学生通りから分かれる路地に入れば、大小さまざまな部活施設、商店などが立ち並んでいる。まさに商店街である。
学生街のほとんどは商店などの施設で占められており、常世島の住民たちが生活する中心となる。
生活するに必要な食糧などは全てここで手に入る。
※商店街の路地に限らす、商店街にある施設なども含んでロールすることができます。
参加者(0):ROM(1)
Time:02:32:06 更新
ご案内:「商店街」からオルニスさんが去りました。
ご案内:「商店街」から霞流 周さんが去りました。
■オルニス > 「……やっぱり女の子は笑顔が一番だね。」
立ち去る後ろ姿を、多く手を振り見送って。
此方も外套を翻せば闇に消えるように姿を消した。
効く先はどこか、この島のどこかには違いないけれど。
それは風の向くままま気の向くまま。
そして翼の向くままに。
──今日はいい出会いがあったな、とオルニスもまた笑みをこぼしたのだった。
■霞流 周 > 「…光があれば…影がある…みたいなものですね…。」
こちらが表であり光なら、落第街やスラムは裏であり影。
そして、どちらが欠けても成り立たない…この島はそういう島なのだと思っている。
…いや、この島に限らず、この世界も、おそらく別の世界も…全てではなくとも、少なからずそうなのかも。
「…それは…全然構いませんが…。」
頷く。果たして自分と冒険…散策してオルニスさんが楽しめるかはまだ分からない。
けれど、同じような部分があるヒトと冒険じみた散策をするのは楽しそうだと…そう思った。
「……別に焦る必要も無いと…思います。…まだこちらの世界に来た…ばかりでしょう?
…こういうのは…一気に覚えようとしても…覚えきれないと…思うので…。」
少しずつ、確実にこちらの世界の文化やこういう機器の扱いに慣れて行けばいいのでは、と。
こちらの連絡先を登録した機器をオルニスさんに返せば…何か嬉しそうだった…ちょっとほっとする。
何せ、唐突過ぎるくらいの提案だったから…変な人と思われなくて幸い。
「…そうですね…私も…流石にそろそろ…寝ないと明日がきつそうなので…。」
実はもう日付はとっくに変わっているのだけれども。
これは寝不足になりそうだなぁ…と。けれど、オルニスという少女と知り合えたので良かった。
「…じゃあ…私もそろそろ帰ります…今日は…ありがとうございました…オルニスさん…。」
また、何処かで会えたり連絡が来ることを楽しみにしています、と。
初めて、小さくではあるが笑みらしきものを浮かべて軽く会釈を一つ。
そうして、近道なのか商店街の路地裏へとゆらり、とした霞のような霧のような曖昧な足取りで歩き出して。
――その姿が路地裏に消える間際、一度だけオルニスさんの方に振り向いて。
小さく、左手を軽く挙げて改めて別れの挨拶とすれば今度こそ立ち去るだろう。
■オルニス > 「そうだね……そういう人はちゃんと見はられてるのが一番だけど。」
スキルを持つ人が解き放たれているかもしれない、そんな現実があってもこの島は一見平和に見える。
裏には落第街やスラムが存在すること自体は知っているけれど、それは存在していないことになっているのだから。
一般学生からすれば、それこそそこは別世界に違いないのだ。
だから、彼らが表舞台に立つようなことは……きっと、ほとんどないだろう。
「じゃぁ、こんど一緒に色々探検しよう、アマネ。
わたしとキミならきっとたのしいよ!」
人の心を、オルニスを気遣ってくれたあなたとならきっと楽しめそうだ。
それが危険な道行きだったとしても、冒険の意思はいつだって止められない。
「あ、うん。 おねがいね。
わ、流石になれてる……目は追いついても頭が追い付かないや……」
これは散歩去るいたら忘れちゃうな……なんて冗談を言いながら画面をのぞき込んで。
登録されたそれを渡されたなら嬉しそうに両手で受け取って、嬉しそうに自分の胸元へ。
宝物のように、嬉しそうにきゅっと胸にしまうように。
もちろんそれは一瞬の話で、改めて収納用のポケットにしまうのだけれど。
「ありがとアマネ。 必ず連絡するね。
うん……沢山お話していたいのはやまやまだけど、朝になったら大変だもんね。」
いくら遅くまで起きているとはいっても、人は夜に眠る生き物だから。
「今日はありがとう、アマネ。 お話しできて楽しかったよ。
わたしも、そろそろ他のところに行ってみるよ。
なるべく危なくない場所だけどね。」
■霞流 周 > 「…いえ…。」
緩やかに首を横に振る。正直もっと気の利いた言葉が言えたかもしれない。
けれど、少女はそこまで器用ではないので先の言葉が限界だった。
ただ、相手にこの少女も人並みの感情はきちんとあるのが伝わったのは…きっと大きいのかもしれない。
「…オルニスさんの世界の…それとは違うかもしれませんが…。
盗賊は兎も角…暗殺技能を持つ人は…多分居ても不思議では…ないかな…と…。」
むしろ、暗殺技能を持つ異世界の人がこちらに来ている、とか。盗賊がこちらの世界に、とかは普通に有り得る。
何がこの世界に流れ着いてもおかしくない――【門】が出現する限り。
…ほんの一瞬、オルニスさんの桃色の瞳に赤みが増したのを、銀色の茫洋とした双眸が捉えた。
が、そこに特に何も言わない。あくまで彼女から口にしない限りは根掘り葉掘り尋ねないというスタンス。
「…まぁ…私も…暇さえあれば…島のあちこちを巡っているので…気持ちは…ちょっと分かりますね…。」
好奇心、面白いモノ、珍しいモノ、楽しそうな事を求めて。
そこは共感できるものはあるし、多少危険を承知で出向く事も…少女も無い訳ではないから。
だから、大袈裟だねと笑う少女に「そんな事はありません」と、静かに首を横に振って。
「…あぁ…じゃあ、ちょっとそちらをお借りして…いいですか?私の連絡先を…登録しておきますので…。」
もし、彼女がこちらに渡してくれるならば、受け取った後に手早くこちらのアドレスを登録しておこうかと。
そのまま、「これで…登録出来ました…」と、完了を伝えてからオルニスさんに返そうかと。
「…連絡機器の…使い方は…私が教えても…いいんですけど…流石に…ここで長々と話す事でもないですしね…。」
もっとゆっくり話せる機会に彼女が使い方に困っていたら教える方がいいかな…と、思いつつ。
■オルニス > 「……ぇへへ、ありがとね。 気を遣わせちゃった。」
ちょっと申し訳なさそうに、でもそんな一言は嬉しかったからお礼を一つ。
表情が変わらなくても、おしゃれに無頓着でも。
感情がないわけではない、彼女も人なのだとはっきりとわかる瞬間だった。
「こっちにもいるんだ……まぁ、わたしみたいに転移してくる人も、魔物もいるだろうから当然か。」
そうなると、あまり油断もできないかもな……と、ほんの少し険しい表情になったりもする。
ただ、そんなオルニスの桃色の瞳は一瞬だけ赤みを増したかもしれない。
「でも、行きたくならない? 危ない場所ってわかってても。
たのしいことがあるかもしれないし、知らない世界があるかもしれない。
じぶんがまだまだしらない世界が広がってるかも……って思ったら。
もう足は止まらなくなるんだ、それこそ、翼でとんでいきたいくらいに!」
ぇへへ、とちょっと大げさだったねと笑ってから。
連絡先の交換の提案に、うんうんっ、と嬉しそうに二度頷いた。
「ぇっと、すまーとふぉん、でいいんだっけ?
がくせいてちょーといっしょにもらったんだけど、いまいち使い方がね。
まだちゃんとは覚えてなくて……」
もそもそと取り出した新品の連絡機器。
どうしればいい? とあなたに差し出して首をかしげている。
■霞流 周 > 「…翼が無くても…オルニスさんは…オルニスさんだと思います…。」
慰めか気遣いか。少女はその辺りは不器用なのと表情も変化に乏しいのもあって。
口にした言葉も、励ましなのかよく分からないものになってしまった。
あまり気遣い過ぎても失礼になるかもしれないし、けれど何も言わないのも…と、悩んだ末の言葉。
彼女の表情が、何処か寂しげにも見えたからかもしれない。
「…盗賊…暗殺ギルド…騎士団は…警察機構みたいなものですかね…。魔物は…まぁ、怪異とかそういうのは…居ますね…。」
それに、転移荒野という特異な場所もこの島にはある。流石に盗賊とか暗殺ギルドは…
(…異邦人街辺りに…こっそり居ても…おかしくないかも…)
なんて思いつつ。ちなみに、少女の表情は眠気すら全く顔に出ていない。
寝起きの場合は流石に眠たげになるが、意識がハッキリしている今は眠気を覚えても顔に出辛い。
彼女のように、敏感な感覚だったりある程度”読める”人でないと少女の感情の動きの判断は難しいだろう。
「…あぁ、いえ…私もちゃんと清潔には…してます…ただ、ファッションとか…そういうのはサッパリで…。」
今、着ている服装もいわゆるストリート系に少し近いが、全て落第街で安く買ったものだ。
流石に肌寒くなってきたのでジャケットを羽織るようになったが基本は軽装だ。
「……はい…まぁ…私がどの程度…お役に立てるかは…分かりませんけど…。」
驚きの表情を向けられれば、まぁそれもそうか…と、思うがまさかの乗り気のオルニスさん。
僅かにだが目を丸くした後に、ややぎこちない仕草で頷いてみせた。
「…まぁ…危険な場所に…行かないに…越した事はないんでしょうけど…ね…。」
そう、小さく肩を竦めてみせつつも、「あ」と思い出したように。
「…オルニスさんは…まだ”こっち”に来たばかり…でしたっけ…?
…一応…私の連絡先は…お渡ししておきましょう…か?」
彼女との会話で、こちらに来てまだ日が浅いのだとは察している。
そうなると、こちらの連絡手段もまだ把握していないだろうけど。
一応、こちらの連絡先を渡すくらいはしておいてもいいかもしれないので、そんな提案を。
■オルニス > 「うん、そう。 尾羽。
尻尾っていっても…まぁ差支えはないかもね?
だって本来の翼は無いんだし。」
鳥型の人、言わゆる鳥人であれば持っていて当たり前であるであろう翼がオルニスには存在しなかった。
翼がない、そういう彼女の表所はどこか……寂しげに俯いたかもしれない。
「そうなんだ……? こっちきたばっかりだから、本当に何もしらなくって……けっこう夜でも活動してるんだね、こっちの人は。 むこうだと夜に動くのなんて、盗賊とか暗殺ギルドとか……あとはやばそうな魔物とかだから、そういう意味ではちょっと新鮮かな。
あ、でも騎士団とかそういう警護の人は眠そうにしながら起きてたかも。」
なんて向こうの過去を思い出してちょっと笑う、こっちのひとも夜中になれば眠そうにあくびをしたりするのだろうか?
すくなくとも目の前にいるアマネは全く眠そうには見えないけれど、というか表情が全然変わらないけれど。
時々感情が動いているのは、鳥類特有の敏感な感覚でほんのりわかる程度ではある。
「きにしないかぁ……わたしもあんまりきにしないけど、でも無頓着すぎて汚いと、お仕事の時に嘗められたりするから、そういう意味で気は遣ったかな。」
それはあくまでも向こうの流儀だけどね、と付け足して。
この世界で役に立つかどうかはオルニスにはわからない、そもそも仕事なんてしていないのだから。
「強い人がゴロゴロ……そういうのは変わらないんだ。」
なら気を付けないといけないな……と、すこし考えた。
この世界で自分ができること、何か見つけないといけないかもしれない。
「?」
そんな考え事をしていたら思いもよらぬ提案が耳に入って、貴方に対して驚きの表情を向けた。
初対面である自分に気をかけてくれたのだろうか、と。 そんな人もいる者なんだなぁ……と。
「じゃぁ、その時は是非お願いしたいなっ、わたしも一緒に人がいるならあぶない場所も少しは安心だもんね!」
と、心の底からその提案を嬉しそうに。
■霞流 周 > 「…それは…尻尾…ではない…ですね…んー……尾羽…のような…?」
オルニスさんが外套を翻せば、夜でも鮮やかに映えるスカイブルーの大きな尻尾…ではなく尾羽。
腰の辺りから生えているので、一瞬だけ尻尾かと思ったがよく見ればそうではなかった。
少女は彼女の特徴的な外套や、へそ出しファッションの方に意識を向けていたので気付かなかったらしい。
「…いや…割と…夜更かしとかしている…一般学生も…居るんじゃないでしょうかね…。」
例えば、常世渋谷の方なんて夜間でも出歩いている学生の姿は珍しくも無いだろう。
あと、オルニスさんも一般学生になるのでは?と、当然の疑問を思ったが敢えて口にしなかったアマネであった。
「…そもそも…綺麗と言われても…ピンと来ないといいますか…あまりそういうの…気にしないので…。」
自分の外見に関してはどちらかといえば無頓着だ。
勿論、清潔には出来る限りしているが…ファッションとかも疎いし化粧や香水もサッパリ。
女の子らしい部分が一部ごっそり欠けているような…そんな感じだろうか。
自分とは正反対の如く、よく笑い活動的そうな少女を眺めて。羨ましい…とは思わない。
自分は自分、オルニスさんはオルニスさん。だけど、少しだけ眩しく思えた…かもしれない。
「…まぁ、頭が…残念な人も…多いでしょうけど…単純に…強い人も…ゴロゴロ居ると思うので…。」
こっちも”あっち”も。それに、異能や魔術を扱う人も珍しくはない。
それが無くても、特殊な武器や道具、技能を持つ者だって探せばあちこち居るだろう。
「…もし…危険そうな場所に行くなら……えぇと…。」
一瞬だけ珍しく言い淀む。初対面の方にこういう申し出は唐突に過ぎるかもしれない。
だが、言い掛けた以上は…と、一息零してから。
「…護衛…は大袈裟ですが…付き添いくらいは…出来ると思うので…気軽に…言って頂ければ…。」
とはいえ、オルニスさんも強い人かもしれないので余計なお世話にしかならないだろう。
少女もそういうのは見越した上で口にしたようなものだ。
■オルニス > 「ん~……ここは、ほら。 ちょっと人間じゃないでしょ。」
くるんと回って外套を翻す、夜でもよく見える……スカイブイルーの大きな尾羽のようなものが腰のあたりから生えているように見えただろうか。
実際外套で普段は見えないから、言われなければ普通の人は気が付かないだろう。
よっぽど注視してみればすぐに気が付けるであろうが。
「そうなんだ? まぁ、いっぱんがくせいなら、こんな時間起きてないよね。」
なんてちょっと笑った。
自分は一般学生では?って少しよぎったけれど。異邦人は例外ということでご勘弁願いたい。
「アマネが綺麗じゃないっていったら反感を覚える女の人は多そうだなぁ……。
まぁ、たしかに表情はあんまり変わらないけど。わたしとはせいはんたいだね?」
くるくる変わる表情で、またにこりと笑う。
不思議そうに顔をしかめて見せたり、わらったり、きっとこれからも色々な表情を見せてくれるんだろう。
「わたしなら長物をもってる人に襲い掛かるような真似は……しないけどなぁ。
ここのひとってひょっとしてちょっと危機感覚たりてない……?
それともひつようないの?」
と、こてんと首をかしげてみせた。
■霞流 周 > 「…あぁ…日本人風の名前は珍しいんですねやっぱり…。」
ちょっと増えた、というのは気になるけど納得したように。
そして、あっさりと自身の事を明かす少女に茫洋とした表情のままじーっと見つめる。
「…亜人…獣人…まぁ、そういう人もこちらには結構居ますし…オルニスさんは…大分人間に近しい見た目の方なんですね…。」
少なくとも、特徴的な外套などはあれど見た目は小柄な少女という感じにしか見えない。
背中に羽が生えている訳でもないし、手足も普通だし肌は…服装的に露出が一部多いが人そのものだ。
「…私は…一般学生…とは”ちょっと違う”ので…あれですけど…風紀の人に聞いてみるのも…いいかもしれません…ね…。」
二級学生の事は濁しつつも、本当に正規の一般学生とは毛色が違う事は遠回しに答える。
(私みたいな…職業?…警察機構みたいな…職種に…就いてたのかな…?)
彼女の元の世界での仕事が気になるけど、そこはプライベート過ぎるし、初対面で聞く事でもないだろう。
少なくとも、オルニスさんが自分で語ってくれる気にならなければこちらから根掘り葉掘り聞く事はしない。
「…私は…別に綺麗ではないですけど…見た目が…弱そうなのかな…と…。」
刀を持っていても、見た目が色白で華奢。態度も物静かでぼんやりしているようにも見える。
だから、いわゆる”カモ”と思われやすいのだろう。どういう意味合いかはご想像に任せるとして。
ちなみに、少女の発言からして自分が綺麗などとは欠片も思っていなさそうだ。
■オルニス > 「うんうん、アマネみたいな名前の人も時折いたけれど、あまり多い印象はなかったよ?
あ、でも最近はちょっと増えたかな……」
あっちは人の出入りの激しい場所だったし……うぅん、とあなたと同じように首をかしげてみせた。
「え? ぁはは、そうだねっ! あながち間違ってないよ!
わたしは純粋な『人間』じゃないもの。
こっちだとなんていうのかな……わたしの居た場所だと亜人、とか獣人とか……
『ヒト』には違いないけど『人間』ではない、みたいな?
まぁ、そうだね。 とりっぽい『ヒト』っておもってくれていいとおもうよ。」
あっさりと肯定して、鳥っぽく外套をバサバサと翻して見せる。
流石にお空を飛んだりはしないけど、というか外套だけじゃできないし
大きく広げられるような翼もいまは背中にありはしないのだから。
「きょかしょう……が要るのかな、こんどふーきの人に聞いた方が良いのかな。
そもそもいっかいのがくせー? がもってていいのかも知らないし……」
説明を受けたかもしれないが、すくなくともオルニスは覚えていない。
自分で鳥頭だからすぐわすれちゃうんだよね~なんて自嘲して見せただろうか。
「そうだね……いつも対応が遅いし、後手に回るし。
だからわたしみたいな職業の人も必要だった……って、これは今はいらない情報だったね。
すくなくともわたしは、今はそういうものじゃないんだし。
見た目で、変なに人に……? アマネが綺麗だからってこと?」
落第街やスラム街はこれから行こうかな、なんておもってはいるけれど、まだ足を踏みいれていないのだ。
だってあぶないし。武器もないし……
■霞流 周 > 「…まぁ…別の世界から来られている訳ですから…そうなるでしょう…ね…。」
こちらの世界と比較的似た文化や生活様式だったらまだしも、異世界は様々だ。
彼女――オルニスの居た世界がどんなものかは分からないが、少なくともこちらの世界の人々の名前はみんな珍しいのかもしれない。
「…オルニスさんは…自由気ままに空を飛ぶ…『鳥』…みたいなイメージがあります…ね…。」
軽やかな仕草、小柄な体躯、そして特徴的な外套。猫よりも鳥のイメージが湧いてくる。
招き猫のポーズは素直に可愛い…と、思うけど多分表情には出ていなかった。
「…はい…よろしくお願いします…オルニスさん…。
…はい…無名の安物の刀ですけど…。少なくとも…私は許可証とかは持っていませんね…。」
風紀委員会とかの人達は、仕事柄常に武器を携帯していても不思議ではないかもしれない。
けれど、自分のように無所属の学生でも武器を持ち歩いている人たちは偶に見掛ける。
少女の場合、布とかで包まないでそのまま持ち歩いているので少々目立つかもしれないが。
「…オルニスさんの…世界でも…そういう感じだったんですか?…警察機構みたいなものは…。」
緩く首を傾げて。疑問を問い掛ける時の少女の癖らしい。
彼女に釣られるように、ロボットの一団が去っていった方角を一瞥しつつ。
「…まぁ…私は…見た目で変な人に…絡まれる事も…あるので…自衛は必要かな…と。」
主に落第街方面の話だけれど。彼女もあちこち散策しているなら、落第街の事は既に知っているかもしれないが。
■オルニス > 「カスバタ・アマネ。 たしかに…珍しい名前かも。
って、わたしからすればみーんな珍しい名前だってば!」
けらけらとどこかおかしそうに、少しだけおなかを抱えて笑って見せる。
でも『アマネ』でいいならその方が呼びやすいし、純粋にお言葉に甘えるとしよう。
「そ、夜型夜型。
人によっては猫みたい、とか言うかもしれないけど。
残念ながら猫ではにゃーいんだよねぇ。」
にゃ~、と招き猫のポーズを真似したりなんかして。
「じゃぁ同級生だねっ! よろしくアマネ!
……よろしくついでに、なんだけど。 その持ってるぶき、ってカタナ、だよね。
この学園って武器の携帯って自由なんだっけ?」
と、気になる興味を抑えられずに訪ねてみたのだった。
「ま、あんなのがうろうろしてたら自衛も必要だとは思うけどさ。
どこの世界も警察機構ってのは事件が起こらないと動かないものだね。」
なんてロボットが去っていた方向を少し眺めるのでした。