってきた、件の遭遇戦闘に関するレポートだった。
情報共有、という形で風紀委員会にも渡されたものであったが――

「……どう鎮圧するべきか、まるで見当がつかんな。」

つい、苦い言葉を呟いてしまう。

大神 璃士 >  
「………。」

段々と、思考の袋小路に嵌って来たような気がしてきた青年。
左手を伸ばして、積み重なっているチョコの中の一つを取り、開ける。
市販品のチョコレートに、簡単なリボンのラッピングがされた、義理と分かり易いチョコレートであった。

箱から取り出し、ビニールを切り、中のチョコを一口齧る。
独特の甘みが口の中に広がり、疲れた頭が少し休まる…ような気がした。

ふ、と一息をつき、改めて報告書を見直す。
――カタストロアと呼称される、あの怪人とて、決して不死身という訳ではあるまい。
何某か、弱点か何かがある筈だろう。

何とかして、それを推測できるものはないか。
改めて、件の怪人の手による事件のレポート・報告書などを見直しにかかる。

大神 璃士 >  
「……む。」

気が付いたら、開いたチョコは空になっていた。
おまけに時間もすっかり遅くなっている。
そんな事も気づかぬ程、資料を確かめながら無意識にチョコを齧っていたのか。
そんな事を考えつつ、黒いジャケットの風紀委員は軽く伸びをする。

こうして気を抜いていていい訳ではない。
それでも、今までの報告書から、問題の相手をどう制圧するべきか、それがどうしても見いだせない。
交戦のケースが増えれば、あるいは決定的な情報が浮かんでくるのかも知れないが――

「……あまり、好ましいやり方ではないな。」

小さくぼやく。
そのやり方は、風紀委員や公安委員などの被害を看過するやり方だ。
褒められた方法ではない。

いずれにしろ。
今の所は、出た所での勝負しかないか、と、聊か情けない結論を出し。
黒いジャケットの風紀委員は、資料の整理と帰宅の準備を始めるのだった。

ご案内:「委員会街 風紀委員会本庁」から大神 璃士さんが去りました。