2024/07/10 のログ
ご案内:「扶桑百貨店 ゲームセンター」に千里 ヒカゲさんが現れました。
千里 ヒカゲ > 「ワシ、参上。」

ふふーん、どや顔女が今日も行く。
曰く、リズムゲームを一通り制覇した女。
曰く、千里に渡って日影を作ったと自称する女。

まあとりあえず現状はただのゲーム上手い少女である。緑のお団子頭は良く目立つ。

千里 ヒカゲ > 「ふむ、今回はこれか。」

とん、とん、と小さめのバスケットボールをついては、くい、と顎を上げてターゲットを眺める。
鎖で網の作られたリングが、じゃらり、と挑戦的に少女を見下ろしてくる。

「………あの輪をくぐらせればよいのであろう。
 ふん、人間の遊戯とやらは単純なものよ。」

唇の端を持ち上げて笑う。

千里 ヒカゲ > 地面を感じる。2本の脚で立つようになって久しい。じっくりと体重の重心をズラしながら、己の重心が地面に対して垂直になるように整える。ほんの僅かなズレを修正していけば、足元の地面がより硬く、明確に感じられるようになる。

「……ふ、ここだっ!」

膝を折って、その筋肉を余すことなく使ってのジャンプ。
見よう見まねのシュートは、高い弧を描いて………じゃらり、っと音をさせて、リングの中央を射抜く。

「ワシのシュートは外れん……。
 外したければ、ファウルでもするしかないのう。」

わっはっは、と高笑いをしながら、次のボールを手に取る。

千里 ヒカゲ > 「単純に決めるだけでは面白くないのう。」

たん、たんたん、たん。
ドリブルのリズムを素早くしながら、左右へステップ。
目の前に仮想のディフェンスを想定しながら、視線を上に、下に。

「ここだっ!」

相手の隙を見つけて思い切りディフェンスの横をすり抜け、ドライブ。

「ふぉぐぅっ!?」

がっしょん、っとゲーム機の筐体に全身を叩きつけて、ボールがリングにがこん、と当たってころりと落ちた。
ゲーム筐体は動かないのだから、思い切り突進すればそうなる。

ぶー、という残念なBEEP音がして、ゲーム終了が告げられる………。

千里 ヒカゲ > 「引き分けじゃの。」

しこたま打ち付けた脇腹を押さえながら立ち上がって、ほ、ほ、ほ、と笑う女。
クソほど痛ぇ。

「………まあよい。ワシのシュートは止められておらぬ。
 次の戦いまでにワシのアタックを止める手段を講じてくるのじゃ。」

はっ、と鼻で笑いながらゲームセンターを後にする緑。
今日はちょびっとくすんだ緑。

ご案内:「扶桑百貨店 ゲームセンター」から千里 ヒカゲさんが去りました。