2024/09/21 のログ
ご案内:「学生通り」に藤堂ちかげさんが現れました。
ご案内:「学生通り」にヨハンさんが現れました。
藤堂ちかげ >  
 秋の学生通りを歩く、グラデーションのある髪を持つ半竜の様な少女。
 ひょんなことから恋人であるヨハンと常世島に漂流してしまい、生活の準備を整えて一息ついた頃合い。

「何とか生活出来そうで安心ですね。ヨハン。
 漂流したとき、水着しかなかったからどうなると思いました……。」

ヨハン >  
同じくその横を歩く、銀から青へグラデーションする不思議な色の髪を持つ青年。
隣の少女よりも一回り高い背で、辺りを興味深げに見回している。

「そうだな。流石に着の身着のままで野宿ってわけにも行かねえし。
 出先の文明レベルが高いと、こういう時に楽だな……
 ……にしても、大丈夫か?その、体とか……」

藤堂ちかげ >  
 となりにいるものの髪を見る。
 銀から青の綺麗なグラデーションの髪。
 
 「うん。大丈夫です!むしろ丈夫になったぐらいです!
 ヨハンと同じみたいになったのはびっくりですけれど……。」

 自分の、金から赤のグラデーションの髪を見る。
 元気いっぱいに腕を上げてから、きゅっとサイドテールを結び直して髪を整える。

 不調はなく、むしろ溢れるパワフルさであっちこっち行ってしまいそうな雰囲気。
 この島でもヨハン(恋人)の気苦労は絶えないのかもしれない。

「びっくりするぐらい文明レベルが高いです。
 スマホが新しいと思っていた私にはちょっと追いつかなくて……
 ……50年よりもっと先に行ってそうです。」

 機械音痴ではないが、それが故のジェレネーションギャップに驚く。
 ヨハンはどうだろう、慣れたかな、と、声をかけた。
 

ヨハン >  
「それなら良いんだけどな……」

正直、ここに来てからあまり気が休まる時は無い。
治安が悪いからではない。むしろ、治安で言えばここは上澄みも上澄みだ。
……辺りの環境より、ちかげの体調や精神面を心配しているという点が大きい。

最も、おおよその場合自分の取り越し苦労であることも分かっているのだが。
気苦労を抱え込みがちなのは性分だ。

「文明のレベルが進歩するのは、社会にデカい障害が発生したときだからな。
 『異能』ってのは、この世界の文明にとって刺激になったんだろう。
 ……それが良いか悪いかは別としてな。」

これだけ技術ごった煮だと俺はむしろ楽しいけど、と付け加えた。

藤堂ちかげ >  
「ヨハンもいるし大丈夫です! あっ、模擬戦しますか?」

 唐突な模擬戦提案。いつものような脳筋・好戦嗜好。
 よくも悪くも平常運転。

 ヨハンのサポートもあり、今の所は心身共に安定している。
 相変わらず家族と離れたままであるが、彼に信頼を置いているのだろう。

 首を突っ込み、巻き込まれ体質の相もある藤堂ちかげ。
 ヨハンの苦労は取りこしであるとはいえ、常世学園に於いては、
 必要な苦労かもしれない。

「グレート・フィルター……じゃなくて、えーっと……
 ……とにかく、『異能』が強い刺激になったんですね!
 異能の世界、ちょっと不思議です。私がドラゴンになったのも、異能みたいですから。
 ヨハンのものが移った、かもしれません!」

 蛇の様な尾を揺らす。
 竜の異能を得る心当たりは、この藤堂ちかげにはそれしかない。

「あっ、あっちにバイオ虹色マグロの串焼きが売ってます! 食べますか、ヨハン?」
 

ヨハン >  
「しねえよ!……今は。」

 本格的に誘われたら断れる自信がない。
 惚れた弱みとはかくも恐ろしいものか、と他人事のように考える。
 ……まあ、塞ぎ込まれているよりはよほど良いか。そう思うことにした。

「ま、実際に何があったかなんてのは歴史書を読まなきゃ分からねえけどな。
 ここ、図書館とかもあるのかね。機会があったら行くか。
 お前の体の変化についても、似たような異能の記録を参考にできるかもしれないしな。」

 来て日が浅いためか、まだ地理については把握していない。


「ああ、食べ……なんて?バイオ……なんて?」

屋台で売っている食物の情報量が多すぎる。それ食っていいやつ?

藤堂ちかげ >  
「じゃあ、夜のですか?」

 付けこむ用に悪戯げにくっついて、頬に手を伸ばして笑う。
 そう言えるぐらいには、藤堂ちかげもヨハンに惚れている。

「図書館は学園に大きいものがありました!
 歴史は目を通してないですけど、異能だけじゃなくて魔法もオカルトもいっぱいみたいでした。」

 短いながらも、学園生活の記憶を思い返す。
 魔術やら異能やら、特別な学問が多かった。
 歴史も履修しているが、お勉強中。

「バイオニジイロ=マグロ、みたいです。」 
 
 謎の屋台だが、学生通りにある程には安全なものなのだろう。
 値段は……ちょっとお高く。1000円ぐらい。
 

ヨハン >  
「ぶ」

 むせた。……無邪気で快活な反面、こうやってぶっ込んでくることがある。
 油断ならない女だ。本当に。

「げほ、げほ……そ、そうか。
 今度行ってみるか。……授業とやらも割と忙しいけどな……」

 いわゆる『学校』というものにはある程度知識を持ってはいたものの、
 この学園はそれとは大きく異なることも多い。
 それ故に、新たな知識の吸収だけで時間がかかるのだ。

「どう虹色なんだ……怖えな……
 まあ、ちゃんと店を出せてるなら変なものではねえんだろうけどよ。
 ん、結構するな。1本買って二人で分けるか?」

藤堂ちかげ >    
「とにかく、その位元気です!」

 身体を離してぐっと腕を挙げる。楽しそうに尾が揺れる。
 色事を知らぬ年ではない。

「後期からで異邦人扱いです。理数も発達してる分大変です。
 焦らなくていいとは言ってましたけど……」

 新たな知識に興味はあれど、焦らずに学ぶ構え。
 学問としてあるのなら、逃げないしいつでも見れる。
 だから興味があっても焦らない。

「そうしましょう! 支度金はあるけど、無限じゃないです。
 稼ぐ方法も考えなきゃです。私が買ってきますね。」

 とことこ歩いて一本注文。
 戻ってくれば、さっそく串焼きを差し出し。

「はい、あーんです。ヨハン。」

ヨハン >  
「ああ、そう……」

 元気なのは良いことだ。良いことなのだが……
 あまり深く考えないようにしよう。理性のためにも。

「混乱するかと思ったけど、トントン拍子で入学が決まったよな。
 俺達みたいな境遇の奴がそれだけ多いってことなんだろうが……
 ま、そうだな。焦っても身に付くもんじゃねえし。」

 大事なのは今をしっかりと生きること……とは、誰の台詞だったか。
 この状況にはマッチしたいい言葉だ。


「………………。 あ、あーん。」

 そう来るとは思わなかった。普通に二人で回し食いするものかと。
 ……辺りからの目線が痛い、気がする。

「……ん?結構美味いな。割と普通のマグロ……
 より、ちょっと身がしっかりしてる気がする。旨味も強いし。
 ……ほれ。」

串を受け取り、返礼。

藤堂ちかげ >  
 意外にもすんなりと受け入れられたことに驚きはある。
 たぶん、そういうものでそう言う所なのだと理解した。

「……えへへ、ぁーんっ。」

 返礼を素直に受け取る。
 餌に釣られる大型魚のように、ぱくっとひとくち。

 満足そうに呑み込んで、楽しそう。
 
 

ヨハン >  
「……………。」

 美味そうに食べるものだ。見ていて楽しくなるほどに。
 人を笑顔にすることに才能が必要なら、きっとこの女のそれは天賦の才だろう。
 ……我ながら馬鹿らしい考えだが、そう思えてしまう。

「明日からも頑張るかぁ。
 帰るにせよ何にせよ、暫くはお互いやること多そうだな。」

藤堂ちかげ >    
「はむはむ……」

 美味しそうに食べる少女。
 この藤堂ちかげは、食べ物を美味しくたべる少女。

「おなかいっぱいで、げんきいっぱいです!
 これからも一緒に頑張りましょうね。ヨハン!」
  
 これからのことを思いを馳せながら、買い食いを終えれば再び学生通りを歩き始める──。
 

ご案内:「学生通り」から藤堂ちかげさんが去りました。
ご案内:「学生通り」からヨハンさんが去りました。