学生街のメインストリート。
学生・教員居住区から続いており、常世学園校舎までまっすぐ続いている大きな道。
学生達の通学路であり、学園行きの路面電車なども走っている。
道に併設されるようにして様々なカフェや飲食店など、商店が並んでいる。
居住するためのマンションや家もあるが、学園も近いこともあり家賃は高く、高級住宅街である。
参加者(0):ROM(1)
Time:01:43:41 更新
ご案内:「学生通り」からジャスパーさんが去りました。
■ジャスパー > そのまましばらく猫を愛でた後、のんびり男子寮に帰っていく――
■ジャスパー >
「もーちょい…もーちょい…」
慎重に指を伸ばして…触れた
警戒しているが、流石学生通りの猫ちゃん。人に慣れている様子だ
指先でちょいちょい、と顎を掻いてやると気持ちよさそうに目を細めた
「ふっふっふ、ちょろいな…。キャットマスターと呼ばれる日も遠くないぜ」
しゃがみ込みながら変な事を言いつつ、猫を愛でている
■ジャスパー >
「…フレッシュな子猫ちゃんたちが今年もやってきたか…」
学生通りのベンチで、一人通りを眺める男、俺
毎年の事ながら、新入生や転入生で騒がしくなる季節だ
ちなみに定期テストはボロボロだった。今回はお宝さがしと鑑賞に時間を費やしすぎたんだ。あと遊びすぎ
「はー…、おとと、やべやべ」
何となくポケットを漁っていたら寮の鍵が落ちてしまった
そのまま地面を妙に滑っていくから、慌てて立ち上がって追いかける
「ふぃー。無くしたら寮長にぶん殴られるとこだったぜ。お?」
ふと顔を上げると、そこには野良ネコが居た
比喩ではなくマジモンの猫だ
黒猫だが、俺は不吉だとか思わないぜ
「…………」
そのまま、ゆーっくり下から手を伸ばす
こういうのは、いきなり上から行くと逃げられるんだ。警戒心を抱かせてはいけない――
往来でいきなり猫相手に真剣な表情になる男子がそこには居た
ご案内:「学生通り」にジャスパーさんが現れました。
ご案内:「学生通り」から青霧 在さんが去りました。
■青霧 在 > 本気ではない。
しかし、膨大な量のチョコを貰うこの時期、チョコの甘さにつられてか、自分に甘い認識を持ってしまう。
浮かれているのだろうか。裏付けに一見適当な材料に縋っているのだろうか。
情けないと思う時もあるが、それでもこの甘い考えは消えない。
「……」
生活委員会所属だった頃の同期からは、一年の頃からチョコレートを貰っている。
その中には榊も当然含まれる。風紀委員会所属となって、顔を合わせなくなっても。
榊は以前から妙にこちらを見ていた。
そして、今も顔を合わせると覗き込んで来る。
不思議な女だ。
「……」
「…義理は義理だろう。意味なんてない」
遠くに見えた同僚の影。
気持ちを切り替えようと、自分に言い聞かせるよう呟く。
己の贖いの基準を自ら定めるなど、傲慢な事はあってはならない。
故に、罪は消えない。咎はぬぐえない。
「妙な気持ちになったな…」
風紀委員として喧嘩を止めるだけの筈だったのに、どうしてこんなことを考えているのか。
小さく溜息を吐いた。
■青霧 在 > 贖いを為したのではないかと。
■青霧 在 > 「ああ、そちらこそ」
こちらに手を振る榊を見送り、呼んでいる他の風紀委員の到着を待つ。
「チョコか…」
年々増え続けるチョコには思う事がある。
義理チョコだというのは分かっている。
中には、青霧個人宛てではない物も多数ある。
とはいえ、青霧へチョコを充てる人数が増え続けているという事実に、年々こういった想いが嵩んでいく。
これは、何のチョコなのだろうか、と。
当然、義理であろう。中には友チョコなんてものも混ざっているかもしれないが、期待はしていない。
それでも、多くの人が青霧を記憶し、わざわざチョコを宛てる。その事実に、内心僅かな期待を抱いてしまっている。
これは、感謝の気持ちというものではないだろうか、と。
感謝の証として物品を送るのは古来より人類の伝統のようなものだ。
であれば、青霧に送られるこのチョコは感謝の証の一種なのかもしれない。
自意識過剰かもしれない。それでも、チョコは年々増えている。
個人宛ても当然増えている。メッセージ付きもあり、中には個人宛てで感謝の言葉が綴られたものもある。
そして、思うのだ。
これだけ誰かに良い方向で記憶され、社会に貢献し、感謝されているのであれば…
■榊 > 「そう?じゃあまた今度感想教えてね」
感想は返ってこないであろうことを直感しながら、差し出されたボールを受け取る。
榊の部署のみんなで送ったチョコは安価なチョコの詰め合わせに+αを加えた物。
そのαだけでも感想が欲しかったのだが、恐らくどれがそれかすら彼は気づいていないのだろう。
少し残念。
「それじゃあ、無理しないでね!」
部活に遅れてしまう。笑顔で手を振りながら急いでその場を後にした。
■青霧 在 > 「……明日食べる予定だ」
榊に中途半端な嘘は通用しない。故に、適当に誤魔化す。
榊が言うチョコは、所謂義理チョコだ。
そして、青霧の元に届く義理チョコは年々増え続けている。
様々な部署、委員会に顔を出していれば…まあ、妥当と言えるかもしれない。
とはいえ、極度の甘党でもない青霧はそのチョコの山を完全に持てあましているのだが。
来年にはチョコを見るのも嫌になっているかもしれない。
正直、榊の言うチョコがどれかも分らない。
ホワイトデーのお返しは適当に同じお菓子を送っている筈なのだが、義理チョコは止まらない。
■榊 > 「いやー?相変わらずあんまり寝れてないんだなーって」
榊から見た青霧は四年前と何ら変わっていなかった。
肉体は成長し、顔立ちも変化しているが、その内面に潜む何かが居座り続けている事を察していた。
「そういえばこの前みんなで送ったチョコ、食べてくれた?」
青霧が何か反応する間も作らぬように尋ねる。
■青霧 在 > 「いや、本当に助かった。手頃な武器が無くて困っていた。感謝する」
榊は、一年の頃の生活委員会所属だったころからの委員会での知り合いだ。
妙に距離感が近く、何かと心配されていた事をよく覚えている。
嫌いではないが、当時はどう接すればいいか全く分からず苦しんだ記憶がある。
彼女に悪気はないのだろうが、当時は随分と苦しめられたものだ。
バレーボールを返しながら感謝を伝える。
このボールのおかげで迅速かつ安全な鎮圧が適った。
この功績は彼女のお陰と言っても過言ではないかもしれない。
「…………」
「どうかしたか…?」
そんな榊はじっとこちらを見ている。
いまいち何を考えているか分からない瞳で。
■榊 > 「久しぶりだねえ青霧さん!」
先ほど青霧へと放られたボールの持ち主であり、放った張本人。
凹凸のはっきりとした身体つきとショートヘアの美少女。
青霧に親し気に話しかけながら駆け寄る。
「ごめんね!そんなボールしかなくて。怪我とかない?大丈夫?」
笑顔で青霧の顔を覗き込む。
■青霧 在 > 「ありがたい。だが、参考人として同行してもらう」
何らかの処罰が下る可能性もあり得る。
その辺りの判断は別の課の者がするだろう。
バレーボールを手元に納め、オモイカネを取り出す。
最新の状況を報告していると、誰かが駆け寄ってくる。
「あぁ、久しぶりだな。榊」
懐かしい顔だ。