2024/10/29 のログ
■クロメ >
「……」
献身的
嗚呼――そういう捉え方も在るのか。
そして、確かに。そうとも言えるのだろう。
実に、度し難いことだ
そんな……
「そうか」
運命を、宿命を変える
そんなことが、一介の人ごときに出来るわけもない
したい、というのなら。邪魔にならない範囲なら好きにすればいい
「……煩わしいからな
とはいえ、話しすぎた気もする。
結局のところ、勝てないのだ
バケモノは、人に
「契約?
そうだな。約定を破ったら、寸刻み、というのはどうだ?」
まるで本気でもない様子で、しかし内容はひどく凄惨なものを口にした。
真顔、である
「貴様自身なら、どうするというのだ?」
■橘壱 >
不意に、口元がニヤリと笑う。
「──────出来っこないとか思ってるでしょ?」
何度も見てきた、その視線。
日和った奴等は必ずそういう目をする。
お前に出来るはずがないって。
けど、それをどれもこれも覆してきた。
そうしてかつでは玉座に居座ってきた。
そして、一時期燻っていたが、その遠慮ももうない。
「そう思いたいならそう思えばいい。
悪いけど、クロメが思うようにはならないよ」
運命も、宿命も、何でも変えて見せる。
目の前に立ちふさがる相手がバケモノでも関係ない。
広大な世界を羽ばたくのなら、それ位出来なきゃ意味がない。
「おぉ……思ったより直球なの来たな。
要するに約束破ったら"殺す"っていうんだろ?
案外重いな。嫌いじゃないけどね、僕は」
おどけたように肩を竦めたが、冗談とは思ってない。
裏を返せば、破る気もなく、万一はそうなる"覚悟"もある。
「因みに約定の内容って、さっき僕が言った通りでいいの?
……え、僕?クロメが破った場合のこと、僕が決めていいのかい?」
■クロメ >
「……」
仮にできたとしても、だ。
その先に何を見るのか。
それでも、というのなら好きにすればいいとは思う。
そこまで面倒を見る義理はない
……砕けるというのなら、やってみるといい
「やはり――下らん。」
一言で、切って捨てた
直球の、それはただの冗句だったとでもいうように
命など張らせたところで、何になるのか
「いっそ、不能、とした方がいいか?」
やはり真顔だった。
「そも、約定など。
己で課す制約でもあろう。
貴様自身なら、己に何を課す?」
視線は男を貫いていた
■橘壱 >
砕けるかはわからないが、ある種の確信はある。
何時か必ず、そこに届く。例えどんな困難であっても、関係ない。
必ず世界に、羽ばたいて見せる。
「どうも……って、待て待て。
いきなりそれは話が変わるじゃないか」
流石にハロウィンでボコボコにされるのは困る。
思わず両手を上げて降参のポーズ。
「それもそうか……自分に課してるものなら、
それこそ結構多いと思うけどね。自分で言うのも何だけど」
世界に羽ばたくことも、唯一無二の例外になることも、
全て己の夢。約束。何れ至る未来と定めている。
そのために何処までも努力を重ね、多くの人々と出会った。
そこには勿論、彼女だって含まれる。
「そうだね……それを踏まえて、連れてくよ。
僕が羽ばたく世界で、そうだな……。
クロメもうそんな仏頂面しないような場所に連れて行く」
「……ってのは、どう?」
自由に羽ばたく鴉の翼で、白羽の向こう側につれていく。
世界最強を謳うその時はきっと、必ず見せれるはずだ。
■クロメ >
「冗談だ」
どこまでが本気でどこまでが冗談だったのか。
その氷の表情は相変わらずであった。
「……それで」
様々な夢を、思いを描く。
実に人間らしい、欲深なことだ。
それを踏まえて
「成せなかったとしたら?」
そう、問いかける
■橘壱 >
─────成せなかったとしたら?
可能性の話をすれば、あり得ない話ではない。
寧ろ、一つ才能がある程度の非異能者だ。
欲深く、絵空事と笑われても仕方ない。
"慣れているさ"。
「……それが出来なかった時は、
その時の僕は"至らなかった"んだろう」
「それこそ、好きにしたらいい。
寸刻みでも、不能でも、鬱憤をぶつけるでも。
文字通り、何時だって命がけさ。成せなかったら、そういう事だ」
死んでいるのと変わりはしない。
理解した上で、怪異に心臓でも、
生命でも何でも差し出してみせよう。
■クロメ >
「なるほど」
眉一つ動かない。
どこまで本気で聞いているのか
どこまで真面目に取り合っているのか
「実に、下らん。
なら、好きにしろ」
聞くべきことは聞いた
言うことは……余分なほどに言った
「私から言うべきことは、もうない」
その先は、流転する運命の内にしかないだろう。
座った体勢から、小さく翼を広げる
「菓子は、好きにしろ。
……それらに罪はない」
■橘壱 >
「……此れでキミの言う所の"契約"って奴にはなった、のかな?」
相手が本当にその気ならそうなるはずだ。
相変わらずその凍てついた態度だけど、
改めて明言しておくことに悪いことはない、はず。
何とも言えない表情で、頬を掻いた。
「と言っても、僕から差し出せるモノはそれくらいだしなぁ……」
生憎非異能者。
それこそ持ってるカードなんて命位だ。
「そっか。今日はありがとう、結構付き合ってもらったしね。
そろそろ僕も……えっ、いや、キミが貰ったやつなんだけど……?」
もしかして、さり気なく処理押し付けようとしてる???
■クロメ >
「対価なら、見合うものにすべきだ」
冷然と、口にする。
なにがどう、ということもなく
「私の知ったことではない」
契約、というよりは一方的な約定
それなら特に関知することではない。と
そのようにいう
「男が持つモノ、なのだろう?」
ふわり、と浮く
■橘壱 >
「遠回しに、僕には価値がないって?
言ってくれるよ、ホントに……言い損じゃないか?」
言わせておいてそれかよ。
やれやれ、と思ったが、まぁそんなものか。
彼女にとって、たかが人間の命だとしれている、と。
他に差し出せるもの……、……脳裏に過るものは、数多くある。
そのうちの一つは──────……。
「…………なくはない……けど……」
首筋を手で覆った。まるで、庇うように。
「……そ、そうだけど、キミが貰ったやつだろうに。
どんな形であっても、キミが食べるべきだと思うけどな」
若干声が上ずった。
思ったより脳裏に過った動揺を引きずっている。
■クロメ >
「……」
男の様子を見る
思い悩む様。庇うように首筋を覆う、手
「考えておけ。価値がどこにあるか」
ばさり、と宙に飛ぶ
「甲斐性、といったか?
発揮してみたらどうだ?」
怪異は、少しずつ掻き消えていく
■橘壱 >
自分の命の価値は然程高くはない。
それ以上に自分を押し上げるもの、縁。
自らを繋ぐもの。脳裏に過る友人たちの中で、
特に色濃く映ってしまった。表情も強張るというもの。
「…………言われるまでもない。僕の価値は…………」
違う、そんなことはない。
証明してやる。それこそ、己の存在を。
消えゆく少女に今はその先を言えることもなく、
その瞬間を見送ることになって、は、とする。
「……いや量!やっぱり僕に押し付ける気だろ!?おい!」
止める間もなかったろう。
完全に消えた時にクソ、と悪態を吐くハメになった。
「しょうがない。戻ったらイヴと一緒に食べるか」
踵を返し、群像の中へと消えていく。
差し出す価値。己の中で、最も価値があるもの。
「おいそれとは、言えないよな」
自分だけのモノというには、傲慢すぎる。
そんなぼやきさえ、宵闇の中に消えていった。
■クロメ >
「……………」
嗚呼、本当に
これは
「……度し難い、な」
消えゆく怪異は、どこへともなく呟いた
ご案内:「学生通り」からクロメさんが去りました。
ご案内:「学生通り」から橘壱さんが去りました。