2024/12/26 のログ
ご案内:「学生通り」に伊都波 悠薇さんが現れました。
伊都波 悠薇 >  
「寒い」

はぁと、白い息を吐きながら歩く。
手には大きなビニール袋。

冷えピタと、インスタントのスープとか、いろいろ。

それと、ひとつの封筒。
用事の帰り道、姉が熱を出したのでその買い出しを終えて。

ゆっくりと歩いていた。

伊都波 悠薇 >  
ーーなにかが作用している可能性がある。それに、過去のことから近似してることも起きている。
いやなに、制御できないならできないでいいさ。でも制御できるなら、それにこしたことはないだろ? 大丈夫。キミに、キミたちに悪いようにはしないから

「どう、だろ」

検査結果。
異能がある、可能性高め。

やはり、呼称するなら『天秤』が良いだろうと研究者ーー氷見 斗暴(ひみ とばく)は口にしていた。

「やっぱり、ある、のかな」

それならそれでかまわない。
あると知らなかったあの日の絶望は、今はない。
あるからこその結果であるのなら、自分は悲観しない。

ただただ、やったことが結果にならず自身の至らぬことであるのだとしたら……それは、ひどく心に傷が残るのだけれど。

「風邪かぁ。早くなおるといいけど、」

伊都波 悠薇 >  
「気付かれないようにしないと」

姉には絶対。

今はナイーブで、いやなこともたくさんあったろうから。
自分の事故も含めて。悲しませるのはよくない。

確定したら、家族に言えば良い。
曖昧なままであるのは、よくない。

「いた」

頭がズキリとする。
落第街。蟻、と呼称されるらしいモノと接触してから定期的に起きる。
そのとき頭に血が昇ったような感覚もするけれどすぐに引っ込む。

「……クリスマスプレゼント、よろこんでくれたらいいけど」

友達に、姉にと用意したちょっと高いクッキー。
それも今日買ったものだ。反応はどうだろう。

伊都波 悠薇 >  
今年も、もう終わりの時期。

早く姉には元気になってほしいな。

ーーそう思いながら帰路に着く。

ぎぃぎぃ…………

聞こえない重石の音を背に。

ゆっくりと歩いて、帰路に着く。

ご案内:「学生通り」から伊都波 悠薇さんが去りました。